Rheumatic diary

Rheumatic diary

2009.01.19
XML



 知り合いに70歳のリウマチ患者Aさんがいらっしゃいます。Aさんは15年くらい前から患っていて、歩かないと歩けなくなると思って痛みに耐えながら散歩を日課としていました。薬でコントロールされているかといえば、そうではなく、痛む脚なのに痛くはないぞと言わんばかりに歩くお姿を見るにつけ、わたし自身の経験にも重なって、痛々しさを感じました。

 Aさんにはそれまで何度か、P整形外科(認定医不在)でなく認定医の診察を受けるよう促してきたのですが、ご本人の意思は近くの通いやすい病院。それは何の得もないことなのに…。言い含めてあげられなかったのはわたしの至らなさですが、2年ほど前ようやくD大学病院リウマチ科に足を向ける気持ちになったので安心しました。

 Aさんは、明るくて気丈で、笑顔の人。逢ってお話しすると、決まって冗談を飛ばし、大笑いさせてくれるような人なのです。ところが、2年くらい前から、ご主人に小さな脳梗塞がくり返し起こるようになり、ご主人さんの介護をしなければならなくなりました。ご自分のリウマチだけでも精一杯だというのに、いまやご主人さんに頼ることも一切できず、困り果てたそうです。そして昨春は、こわばった表情のAさんから「どうしたらいい?」と相談を受け、わたしは頭に浮かぶ対処法をアドバイスしています。

 昨年の末、8カ月前から使い始めたというリウマトレックスが、効いてないみたいとおっしゃる。リウマトレックスは、少なくとも3カ月間の服用で効き目のあるなしを判断できますから、8カ月も使って以前と同じならば、結果は「効いてはいない」ということです。そこで「医師に別の薬に変えてくださいとでも頼んでみるといいかな?」と、わたしは言いました。外来で思い切って願い出たAさんへの医師の言葉は「あなたは医者を信用できないのですか?」だったそうです。わたしは非常に残念です、そんな返答を口にするまえに、医師は考えるべきことがあるはずだと思うと。

 医師にもいろいろいらして、わたしの主治医なら患者が「薬を変えてほしい」と言ったとすれば、こう訊ねると想います「生活に支障が出てきましたか?」と。そういう問診の過程もなしに自分のプライドだけで発したとおぼしきその返事。そのようなとき、患者はどうしたらいいのでしょうね。口ごもるか謝るか、咄嗟に出てくるのはそんなところでしょう。しかしAさんは動揺はしたものの、毎日ご主人の介護(二人暮らし)で心身ともに疲れ果てているので、なにはともあれ事情を話すことが最優先と考えたようです。結果的には、生物学的製剤を試すべく、事前の検査をすることになりました。

 事前には、インフォームド・コンセントもあります、そのとき説明をちゃんと受けたはずなのですが…ツベルクリン検査を行ったのは「肺炎」の副作用が一番怖いからだ、と誤解していました。これは「肺結核」の間違い、肺炎と肺結核ではえらい違いです。わたしは会話中Aさんに訂正を3度しましたが、確かに把握してくれたかどうか? そこを問い質すのも気が引けたので、そのままにしました。目上のかたへのアドバイスは、神経を遣うものですね。Aさんは、どの薬を使ったかの履歴を記録しておらず、また、新薬についてもかなり情報不足です。もうちょっとご自分の病気への努力が必要だと感じました。


 と、今回はここまでにしますが、また次の機会に、別のお話を書きたいと思います。なにかご参考になるようなら本望です。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2009.01.19 19:37:24 コメント(12) | コメントを書く
[リウマチックな雑記] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: