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2004年10月15日
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テーマ: タイ(3480)
カテゴリ: タイ・入院編
 今日は朝からエンジン全開だ。午前中からさっそく歩いて保険会社を目指す。もうすでにネパールでの治療費と航空券代は頂いているのだが、試しに空港から病院までのリムジン代650バーツはどうだろうと聞いてみると、これも保険でおりるということになり、その650バーツをとりにいったのだ。それならネパールのホテルから空港までのお金はどうだろうと一瞬思ったが、領収書もないし、どうせ400円くらいだったし、そこまでがめつくならなくてもいままでの分で充分だろうと思い、そこまではいわないことにした。

 ところで、朝地図を開いて場所を確認し、これなら楽勝で歩けると思ったのが大きな間違いだった。1時間くらい歩いてもまだ全然着かない。途中でタクシーでも拾おうかなあなどと一瞬考えたが、なんだか変に意地になってしまい結局1時間半も歩いてしまった。お陰で保険会社に着く頃には汗でびしょびしょで、排ガスをおもいっきり吸い込んだものだから頭もガンガンしてきた。朝はエネルギー全開だったのだが、2時間後にはもうガス欠になってしまった。よたよたになって入ってきた僕をみて、保険会社の人は「まだ完治していないんだから無理はしないでくださいね」と言ってくれた。そうか、俺は病人だったんだ。

 ちょっと意気消沈してこの後王宮などのいわゆる「観光客御用達スポット」に行ってみようと思っていたのだが、やっぱりこのままホテルに一度帰って、少し休むことに予定を変更する。保険会社の前でタクシーを拾い、ホテルの名前を告げた。この運転手、やけにフレンドリーで英語も達者だ。冷房が良く効いた車内で、僕が暑がっていると送風口を全部僕の方に向けてくれた。この冷房攻撃で僕のエネルギーはふたたび回復。ありゃりゃ、こりゃあ行けるんじゃないかと思い、タクシーにホテルじゃなくてやっぱ王宮に行ってくれと予定を再び変更する。

 するとタクシーは僕を良いカモとでもおもったのか、じゃあおれがおまえをいろんなところに連れていってあげようか。たとえばここなんていいぞと地図を指差す。別に人が悪そうでもないし、その話しに乗ってもよかったのだが、今日は一人でのんびりといろいろなところを周りたい気分だったので、丁重にお断りする。彼はその申し出を断られたことをそれほど気にするでもなく、その後もここが中華街だだのあっちの方に駅があるだのいろいろと教えてくれた。料金はきっちりとメーター通りだったし、更に降りる時にはこの辺にたむろしているタクシーやトゥクトゥクは悪質な人が多いから十分気を付けるんだよと忠告までしてくれた。いい人だ。

 さて、王宮の入り口に入る。ここは由緒在るところなので半ズボンやノースリーブの服を着ては入っていけないらしい。ただし、だからといってむげに追い返すわけではなく、入り口で服の貸し出しをしていた。僕はジーパンにTシャツというスタイルだったので、特に問題無く中に入れる。入場料は結構高い。150バーツもする。ただ、後で知ったのだがこれには、王宮の入場料のほかに世界のコイン博物館や少し離れたところにある何とかという博物館(タイのダンス付き)の入場料も含まれているのだそうである。チケットが3枚渡された。ところで、こういうのを抱き合わせ販売というのではないだろうか。タイには公正取引委員会とかってないのかな。しかもこの抱き合わせ販売は外国人に対してのみ行われているようなので、なんだか腹が立つ。

 中に入ってから思い出したのだが、そう言えばここは前に来たことがある。それこそ次郎と卒業旅行で訪れた場所ではないか。けっこう覚えているもので、あそこにあの建物があってなどという記憶が急激によみがえってきた。けれども今回はすこし違うことを試みる。中国の故宮博物院でもそうだったのだが、一回目になんとなく訪れた時と、二回目にのんびり訪れた時ではその理解の深さが全く違った。だから今回はこの王宮でも無料ガイドというのをお願いしてみたのだ。このツアーだいたい30分に一回の割合で行われているのだが、残念ながら英語ツアーしか存在しなかった。

 このガイドのお陰でいろいろと知識が深まった。たとえば入り口すぐのところに並んでいる3つのストゥーバの建築様式がそれぞれのものがたてられた当時のタイの文化交流の様子を物語っているということや、奥の方に建てられた8つの塔にはそれぞれ意味がある(といってもその意味の半分くらいはもう忘れてしまった)こと、それに有名なエメラルド仏陀には衣装が3つあって、季節によってその衣装が変わるのだが、その衣更えは国王が行うということなどが印象に残っている。それから、このエメラルド仏陀の衣装はそれまでかなり古いもの使っていたのだが、現国王が最近新しい衣装を作ったんだそうである。

 この王宮の建物全体に言えるのだが、建物の中で純粋なタイ様式というのはわずか少数で、カンボジア様式との折衷であったり中華様式との折衷であったり最近の建物はヨーロッパ様式との折衷だったりする。これは当時の国王がどの国の影響を大きく受けていたかによるのだそうだ。日本様式との折衷は残念ながらどこにも見当たらなかった。カンボジア様式との折衷であるストゥーバの裏には精巧なアンコールワットの模型がおいて在り、これから実物をみようと思っている僕としては、ますます期待が高まった。

 王宮をあとにして、今度は世界のコイン博物館に向かう。とてもわかりにくい場所に在ったので(王宮の入り口のチケットもぎりの横に在るのだが、特に大きな看板もなくみんな見過ごしていた。だから、中に入ると僕以外は客はいなかった)、苦労したが、なんとか見つけて中に入る。冷房がとても良く効いていてとても気持ち良い。一階はタイの歴史上のさまざまなコインや記念コインで埋め尽くされていて、二階には世界のコインといコーナーがあった。この世界のコインコーナーというのがなかなか充実していて面白い。何カ国分在るのかなあと数えてみると89ヶ国であった。良く日本の5円玉や50円玉のように真ん中に穴の開いているコインは珍しいと言われているが、数えてみると8ヶ国にその穴開きコインが存在した。まあ統計的に見ると、8/89で10%以下。充分珍しいと言えるだろう。



 で、ワットポー到着。ここは昔は大学だったそうで、今でもタイのトラディッショナルマッサージ(エッチなやつじゃ無い方)の学校がある。そしてその横で実際にマッサージもしてくれるというわけだ。30分100バーツ、60分180バーツ、ハーブマッサージ260バーツだった。ここは奮発して、やってやろうじゃないの、ハーブマッサージを。少し待たされて、着替えに綿のトランクスの特大サイズの様なものを渡される。ここは仕切りも何も無いおおきな部屋にベットが30台くらい並んでいて、隣でマッサージをやっている人の様子が丸見えだ。あまり快適な環境とは言えない。けれどもマッサージはすばらしかった。いわゆるタイのマッサージとはちがって、ハーブマッサージは照る照る坊主の頭の部分に何かの香草をつめたような物を熱し、それを体に擦り込んでいくようにマッサージする。匂いがとても良く、何度も眠りそうになった。

 ただ、やはり僕の体は寝てばかりいてそうとうなまっているのか、それともまだ病気の最中だからなのか、ちょっと軽くもまれただけで悲鳴の出るほど痛い部分がたくさんあった。けれども最後にはとても楽になり、またエネルギーは満タンになった。

 今度はカオサンである。マッサージパワーのお陰で、今度は1キロくらいの道のりをずんずんと歩いていく。あまり張切りすぎて、今度は道を間違えてしまい、どぶ川の様なところに突き当たってしまったが、いろんな人に尋ねてようやく有名なカオサンに到着。僕は初めて行ったので、その雰囲気に圧倒される。ここだけ別世界だ。欧米人がとても多く、ここだけカメラで写して、クイズ番組かなんかで「さてここはどこの国でしょう」とやると多分だれも答えられないだろうなというほど欧米色に染まっている。なかにはちらほらと日本人も見られる。ここにいるとこの中だけで大抵の用が済んじゃうというのは大袈裟じゃあないなと思った。更にここは街の外れのほうにあり、どこに行くにもあまり便利とは言い難い。なんでこんな所に安宿街が出来たのか、良く分からない。(その外の中華街やマレーシアホテル近辺の地の利はなかなか良い)それに空港からもかなり遠い。インドやネパールに向かう拠点として利用されることがとても多いので、長期滞留組みの他に超短期滞在者というのがけっこういる。そういう人にとっては空港からこんなに遠いと不便だろうに、なんでここに集まるなかなあと疑問に思ってしまう。

 まあその話は置いておいて、旅行会社でビザや航空券の料金の情報を手に入れる。今回は陸路の旅にこだわっているが、残念ながらミャンマーは陸路の国境をかたく閉ざしていて、どうしても飛行機を使わざるを得ないのだ。あの猿岩石が飛行機を使ったのもしょうがないのである。けれども僕はちょっとそれでも陸路で繋がる方法というのをいろいろと考えていて、そのための航空券の料金をいろいろな旅行会社で聞きまくる。けれどもどこも同じような料金であとは店員の対応の良さが判断基準だなと考え、その場を去ることにした。そういえば、カオサンにはオープンエアのバーがたくさんあって、そこで欧米人の皆様が昼間っからビールを飲んでいた。その姿をみて酒の飲めない僕はとてもうらやましかった。

 そろそろまたエネルギーが無くなりかけてきていたので、タクシーを拾ってホテルに帰る。タクシー代も馬鹿にならないし、そろそろバスの乗り方でもおぼえにゃならないなあ。と真剣に思った。





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最終更新日  2012年04月06日 13時21分51秒
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