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電子顕微鏡なら何となくすごく小さなものを見る道具、と分かる人がかなりいるだろうけど、液クロとなると分かる人はその10%位になってしまうだろう。分析室でおそらくは一番古い機械だったのだが、昨日更新された。
液クロ(高速液体クロマトグラフ)というのは混合物を分離していく装置だ。普通は(何が普通かと言う問題があるけれど)分離能力を最も重視し、例えば漢方薬の構成成分をこまかく分けるような仕事に使う。分取型の液クロでは、処理量を多くして、分けたものを使って別の目的に使う。例えば漢方の有効成分を分離して動物実験に使うようなことに使える。
大の男4人でやっと抱えられるような重量の代物だったが、新しいのになるとその数分の一である。 まことに、コンピュータのなせる業だ。送液ポンプの制御、分取の弁の制御、昔のは皆カムとか重い電磁弁とかだったけれど、マイコンは見事にそんなものを排除してしまった。
この頃の分析機器には必ずと言っていいほどパソコンがくっついてくるが、この液クロには珍しくノート型がついてきた。実は、ノートと言うのは分析の机の上では不評。面積をとって、じゃまなのだ。べったりと平面を消費する。デスクトップだと、縦長の配置で面積は少ないし、キーボードがじゃまになればひょいと装置の上に上げておくことも出来る。ノートにはテンキーもマウスもない。トラックパッドで、ほかの機械との操作の統一が取れない。デスクトップなら壊れてもキーボードとかマウスとかだけ取り換えればすむが、ノートは一体もので修理費も高い。しかも、元値も多分高い。
ノートは使わない時に引き出しに放り込んでおける、と言う人もあるだろうが、こと機器に繋がっている場合には取り回しの良いものでは決してない。喜ぶのは泥棒ぐらいか?
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