Ruby Tuesday(Usa-chan Weblog)

「にんじんうさちゃん」 (第2回) おいかわさざん作

  「ぼくが　かたほうに　のってあげるよ」マコちゃんが　ふりかえると、うさぎが一ぴき　います。それも　ふしぎ。そのうさぎは　うしろあしで　たったまま　おはなしを　したのです。みみと　からだは　うすい　ピンクいろ。かおと　むねと　しっぽと　あしのさきが　しろです。おおきな　まるいめが　くろくて、はなは　ちゃいろ。くびには　ネクタイを　しています。（へんな　うさぎだなあ...、どこから　きたのかしら？）そのうさぎは　ニコニコしながら　シーソーのかたほうにのって　こぎだしました。ギッタン　バッタン。ギッタン　バッタン。ふたりは　かわりばんこに　あがったり　さがったり　します。マコちゃんは　だんだん　たのしくなって　きました。ヒューッ！ときどき　つめたい　かぜが　ふいてきましたが、マコちゃんの　からだは、ポカポカ　あたたかくなって　きました。「ぼくはね　にんじんうさちゃん、って　いうんだよ。　これから　ぼくを　そうよんでね」「にんじんうさちゃん...？　おもしろい　なまえね」ギッタン　バッタン。ふたりは　シーソーに　のったまま　おはなしを　つづけます。「きみは　あかいやねの　うちの　こだね」「そうよ。　どうしてしってるの？」「ぼくは　なんでも　しってるんだよ。　きみが　にんじんを　たべないで　おかあさんを　こまらせている　こともね」「だって　きらいなんだもん」と　マコちゃんは　くちを　とがらせて　いいました。「いいかんがえが　あるんだ。　これから　ごはんのときに　『うさちゃん　だいすき　にんじんちゃん』　て、じゅもんを　いってごらん」そのとき　こうえんの　いりぐちから　おんなのこの　こえが　しました。