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こんな雨の日にもあの方は同じ所にいるのだろうか?気になって仕方が無い人がいる。
それは、昨年の12/25日のブログに書いた「同じ路地に50年」もの長い間、地元の物を売っているという千葉の叔母ちゃんのこと。気になると急に会いたくなって出掛けることにした。自転車でいけば15分ほどでいけるのだが、それでは失礼に当たる。
近道をくねくねと入り組みながら見覚えのある路地に付くと「いた!良かった!」喜ぶ私に、あの人なっこい顔がにっこり。
「今日はどうしても会いたくなって来たの!」、「あれ!あれ!」、「このトマト下さい。おいくらですか?」、「500円だよ!」、完熟トマトの5個入りを買い求めた。
「こんなに寒い日にも此処にきているの?」雨は何時しか止んでいたが、この寒さではお客さんは来ていなかった。「そうさ!日曜日と雪の日以外はね!」、「この前来たとき、ここに50年聞もいるって聞いてびっくりしたけど、何歳の時からなの?」腰回りは防寒をしているように見えたが、両手で頬を包んで寒さをしのいでいるようだった。
「34だっぺな!最初は籠をしょって一軒一軒売って歩いた。あの頃はこんなビルなんかなかったし、低い家ばっかりさ!…あと忘れたよ!…」と、何時までも傍にいたい思い。
「ふきのとう、ありますか?」、その声に我に返るとお馴染みさんらしい人が2人来ていた。「すぐ売れちゃたよ!」。お邪魔しては悪いので帰ることにした。
4人の子供を育てたという千葉の叔母ちゃんの逞しさを思うが「母は強し」である。花冷えの赤らんだ顔を、指無し手袋から出た両方の小指が鼻の辺りまで覆っていた。
花冷えや母泣かす過去いくたびも 田中立夫(ザ・俳句歳時記)所収
