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2008.05.19
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カテゴリ: 文学
ランダム読書日記 「貧乏するにも程がある」 

 長山靖生 (ながやま やすお)

光文社新書 245頁 ¥720 2008.1.20 初版第1刷 発行

[目次] 

序章 「自分らしさ」は悪なのか

第1章 経済格差と「文化」の値打ち
第2章 「文化」は差別的である。
第3章 芸術家の貧乏はあロマンチックか

第5章 作家的貧乏・借金生活の覚悟について
第6章 作家では「食えない」のが本道
第7章 夏目漱石の経済戦略
第8章 交渉する作家たち

終章 マイナスがプラスになる世界

あとがき

副題 「芸術とお金の”不幸”な関係」

[内容]

この本では、「自分らしさ」を保ちながら生きるひとつの姿として、
さまざまな作家について経済生活の裏事情を描いています。

序章、第1章、第2章では、「自分らしさ」について書かれていますが、

つながっていないように見うけられます。

「感想」

本書による[作家の分類]

家が裕福か親の遺産があり、働くことなく生活できた作家
  -太宰治、坂口安吾、永井荷風、堀口大学

  -外山正一、上田敏、日夏こう之介、西脇順三郎、中村真一郎
医者が本業であった作家
  -森鴎外、木下杢太郎、斎藤茂吉、北杜夫、木々高太郎、加藤周一
   なだいなだ

借金まみれの中で生きた作家
  -石川啄木、直木三十五、島崎藤村、内田百、葛西善蔵
印税で生活した専業の作家
  -夏目漱石、芥川龍之介

[頁のかけら] 

○ 何度も繰り返すが、「人気作家になって金儲け」という考え方には、根本的に欠陥があるのであり、最初から「どうやって貧乏のままで
生き続けるか」をこそ、考えなければならない。

○ 作家になりたいというのと不幸になりたいというのは、ほとんど同義である。作家の自殺する率を考えれば、それは容易に分かることだ。
 三島由紀夫(1925-70)、川端康成(1899-1972)、芥川龍之介(1892-1927)、 太宰治(1909-1948)......。みんな自殺している。とはいえ、貧乏を苦にして自殺した作家は、あまりいない。

○ 「パンより文学。生活の安定よりも自由の確保。
  飢えて死なない範囲で、自分らしく生きたい。
  そういう「自由」を求めての個人戦があってもいいのではないか。
  もちろん、フリーで生きるのは大変だ。
  それでも、日本が今より貧しかった時代に、作家たちは自分らしさ
  を保ちながら生活する方法を模索してきた。
  そこには、世知辛い世間や、自分自身の甘えと戦いながら、
  自由と生活の両立を図るしたたかな戦略の数々があった」
                              (あとがき)


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 ランダム読書日記 

 by 行道はるか YUKUMICHI Haruka (2008.5.19 No.82)






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Last updated  2008.06.06 22:06:28
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