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November 11, 2014
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カテゴリ: 思わず納得!
 文科省の有識者会議で、某議員からの提案として、現在の大学のあり方を変え、アカデミックで競争力の強い研究グローバル大学「G大学」と、地域に根差し職能教育に徹したローカル大学「L大学」に二分すべきだ、という意見が出されて、これがやや物議を醸しているようでありまして。物議を醸すというのは、この意見への批判が強い、という意味ですが。

 この某委員の案を批判的に見ると、「これは旧帝大を復活させ、その他を専門学校化する暴案だ」ということになるわけで、このような大学の格付けに結びつく「G・L二分化案」に反対する人が多いというのも、まあ、よくわかります。

 しかし、私はちょっと見方が違いまして、GL二分化案という方向性は間違ってはいないと思っているんですな。アメリカの大学なんて、実際、そうですからね。研究大学と、シティ・カレッジは明確に二分されている。

 ただ私は、大学だけを二分化しても意味がないので、もっと下の方から多分化すればいい、と思っているんです。

 実際に大学で教えていて思うことはですね、大学間で、あるいは大学生間で、アカデミックなものに対する姿勢にものすごい差がある、ということです。つまり、旧帝大に代表される一流の大学の、さらに上の方で必死になって勉強している学生と、単に遊びに来ているだけの、バイトと部活と遊びに明け暮れている学生の間の、アカデミックな格差はものすごいものがある。で、それだけ大きな差がある両者を、共に同格の「大学生」と呼ぶのはめちゃくちゃ無理がある、と私は思います。ゆえに、現状それだけ違うのだから、看板もそれに応じて二つに分けてしまえ、という提案は、私には頷ける部分があるんですな。

 しかし、その一方で、今の日本の教育制度では、そうなるのも仕方がない、というところもあります。日本に生まれた子どもの99%くらいまで、つまり実質ほぼ全員が高校まで進学し、さらにその半数が大学に進学するという現状では、高校を出て働くか、あるいは大学行くかの二択しかない。となれば、高校は出たけれど、もうすこしぐずぐずしていたいという多くの子たちが、別にとりたてて何の目標も適性もないのに大挙して「大学」に来てしまうのも当然で、そうなれば、その受け皿として沢山のレベルの低い大学が作られるのも自然の流れ。英語の辞書を引こうにも、アルファベットの順番が分からないので引けない、というような「大学生」が沢山存在するようになったのも、仕方がないことでありましょう。

 で、私が思うに、「高校までは全員が行く。その先は働くか大学行くかが半々」という、あまりにも選択肢の幅がない状態にこそ、根本的な問題点があるのではないかと。

 だったら、選択肢を広げればいいんですよ。

 中卒で立派な社会人になっている人が沢山いることからも明らかなように、社会人になる素養としては、中学までで十分に育成出来ると思うんですよね。だから、そこからさらに全員が高校に行く、というのをまず変えればいい。そこから就職するもよし、高校へ進むもよしですが、その他の選択肢として公立の専門学校を色々作ればいい。工業専門学校、農業専門学校、水産専門学校、商業専門学校、工芸専門学校、各種職能専門学校等々。例えば手先の器用な子が、中学を出てネイリストや美容師になる職業訓練を受けて、将来、その道で食っていけるようにするとか、スポーツ専門の専門学校を作って、将来のオリンピック・メダリストを養成したっていい。伝統工芸の伝承者を、この時点から育成し始めてもいい。



 一方、中学から高校、大学と進むのであれば、かつての旧制高校がそうであったように、高校はもうほとんど語学学校とし、徹底的な語学教育をする。そして、その上に来る大学では、さらに徹底してアカデミックな教育をする。高校の進学率は現在の100%を50%程度に引き下げ、大学の進学率はさらにその三分の一、全体の15%程度で十分。そして高等専門学校と大学の間は風通しを良くし、中学から専門学校、高等専門学校と進学した学生の中からも、やる気と能力さえあれば、大学に進学出来るようにしておく。

 また中学を出た後、いきなり専門学校に行くのもアレだし、かといって高校・大学とゴリゴリに勉強するのもいや、という人のために、文科省認可の学校ではない私立の学校も沢山作って、創立者の教育理念の下、文科省に縛られずに自由に教育をすればいい。でまた、そこを出てから高等専門学校に行くもよし、大検を受けて大学へ行くもよし。

 とにかく、そうやって中学を出たあと、さらに上の教育課程に進むのに、行き方が何通りもある、という状態にしておくのがいいと思っているわけ。これだけ選択肢があれば、その数多い選択肢のどこかに自分の居場所を見つけられるだろうと思うんです。

 ちなみに、今述べたような多分化された教育システムというのは、実現しっこない夢物語ではなく、戦前の日本の教育システムを述べただけですから。昔は、実際に日本でもこうだったんですよ。

 昔、こうだったものが、何故か「小・中・高・大」の一本道にされてしまった。それがまずいので、さっさと元に戻すべきだ、というのが、私の元からの持論。

 だから、「G大学・L大学」の議論の中で、「二分化するのはまずい」という人もいるでしょうけれども、私に言わせれば、二分化じゃ足りない、もっともっと分けちまえ、と。ま、制度が変わる過渡期には痛みも伴うので、多分化したら、私も大学の先生じゃいられなくなるかもしれませんが、そうなるならなったで、私自身は別にかまわないな。

 ということで、今回の「G大学・L大学」論争、「二分化はまずい」という流れでこのまま現状維持になるよりは、このラディカルな問題提起がきっかけとなって、もっと根本的な、文字通りラディカルな議論に結び付けばいいと思っているワタクシなのであります。





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Last updated  November 11, 2014 12:41:51 PM
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ゆりんいたりあ @ Re:スペイン優勝、そして早くもW杯ロス(07/20) 釈迦楽さん、 ご無沙汰しております。 お…
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