ほんやく☆こんにゃく

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ちゃしー

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June 9, 2008
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カテゴリ: 翻訳
空飛び猫 第1作目、第3章。
第2章の記事から1ヵ月半も経ってしまいました

第3章は、子猫たちの森での冒険のお話です。

1.(英文)Owl is not a quick thinker. She is a long thinker.
 (訳文)フクロウはそんなに素早く物事を呑み込むことができないのです。
      ゆっくりと時間をかけて物を考える性格なのです。
 ( 私 )ふくろうは頭の回転が速くありません。長く考えるのです。

  英文の意味は理解しているけれど、それを日本語に置き換えられなかったところです。

2.(英文)"This will not do ・・・"
 (訳文)「そんなことは、まったく、いけない・・・・・・」
 ( 私 )「これはどうにかしなくちゃ・・・」

  これは、空飛び猫を初めて見かけたときのフクロウのお母さんのセリフです。
  訳文と私の訳、使っている単語はまったく違いますが、意味するところは同じだと
  思います。
  この程度なら、意訳の範囲内になるのかな?と思います。

3.(英文)They all washed James's wounds till he fell asleep.
 (訳文)妹たちに傷ぐちをなめてもらっているうちに、ジェームズはやがて眠りこんで
      しまいました。
 ( 私 )3匹は、ジェームズが眠るまでみんなで傷を洗いました。

  訳文と私の訳とでは、受けるイメージがだいぶ違います。

  感じます。
  私の訳では、ジェームズが眠ることも目的の1つであるように思われます。
  どちらの訳でも文法的には間違っていないと思うのですが(傷は「洗う」より「なめる」
  がいいと思います)、物語の雰囲気を考えると、訳文のほうがしっくりきます。

4.(英文);for the Owl thinks slowly, but the Owl thinks long.
 (訳文)というのはフクロウというのは考えるのは遅いけれど、いったん考えがまとまると
     けっこうしつこい性格だったからです。
 ( 私 )ふくろうは頭の回転が速くありません。でも、長く考えるのです。

  1.とほとんど同じ文です。ただ、「long thinker」か「thinks long」か、という違い。
  でもこの違いが大きいんですね。
   long thinker:考えがまとまるまでに時間がかかる
   thinks long :1つのことについて長い間考えている
  というかんじでしょうか。
  私はそこまで読み取れていませんでした。


  そういえば、以前読んだ翻訳関係の本で、翻訳学校の講師の人の話としてこういうかんじの


原文をうまい日本語にできない場合、原文を読み込めていないためにそうなっていることが
   よくあります。原文を理解しているつもりでも、実際は理解が表面的だったり、
   誤解していたりします


  1.と4.は、そのとおりですね。
  ほかの文でも、おなじようなところがいくつもあります。
  私はうまい日本語が見つからないとき、早く日本語にしたくて、いつも焦ってしまって

  お手本(訳本)を早く見たくて、考えることをやめてしまうんです。

  でもこれって、お手本があるからこそ、できることですよね。
   プロの翻訳家になったら、お手本なんてない。
  自分で考えるしかない。

  「納得がいくまで自分で考える」ということ。
  わかっていたことだけど、いつの間にか甘えてしまっていました。

  もう一度、肝に銘じてがんばろうと思います。
  ちょっとくらい、訳すのに時間がかかってもいいさ





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Last updated  June 11, 2008 12:03:26 AM
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