教授のおすすめ!セレクトショップ

教授のおすすめ!セレクトショップ

PR

×

Profile

釈迦楽

釈迦楽

Keyword Search

▼キーワード検索

Shopping List

お買いものレビューがまだ書かれていません。
December 17, 2012
XML
カテゴリ: 思わず納得!
 今年度から大学院の授業で「翻訳演習」みたいなことをやっていて、毎週、英米の作家の短編小説を1篇選び、その冒頭の1頁を日本語に訳す、ということを行なっているのですが、これがね、なかなか面白いんですなあ。

 素材となる短編小説は、いちいち探してくるのが面倒なので、よくある大学生向けの英語教科書で、「英米短編小説傑作選」みたいなのから取ってくるわけ。だから、どの作品も一応は「傑作」と呼ばれるような類のものなのですが、そういう短編小説の冒頭の1頁を日本語に直すとなると、色々発見があるものでして。

 一つは、「翻訳」なるものが如何に難しいか、ということね。

 英語を英語としてざっと読み、何が書いてあるか、その小説のどこがいいか、どこが面白いか、なんてことは、別に苦もなく分かるんです。だけど「内容を理解する」というのと、それを「日本語に訳す」というのでは、それこそ行って来るほど違う。

 たかだか1頁、それも別に特に難しい小説でもないのに、それを日本語に訳すとなると、少なくとも1箇所は難所があって、どう訳していいものか、途方に暮れることになる。

 で、そういう難所以外の場所ですら、考え出すとなかなか答えが出せなくなってくるものでして。例えば、「彼女はそう言って笑った」とするのと、「女はそう言って笑った」というのでは、受ける印象が全然違う。この作品の場合はどちらにすべきか? なんてことをいちいち考えていたら、ホントに前に進まないです。


 またそういった「翻訳云々」ということとは別に、純粋に作品として見た場合、やっぱり著名な作家の短編ともなると、うまいなあ、と思わされることが多いんだ、コレが。

 例えば、夫婦の機微を描かせたら右に出るものがないジョン・アップダイクの短編なんか読むと、最初の1頁を読んだだけで、登場人物の夫婦の関係がすべて分かってしまう、なんてことがありますからね。別に、その夫婦のバックグラウンドが書いてあるわけでもなし、ただ二人の何気ない会話とか、ちょっとした口喧嘩が書いてあるだけだったりするのだけど、それでもそのちょっとした会話から「ああ、この夫婦は大学時代の同級生なんだろうけど、奥さんの方が才媛なのに対し、旦那の方は頭が悪く、旦那はそのことをコンプレックスとして抱え込んでいるんだろうな・・・」なんてことまで分かってしまったりする。



 というわけで、院生たちと一緒に私も翻訳にトライしつつ、「難しいな!」「上手いもんだな!」と、悲鳴をあげたり称賛の声をあげたりしているのでございます。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  December 18, 2012 02:00:27 AM
コメントを書く
[思わず納得!] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

Calendar

Favorite Blog

俳諧の鼻祖山崎宗鑑… New! AZURE702さん

残暑が続くが ゆりんいたりあさん

YAMAKOのアサ… YAMAKO(NAOKO)さん
まるとるっちのマル… まるとるっちさん
Professor Rokku の… Rokkuさん

Comments

釈迦楽@ Re[1]:スペイン優勝、そして早くもW杯ロス(07/20) ゆりんいたりあさんへ  いやあ、メッシ…
ゆりんいたりあ @ Re:スペイン優勝、そして早くもW杯ロス(07/20) 釈迦楽さん、 ご無沙汰しております。 お…
釈迦楽@ Re[1]:S師範と稽古(06/11) はちみつ先生へ    こちらこそ、有意義…
はちみつ@ Re:S師範と稽古(06/11) 先日の稽古、大変勉強になりました。 あり…
釈迦楽 @ Re[3]:柔術のコツが少し分かってきた気が・・・(04/23) はちみつ先生へ  引っ越し、思っていた…

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: