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2004年08月08日
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テーマ: 中国&台湾(3345)
カテゴリ: カテゴリ未分類
果たしてここは中国だ。日本のようにすべてがスムーズに行くなんて考えていると痛い目に会う。昨日成都を目指した時、僕の中のプランはこうだった。バスは今日の朝には成都に着くスケジュールだ。そして、今日中に延長手続きを済ませて、それからその足でまた寝台バスにのり、康定に返ってくる。そうすると土曜の朝には康定に着くわけで、土曜、日曜とゆっくりと静養して、それから月曜日にラサを目指して出発する。計画は完璧だ。だから着替えなんて持っていないし、ほとんど手ぶら状態だ。しかしやっぱりここは中国だ。取って置きの障害を僕に用意しておいてくれた。

 昨日はバスは順調に走っていた。けれども食事休憩を終えて、峠に入った頃から様子がおかしくなった。午後11頃にバスが止まってしまったのだ。前にはトラックの長い行列が出来ている。まあ、今や中国バス旅行のベテランになってしまった僕にとっては、特にこれは珍しい事ではないので、1時間もすればまた動き出すだろうと、のんきに構えていて、熟睡を決め込んでいた。ところがである。朝目覚めた時もバスは同じ場所に居るではないか。午前8時を過ぎてもウンともスンとも言わない。こんなんで今日中に、それも公安が閉まる5時までに成都に着けるんだろうか?

 もう考えてもしょうがないので、いったんバスから降りて、立ち小便を始めた。元気よく出始めた頃、突然あたりが騒がしくなって、あっという間にバスは僕を置いて出発してしまった。こっちも忙しい最中で、勢い良く出始めたものを、途中で止める事はできない。ちょっと慌てたが、とりあえず用を足して、全速力でバスを追いかける。バスは意外と遠くまで走っていってしまっており、こちらは必死だ。こんな所で置いていかれた日にゃたまったもんじゃあない。と、バスはだんだんと速度をゆるめ、ようやく400メートル程先でとまってくれた。全く朝っぱらから、健康にいいんだか、悪いんだか。

 問題は、崖崩れだった。この辺は崖崩れが頻繁に起きる土地で、だから夜間の通行を制限していたらしいのだ。そして、道は数キロにわたって半分ふさがっており、車が一台しか通れる余地は無い。だから9時過ぎにようやく道が開放されても、結局この渋滞を抜けるのに2時間程度かかってしまいう。もうだんだん成都でビザの延長をするのは絶望的になってきた。地図まで「人民帽」に預けてきてしまった僕は、もうここがどこなのかさっぱり分からず、だからあとどれくらいで成都に着くのかもわからない。

 夕方4時頃にバスは少し大き目の街を通過した。最初ここが成都かと思ったが、世の中そんなに甘くはなく、ここは「雅安」という街らしかった。この街を通過している間に僕はいろいろと考えを巡らせる。どうもここから1時間以内に成都に着く確率は低い。いっそこの街でビザの延長はできないものだろうか。けれども康定の街では成都でなければできないと言われており、この街でだって同じ事を言われる可能性は高い。僕は勝手に成都でのビザの延長の受け付けが5時で終わると考えているが、ひょっとしたら夜の8時までやっているかもしれないし、土曜日にもやっているかもしれない。そうなれば、今日このまま成都に行ってしまった方が良いに違いない。そんなことを考えつつ、うじうじしているうちに、バスは街の中心部をさっさと抜けてしまった。そこで、僕はこのまま成都を目指す事になってしまった。

 と、バスは街を外れたところで、突然食事休憩のために停車した。これは願ってもないチャンスだ。念のためバスの前方に坐っていた香港人に成都までどれくらいかを聞くと、155キロで早くても3時間だろうという。これで僕の腹は固まった。とりあえずここでトライしてみて、だめならばすぐに成都を目指せば良い事だ。だから、もうここでバスを降りて、即刻この街の公安を目指すことにする。果たしてこの決断が吉と出るか、凶とでるか。

 香港人3人組みの内の一人が北京語をしゃべれたので、彼に訳を話してバイクタクシーのおじちゃんに僕を公安に連れていってくれるようお願いする。すると運転手は、バイクタクシーは街の中心部に行くことができないが、途中まで僕を乗せていって、そこで、自転車タクシーに引き継いでくれるということになった。香港人とわかれて早速僕は公安を目指す。バイクタクシーのおじちゃんは行けるところまで行って、そこでここでしばらく待っていろと僕を残してどこかのビルに消えてしまう。しばらくして彼は一人の少女を連れて現れた。彼女は学校で英語を習っているので、ほんの少しだが英語を話せる。バイクタクシーのおじちゃんは、彼女は自分の妹で、少しでもあなたの助けになるでしょうと、僕と彼女を自転車タクシーに乗せてくれた。そして僕らはなんとか5時前に公安に辿り着いた。

 今度の公安の人はとても親切だった。そして彼はどうして僕が康定でビザを更新できなかったのかをとても不思議がった。どうやらここではなんとか更新できそうな雰囲気だ。けれども、彼は僕にとってショックな事を言う。なんと、その手続きをで出来る人が出張か何かでどこかに行ってしまっていて、連絡を取ろうとしているのだが連絡が取れないというのだ。そして、彼もやはり成都にいくことを薦める。ただし、今日僕がここに来た事は証明してくれるから、あまり心配するなと言ってくれた。ちょっとがっかりして、僕がまさにそこを去ろうとした時、件の「手続きが出来る人」から電話がかかった。そして、彼はここでもう少し待っているよう言った。

 それから30分待ったが、結局進展はない。彼は明日の朝まで自分がいろいろと手はずをつけてみるから、今日はこの街に泊ってくれないかという。そして、明日の朝までに何も進展が無ければ、やはり成都に行ってくれということだった。僕はもう疲れていて、このままベッドに横になりたい気分だったので、彼に素直にしたがった。そしてそこで今まで付いてきてくれた少女ウエイシャとは別れた。ちなみに今回の公安の方は英語がぺらぺらで、だから実はウエイシャは横に座っているだけで、彼女には退屈な思いをさせてしまった。






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最終更新日  2012年04月03日 15時18分01秒
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