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2008.04.25
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カテゴリ: 人生と思想
ランダム読書日記 「孤独について」 

中島義道 (なかじま よしみち)

文春新書 198頁 ¥660 1998.10.20 第1刷発行

副題:生きるのが困難な人々へ

[目次] 

序章 孤独に生きたい
第1章 ずっと孤独だった
第2章 孤独な少年時代
第3章 孤独な青年時代

第5章 孤独を楽しむ
第6章 孤独に死にたい

あとがき

[内容]

孤独はつらい。孤独は不幸である。しかし孤独は悪だろうか?
あなたには親が兄弟が友人が恋人がいる。
しかし彼らは本当にあなたの孤独を救ってくれただろうか?
別離への不安はいつもつきまとい、あなたの自由を束縛する。
そして結局、目を逸らし続けても、誰にも平等に訪れる絶対の孤独
-死-から逃れることはできないのだ。
力を尽くして孤独を選びとろう!

あなたの「自分自身になる」人生が始まる!

と、表紙裏に書かれています。

「感想」

著者の「哲学の教科書」は、哲学に目を向けるきっかけを
与えてくれた、すばらしい本だと思いました。


表題と表紙裏の文章に惹かれて買ったのですが、正直言って、
これは「孤独」について語っている本なのだろうか、
と思いました。
著者の人生は本当に「孤独」なのだろうか?とも思いました。

著者は決して孤独ではない。少なくとも孤独を強いられたことはない。
「選び取った孤独」は「孤高」ではあっても孤独ではない。
逃れようとしても逃れ得ない孤独こそ「孤独」ではないだろうか。

五体満足で、優秀な両親や姉、現役で東大文一に受かった才能、
そして今は国立大学の助教授として勤務している生活。
それにしても鍵をかけて電話を切り一日中研究室内にいても勤まるとは、
なんと恵まれた生活だろう!同じ大学人でも理系だったら考えられない。
著者には飛行機の中でたまたま会った外国人に研究室に招待される
ほどの付き合いのよさもある。
著者が少し不運だったことといえば、Y教授との出会いくらいであろう。

著者は「孤独」という課題を、「死」という課題にすりかえてしまっている。
それは、著者が本当は孤独でないからではないか。
「孤独」が解決されたら、死は恐れないという人間もいるのだ。

哲学者なのだから、
半生を回顧して孤独な生涯だと展開してみせるのではなく、
キエルケゴールのように「孤独」について
真正面から全力で語ってほしい、というのが一読者としての願いです。

[頁のかけら] 

○どんな人が孤独であろうか?親も兄弟も友人もいない人は天涯孤独
である。しかし、その人になすべき仕事があれば、孤独はその仕事を
育てあげる大切な養分である。

(このような孤独は恵まれた孤独だとしか私には思えない)

[類書] 木原武一 1993 「孤独の研究」PHP

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 ランダム読書日記 

 by 行道はるか YUKUMICHI Haruka (2008.4.25. No.80)






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Last updated  2008.06.11 22:18:34
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