『福島の歴史物語」

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2014.05.11
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     郡山の新交通体系への一考察

 (研究紀要第三号・馬車の系譜と三春馬車鉄道の原稿より 昭和五十八年)
 国鉄の膨大な赤字が叫ばれてから久しい。福島県内に於いても既に廃止された路線は、自棚線、川俣線、日中線等があり、今でも第三セクターで揺れる丸森線、会津線を始め、磐越東線、水郡線と、枚挙にいとまのないほどである。それにどう対処するかは、それぞれの路線の事情もあるので一概には言えないが、ここに小さな提案を試みたい。

 現在の郡山の公的交通網をみると、東北本線を除き、鉄道およびバスの全てが、郡山駅を終始発駅として運行されている。これは、通勤通学を含め、利用客は必ず郡山駅での乗り換えを強制されていることになる。このことを距離でなく時間で考えた時に、郡山駅が大きな時間的空間として、利用客に多大な負担をかけていることにもなる。たとえば、日和田町の女子高校生が郡山女子高校に通学する時、また安横町の人が卸町に通勤する時、郡山駅を経由しなければならず、なおかつ待ち合わせが非常に不便である、ということである。

 先日の新開に、西武鉄道が国鉄上越線の不使用時間帯を借り入れ、自分で客を集め、自己所有の電車をスキー列車として走らせる構想が載っていた。この方法とか、国鉄独自または関係市町、もしくはそれらを含めた第三セクターの経営により、須賀川=磐梯熱海間に二両編成で郡山駅乗り替えなしの直通電車を走らせたらどうであろうか。そのために、駅を一〜二キロメートル間隔に新設する。仮に次のように駅を作り電車を運行した場合、その利用向上はもちろん、新しい町として発展を期待できる場所も各新駅を中心として広範囲に広がり、五十万都市を目指す郡山の新たな原動力になるものと思われる。

 具体例として、一里塚(須賀川の新住宅地)=加治町(須賀川中心街)=須賀川駅=森宿(須賀川工業地域)=十貫内(郡山工業・住宅地域)=安積永盛駅=川向(自動車街)=小原田=郡山駅=久保田(東北歯科大)=日吉ケ丘(住宅団地)=卸町=喜久田駅=対面原=安子ヶ島駅(東海大)=大沢=磐梯熱海駅=熱海五丁目の十二駅を作る。これらを直通電車が走った時の郡山・須賀川を想像してみてほしい。おなじことが東北本線、磐越東線でも考えられる。つまり本宮・三春、熱海五丁目より一両編成で出発、郡山駅でドッキング、三両編成で一里塚へ向かうとか水郡線に乗り入れ新空港への足にする、とかいうのはどうであろうか。とにかくレールは在来線を使うため安く済み、運行もワンマン方式で安上がりを考えれば自然国鉄も増収となる。さらに鉄道線路のため道路のような混雑もなく、スピードも早く利用者も増えれば言うことなし、と思えるが如何。

 また磐越東線についてはSLを走らせられないだろうか。新幹線利用の客が郡山から三春、あぶくま洞、小野、夏井川渓谷を走り、ハワイアン・センター、そして湯本温泉で一泊、常磐線経由で東京、または仙台へ行くというコースも考えられる。

 以上が私の小さな提案であるが、関係市町の為政者、識者、実業家、そして利用者の論議の夕タキ台となれば幸いである。

     磐越東線への提言
      (福島民報・田村地方交通シンポジウム・五九年七月二十日)

 私の故郷を通る磐越東線は、開業七十周年の歴史の中で、今が最大の危機の時です。膨大な赤字の国鉄が、廃止の方向を探っていると伝えられるからです。こうした中で、この線の活性化を目的とした、三春駅友の会の発足や、田村町村会・田村青年会議所によるシンポジウムの開催等、その実効が期待される時でもあると思います。そういう状況の中で、私達は磐越東線の使命を考えなおす必要があると思います。

