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2008.09.07
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カテゴリ: 詩と詩人
ランダム読書日記 「詩集 故園」  
島崎光正 (しまざき みつまさ)
未来社 1956.11.30 発行

[目次] 

贅言 三好達治

I  「水の系譜」 など33篇  
  (詩というものをはじめて書いてみた頃の作品)

II 「或夜の音楽会に寄せて」 など10篇
  (終戦後「新詩人」が主な発表の場所になった頃の作品)


  (人生の立場がはっきり信仰の線に立ってから以後の作品)

詩人の半生     田中千禾夫
光正さんの詩集   田中澄江
あとがき
発表年表

[内容]

詩人「島崎光正」(1919.11.2-2000.11.23)が出した最初の詩集です。
計63篇の詩が載っています。
著者がまだ無名時代の頃を反映した略歴が巻末にあります。
その要約「大正8年11月九州福岡に生まれる。1カ月後当時九大

父の郷里信州片丘村に帰り祖父母に養育される。
母とは生別のまま生涯ついに会えなかった。昭和11年生来の足疾が
悪化し松本商業学校を中退、以来白樺人形の製作や謄写印刷
等の仕事で生計をたてながら詩作。昭和23年8月松本日本基督
教会において植村環師より受洗」

三好達治の尽力がありました。

[感想]

私が詩人の作品をネットなどで探していたころは、新しい出版物
は見当たりませんでした。たった1冊、「日本の古本屋」のサイト
でみつかった本がこれでした。50年も前の本です。
表紙裏に詩人の自筆で、
「岸田衿子様 一九五六年クリスマス 島崎光正」
とある、貴重な掘り出しものでした。

今は「島崎光正全詩集」日本基督教団出版局(2007.12発行)
が出ています。

[頁のかけら] 

○ こほろぎ

みんな野良にいった留守に
おばあ様と二人で
お茶を飲む
こつそりしまっておいたジャムを出し
嘗めろといふ
床下でこほろぎが鳴いてゐる
あなたにはあれは聞こえない
ああ 祖母よ
この畳の上で
みなし子の私を育て
まいねん秋になれば鳴くころころの暦の中に
齢をなびかせ
体(旧漢字)ひこばえのごと
ちいさくなりたまへり

床下でこほろぎが鳴いてゐる--
耳の聞えなくなった祖母と二人で
ジャムの匙をかはるがはる取上げる。

****************************************************
 ランダム読書日記 

 by 行道はるか YUKUMICHI Haruka (2008.9.7 No.96)






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Last updated  2008.09.07 14:28:16
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