PR
キーワードサーチ
カレンダー
コメント新着
フリーページ
よる マコちゃんが へやにいると まどをたたく おとがしました。
カーテンをあけると そとには にんじんうさちゃんが います。
くらがりのなかで にんじんうさちゃんは ニコニコしながら まどのそとの バルコニーに
たっていました。
マコちゃんは いそいでまどを あけてあげました。
「にんじんうさちゃん ひさしぶりね」
「やあ、げんき?」
といいながら にんじんうさちゃんは まどから マコちゃんのへやへ はいってきました。
(どうやって 二かいのまどまで あがってきたのかしら?)
にんじんうさちゃんは くびにネクタイをした いつものスタイルです。
「さあ、ここへすわって」
マコちゃんは にんじんうさちゃんを ちいさないすへ すわらせてあげました。
「あ、ちょっとまっててね」
マコちゃんは へやをでで かいだんをおりてゆき だれもいない キッチンへはいりまし
た。
くらいへやのすみの れいぞうこのドアを そっとあけました。
なかをのぞきこむと かんジュースが二ほん はいっています。
(ふふっ…)
マコちゃんは ニコッとして なかから 二ほんのかんジュースを とりだしました。
おとうさんは おふろに はいっています。
おかあさんは べつのへやで ようじをしているので だれもきがつきません。
マコちゃんは こっそりジュースを もってあがってきました。
「にんじんうさちゃんは あたしのだいじな おきゃくさんだから これを のんでね」
マコちゃんは かんジュースを一ぽん にんじんうさちゃんに わたしました。
「やあ、ありがとう。 ぼくはのどが カラカラだったんだよ」
にんじんうさちゃんは ジュースを うまそうにのみました。
「きみのまいにちは ずいぶん たのしそうだね」
「うん、 さいきん じぶんでも しんじられないくらい ふしぎなことがあるの。 それも に
んじんうさちゃんと しりあってからよ」
「そう、よかったね」
「きょうもひるま ふしぎなことが あってね...」
そのとき へやのドアを ノックする おとがしました。
「あ、はやくかくれて」
マコちゃんは にんじんうさちゃんを ベッドのよこに ならべていた ぬいぐるみのなかに
いれてあげました。
ひつじや くまや キリンや こねこ...。
マコちゃんが いままであつめた たくさんのぬいぐるみです。
そして ジュースのかんを一ぽん ベッドのしたに かくしました。
「マコ、あしたのじゅんびは もういいの? たしかチャコちゃんの たんじょうびかいが あ
るっていってたでしょ。 もっていくものは だいじょうぶ?」
「だいじょうぶよ、おかあさん。 おてがみもかいたし」
「あら...、こんなぬいぐるみ まえからあった?」
おかあさんが ベッドのよこの ぬいぐるみが ならべてあるところに ちかづきながら、に
んじんうさちゃんを じっとみつめています。
「へんねえ、これ」
「ほら おかあさん まえに かってくれたじゃない。 だいぶまえだから おぼえてないん
だよ」
「そうかしら...」
おかあさんは まだふしぎそうです。
みみと からだは うすい ピンクいろ。 かおと むねと しっぽと あしのさきが しろで
す。 おおきな まるいめは くろく、はなは ちゃいろ。 しかも くびにはネクタイなんか
しているのですから おかあさんが へんにおもうのも とうぜんです。
「それにしても、なまいきそうな うさぎね。 くびにネクタイなんかして」
といいながら おかあさんは へやをでていきました。
「あーあ、つかれた」
といいながら にんじんうさちゃんが おきあがってきました。
「うまくいったね」
とマコちゃん。
「でも 『なまいきそうな うさぎ ね』 は ひどいね。 ぼくは いきが つまりそうだったん
だよ」
にんじんうさちゃんの いきは まだくるしそうです。
「おーい おかあさん。 れいぞうこのなかに かんジュースがないぞう」
こんどは おとうさんのこえが したから きこえてきました。
おとうさんは ふろからあがったばかりなので のどがかわいて いるようです。
「きょう 二ほん いれといたはずよ」
とおかあさん。
「さっき マコがへやで 一ぽんのんでいたから まだ一ぽんあるはずよ」
それをききながら マコちゃんと にんじんうさちゃんは かおをみあわせて いたずらっぽ
く わらっていました。
