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教授の書棚・パート５

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November 29, 2025

昨日、英語科の先生方と話をしていて、面白いことを聞きました。

　A先生は、別大学の入試に関わっているのですが、そこで英語の問題を出題したら、ある問題だけ極端に正答率が低かったと。

　で、受験生にとってどの問題がそんなに難しかったのかを調べたら、英語のことわざの問題だった。そのことわざは、私なんかも大学受験の時に覚えたような、非常に馴染みのあることわざだったんですが、今時の学生にはまったく意味がわからなかったんですって。

　えーーー。そうなの？　

　いやあ、私なんかが高校生くらいの時は、大学受験英語で英語のことわざが出題されることも多く、有名なのはもう頭から覚えさせられたもんですけどねえ。

　たとえば、

〇A bird in the hand is worth two in the bush.

〇A rolling stone gathers no moss.

〇Better late than never.

〇You can't judge a book by its cover.

〇A drowning man will catch at a straw.

　とか、そういうヤツ。懐かしいねえ。

　で、A先生が頭をひねっていたので、私もそれに加勢して、「有名な英語のことわざくらい、ちゃんと覚えておけばいいのに。大した数じゃないんだから」などと言っていたわけ。

　すると、我々の会話を聞いていたB先生曰く、いやいや、そうじゃないと。

　今、学校英語の主流は「国際英語」であって、英米の英語ではない。だから、英米人しか分からないような英語のことわざを教える意味はない。だから、教科書からも英語のことわざは一掃されたので、そんなものを入試に課すのは時代遅れだよと。

　ふうむ！　そうなのか！　もう、英語のことわざは時代遅れだったのか！！

　B先生にそう言われて、A先生と私は、納得したような、納得できないような、微妙な気持ちになったのでした。

　まあ、確かにB先生のおっしゃることも理解できる。英語はもはや英米人のものではない、という考え方は、それはそれで健全なのでありましょう。

　だけど・・・。

　だけどさあ、外国語を学ぶということの中に、その外国の文化をも学ぶという側面はありはしないかい？　ある外国語に、特有のことわざがある。そのことわざの中にはその外国の文化が内包されているわけで、それを味わうという楽しみがあってもいいのではないのか？　

　まあ、そう考えるワタクシは、もう時代遅れなのでありましょう。若い人たちには若い人たちの考え方ややり方があるんだろうからね。

　Old soldiers never die. They just fade away.　の心境ですわ。分かるかなあ、分かんねえだろうなあ・・・。

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