ぴぃちゃんの戯言

　２００３年に生まれた先天異常がある赤ちゃんのうち、半数以上が出生前に病名を診断されていたことが、日本産婦人科医会と横浜市立大国際先天異常モニタリングセンターの調査で分かった。出生前診断が半数を超えたのは１９７２年の調査開始以来初めて。
　超音波検査の技術向上が要因だが、先天異常が見つかる可能性など事前の説明は十分なされていないのが実情。告知の在り方や両親の精神的ケアも課題で、データをまとめた平原史樹横浜市立大大学院教授は「産科でのカウンセリング体制整備を急ぐ必要がある」と指摘している。
　調査は、薬害サリドマイドを教訓に先天異常の発生状況を把握するため毎年実施している。２００３年分は全国の２０１医療機関で生まれた約８万４０００人のうち、先天異常が見つかった１５５５人のデータを分析した。
　先天異常と診断された時期は「出生後」が４６・８％だったのに対し「出生前」が５３・１％を占めた。