 鉄道は、今でこそその地位を車に譲ってしまった感がありますが、高速大量輸送機関として、その存在価値があります。その鉄道に対して、往時夢にも考えられなかった今の完備した舗装道路網上を一人しか乗らない乗用車や、それによる交通渋滞は、バスや自家用車による交通の限界を表しているよ思います。だからこそ鉄道に対して新たな提案が望まれるわけですが、先ず、磐越境線は常磐・郡山新産業都市の二つの核を結ぶ重要な路線であり、沿線住民だけでなく、新産業都市六十万人の問題と言う位置付けが必要です。

 そこで提案。この線を通勤線として再生出来ないでしょうか。たとえば、一両編成の電車を東京の国電のように、十分間隔位で小浜海道=三春駅=太田橋=山田=舞木駅=小泉=日東紡=青果市場=郡山駅=小原田=川向=安穏氷盛駅=十貫内=森宿=須賀川駅=一里塚などの間を郡山駅での乗り換えなし、交通渋滞の心配なしで結べば利用者も増えるのではないでしょうか。それは省エネにもなり、さらに新駅周辺の都市計画により、郡山圏の新たな人口増にも対応出来るし、もちろん、いわき市にも応用出来ると思います。これらの中から中間地帯の利用法等、いろいろと前向きに考えられるのではないでしょうか。

 ともあれ、磐越東線に、もう一度活躍してもらいたいものと思いますが………。

     国鉄施設の活用
         (福島民報・郡山の未来 六十・八・二)
 国鉄独自、または国鉄から施設を借り受け、第三セクター等の経営で、須賀川=磐梯熱海問に一両編成で直通電車を走らせたらどうであろうか。そのために次のように駅を作り運行すれば、鉄道の利用向上はもちろん、新しい街としての開発可能地も新駅を中心に広がり、新たな発展を目指す郡山の新しい原動力にもなると思われる。

 具体例として、一里塚=加治町=須賀川駅=森宿=十貫内=安積水盛駅=川向=小原田=郡山駅=久保田=逆池=日吉ケ丘=卸町=喜久田駅=対面原=安子ヶ島駅=大沢=磐梯熱海=熱海五丁目の十九駅の間を、十分間隔位で直通電車が走る、郡山・須賀川間を想像してほしい。

 新駅のそばに、公共施設などを貼り付ければ、道路状況もかなり変化すると思われる。関係自治体の施政者、識者、実業家そして利用者の論議のタタキ台となれば幸いである

     提案
       於郡山商工会議所 地域開発委貞会 六十・八・六

 当日、郡山商工会議所の開発委貞会にゲストとして出席、一五四ページの「郡山の新交通体系への一考案」を中心に提案した。なお南郡山駅新設と、国鉄用地の有効利用につき、鈴木武市会議員も出席、その方面からも提案が行われた。

     郡山商議所、通勤列車を検討
                (日本経済新聞)

 郡山商工会議所(福井貞一会頭)は六日、地域開発委貞会を開き、国鉄の東北本線、磐越東、西線などの線路を時間借りして通勤・通学列車を走らせる構想を検討することを決めた。現在は磐越線、水郡線は郡山止まりだが、東北本線と相互乗り入れする形にし、列車運行本数も現在の数倍に増やし、圏域内で利用しやすい体制を作る構想。いまの国鉄にこれを期待するのは無理だが、関係市町村や私鉄などが事業主体を設立して、利用客が多そうな時間帯に運行すれば採算が合うものとみている。

 その際、事業主体は国鉄からレールや車体を時間借りする形になる。また郡山市の隣の三春町なども同じような構想を検討中だ。三十万人都市の郡山は、二十一世紀には五十万人に膨れ上がることも予想されており、市民の交通の便を図るためにも「不便だから利用しない国鉄」を「便利な国鉄に変える必要があるとしている。




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最終更新日  2014.05.11 13:52:36
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