男の羅生門 ‐ Guitar&Bike Life ‐

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March 13, 2024
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カテゴリ: 六弦黙示録


歪みマニアとして理想の歪みを探す旅に出た私が出会ったBJFE。
そもそも良い歪みって何だよ ” と分からなくなってきた頃、感動的なサウンドを出した大いなる存在です。
BJFEは伝説的なビルダーともされる Bjorn Juhl 氏のハンドメイドエフェクターペダルです。



1981年に開始し、2002年にMad ProfessorのCEOと手を組み今に至ります。 世界的にも絶賛され多くのバックオーダーを抱えることから日本でも数年に数個単位でしか入荷せず、BJFEペダルは極めて希少なモデルでもあるとも言えます。近年ではコピーモデルは勿論、このオーバードライブを基礎とした考え方で多くのモデルが生み出され、国内では『 One Control 』等の有名ブランドでも正規コピー復刻モデルとして発売されたりと、業界全体に派生モデルが多く存在しています。言い換えれば それ程に影響を与えています。


■BJFE Honey Bee Deluxe with Toggle Switch



BJFEと言えば真っ先に浮かぶのが顔とも言える名作 Honey Bee! 
持っているのはクリーンブースターとトグルスイッチ(新旧の回路を切替可能)をもつDX仕様です。 



裏蓋を開ければ、それこそマッキーペンで描いたかの様な下手くそな絵とシリアルナンバー。

反面、肝心の音と言えば・・・

​正直、 ぶったまげました。
エフェクターで感動レベルなのは初めての経験でした。
ここからハンドメイドエフェクターの沼にハマったのは言うまでもありません。



歪みの種類には其々の好みもありますが、とにかくピッキングに対しての追従性と反応が良い。ディスクリート回路の中身に関してはスポンジで覆われ ​機密情報につき解禁不可!​ と言わんばかりに隠されているので分かりませんが、ピッキングの強弱に対して、弱く弾けばクリーンにもなりアタックを強めれば豪快に歪む。ピッキングの喰い付く様なアタック感も含め素晴らしいペダルです。

トグルスイッチに関しては左側では締まった音でバイト感が強くジャキッとしていて音がクリアです。
右側では温かさが増し、タッチに対して優しい反応になります。ブルースロックでは左、ジャズ等では右といった感じかな?

そしてDX仕様のペダル左側に内蔵されるクリーンブースターがこれまたメチャクチャ良い。
BJFE 100台目を記念して作られた Baby Pink Booster をベースにしたクリーンブースターですが、芯と艶、リアルさだけが強調されます。バッファも音抜けが良くなるのでトゥルーバイパスよりも明らかに自然で良い音にしてくれます。 

1つ『 傑作 』と言われるこのペダルは、今数多くあるエフェクターの礎を築いてきたモデルでもあるので良いのは当たり前だとは思ってましたが、原点ってのはやっぱり説得力が大いにありました。本当に素晴らしいペダルだと思います。




One Control 』で同名 Honey Bee OD として出ているペダルは本家BJFEのBjorn Juhl 監督の元に生み出されていて、単にコピーではなく回路等は全て一緒で本家が認めた音だそうです。ただし、量産型とハンドメイドによる出音の僅かな差はあるらしく、ハンドメイドの方がダークで好みはあるそうです。 とは言え、個体差レベルの差でしかないので2万円弱で手に入るのは非常にオススメです。持っておいて損はないはず。​気になりましたらGETしましょう! ​​ ​​​ ​​





■BJFE / Dyna Red Distortion Tiger 5K 



​​
​Dyna Red(Distortion)​ は、Honey Bee とタメを張る名器です。 容易に想像し易い『 ディストーションサウンド 』をバッチリ作ってくれる優れたペダルです。ややクランチ気味なところでコイツをONにすれば、それこそザクザクとした憧れの音で、クリアでありながらも強弱で歪みの性質が変わる高性能なペダルです。Honey Beeと比較すればコンプが弱くタイト、少しファズにも似た豊潤な倍音がある独特な歪みです。

