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May 28, 2006
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カテゴリ: サッカー

 人には人生を変える瞬間がある。僕にだってたくさんある。皆さんにだってあるはずだ。サッカー選手にだってある。今回はあのレッドカードにまつわるお話をしよう。

 W杯…あと2週間足らずで開幕を迎える。皆さんは勝利、ゴールなど華々しい瞬間ばかりに目がいくのではないだろうか。僕もそうである。しかし、サッカーにはたくさんの素晴らしい瞬間がある。献身的なDF。的確な指示。他にも数多くの目を見張る瞬間がある… 一方で、とても悪い瞬間もある。ラフプレー、ダイビング、怪我…こういった瞬間は目を伏せたくなる。

 98年のフランスW杯。イングランドvsアルゼンチン…オーウェンのゴールなど素晴らしいゴールの連続で、歴史に刻まれる試合になるはずだった。しかし、一瞬のプレーで違った意味で歴史に残る試合になってしまった。ベッカムがシメオネに対して蹴りをかまし一発退場…これによりチームは劣勢に立たされ、結局イングランドは敗退した。もちろん、敗戦の責任はベッカムへ…イングランドメディアも「10人の勇敢な戦士と1人の臆病者」と報道した。

 ベッカムは人生で一番の挫折を味わっただろう。だが、ここから彼は急成長を遂げる。今思うと、若い彼がW杯の大舞台で、アルゼンチンの潰し屋シメオネに徹底マークされたんだから、蹴りの一発ぐらいかますわ。僕もそうしていただろう… やってしまってことはしょうがない…そこから、どのように努力をするかが大切だ。そのことを彼から学んだ。シメオネはある意味良い経験をベッカムにさせた。いや、させてしまった。

 2002年W杯。成長した彼は、再びアルゼンチン…いや、シメオネと対戦することとなる。借りを返そう…そういった気持ちではなく、純粋にアルゼンチンを撃破することを考えていた。そして、自ら得点する。もちろん喜びを爆発させた。シメオネもどこか嬉しそうだった。

 因縁の対決とよく言われる…僕も前回の予告でそう書いた。しかし、実際は彼らに因縁はなかった。ベッカムの家にはシメオネのユニフォームが大事に飾られている。本当にかっこいいふたりだ。4年前のW杯…僕は、ベッカムとシメオネが試合後に交わした熱い握手。この瞬間が今でも忘れられない。2週間後のW杯、皆さんもこういった何気ない一瞬に目を向けてみて下さい。






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Last updated  May 28, 2006 11:00:49 PM
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