BJFE Honey Bee OD 』『 Dyna Red(Distortion) 』を同時に使うと・・・相互に良い部分がマッチングされ エディ・ヴァンヘイレンの「 暗闇の爆撃(Eruption) 」で聞けるような ​  分厚く濃厚なハイゲインサウンドが出力されます。 ド迫力でありながらも芯が潰れず分離感も良い。特筆すべきは音像の広がりとダイナミクスが凄まじい。リバーブいらずといったスケールのデカい音に少しビビりました。とにかく弾いていて気持ちが良い音です。

Tiger では 5K(5ノブ)とすることでハイ・ミドル・ローの調整が出来るようになり、アンプやギターの特性に対してさらに煮詰めることが出来ます。ゲイン0でも歪み成分が反映されるのでブースターとしても優秀。調整具合によってはどんな音もこなせてしまい『 これで十分 』・・・とすら感じました。 

とは言え、比較的このペダルはBJFEの中では主張が強く『 ​このペダルの音を楽しみなさい!​​ 』 という様なかかり具合です。
1980年代のメタルブームにあったときのブラウンサウンドやヘヴィサウンド目指すなら1つ持っておきたいペダルです。 



■Orchid Bee OD(Honey Bee 発売 20周年記念モデル)


Honey Bee 発売から20周年を記念して発売されたモデル。 ローゲインでの透明度と高域のキラキラ成分が増してブライトな印象です。Honey Bee と比べて太く整った綺麗な音が特徴。取扱いメーカーの説明に『 チャイムの様な鳴り 』とありましたがその通りで、ピッキングに対して “ピンポ~ン” とまではいかないですが、デカい音でのダイレクト感が凄く、強弱を出すのに繊細なピッキングを求められてしまい扱いきれず手放しました。 解像度は同程度ですがアナログさ、生々しさに関しては Honey Bee に軍配が上がります。とはいえ Orchid Bee でしか出せない音があったので良いペダルでした。







ONにしても『 ん!? 壊れてのか? 』と感じた程にON/OFFを繰り返したとか繰り返さないとか(汗) あまりにナチュラルな効き方なので『 期待外れなものに大金出しちまったなぁ。 』とすら感じていましたが、翌々 ON/OFF を聞き比べてみると原音そのままに色艶が確かに違う。1~6弦をストロークすると各弦が理想的な音量や太さに整った様な効果をもたらしていました。 “Sparkling” が示すセンターノブを回すと一層と煌びやかさが増していきます。このファズのオクターブにも近い超高音域がBJFEらしい音です。 ただ、あまりにナチュラルな音なので例えるのであれば完全に調味料の部類。

料理で例えれば味の旨味をワンランク上げる隠し味って感じです。基本的にギター本体の音色、他エフェクターやアンプで作った音をまったく犠牲にしないまま “あと一歩” を感覚的に引き上げられるのが特徴。 ナチュラル過ぎて『 入れたぜ! COME ON!  』 といった個性はほぼ無いんですが、味付けを感じさせないというのが逆に凄いところ。あるようで無かった清純派のコンプレッサーだと思います。ONにしていると良い音で弾けるのでONにしっぱなしになっています。




■MODELーG


BJFEの中でもレアモデルなMODEL-Gの5K仕様。
Honey Bee と同等クラスの生々しさから更に高域の抜けと低域の締まりを与えクリアにしたようなペダル。バイト感も強く適度に枯れていて硬い音です。 ギブソンのヴィンテージアンプをペダルに落し込んだAIABモデルということもあり、レスポールに繋ぐと特に効果を発揮し “いなたい極上のトーン” を生み出します。BJFEを色々試した自分としても初めて使ったときに感動しました。まぁ凄ェペダルです。 ​ ※詳細はコチラで語ってます。




■HBOD/DRD Special Combo


王道 Dyna Red と Honey Bee の2in1 MODEL。
双方の良さははあれどHoney Bee の不足しているレンジと、Dyna Red のバイト感を補うようにマッチングされ、コンバージョンした音は半端ないワイドレンジな歪みを生み出します。Honey Bee DXを手に入れた時に被るので手放しましたが今思えば持っておけば良かったかなと感じます。単体で優れているのは勿論ですが合わせた音はジューシーそのもの。ジュワワワァアアアアア~っという最高に良い音です。





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Last updated  March 18, 2024 03:01:55 PM
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