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公募合唱団による「松下耕の世界」を聞きに行ってきた。2年に1度旬の合唱曲に拘わるトップレベルの音楽家を招いてコンサートを開く。前回は木下牧子さん、今回は松下耕さんである。
会場は姫路市パルナソスホール。残響の長い、くせのあるホールである。そしてまた、姫路と言うところ、決して合唱文化が高い訳ではないが、 中学生がなぜか強い。今日も多くでていた。大人のほうがよほどお粗末。
松下氏の指揮で演奏が始まると、いつもの残響にも拘わらず言葉がしっかり伝わってくる。 次のステージで指揮者が地元の先生に替わった。曲はもちろん違うがいつもの声になってしまった。その上テナーが聞こえなくなった。曲が自分の歌ったことのある曲なのでパートの音は覚えている。更に指揮者が別の先生に替わり、先の指揮者はテナーパートに入った。そうしたらテナーが聞こえるようになった。この先生1人でテナーを引っ張っていた訳だ。
松下氏のようなプロではなく、学校の音楽の先生だから同列に評価するのは気の毒と言うものだが、姫路の合唱界が抱える問題が浮き彫りになったように見えた。高校を出たら地元を離れてしまい、なかなか帰ってこない。阪神間とはどうしても人材で差がつく。まあ、住んでいる人数からして違うんだが。
オーケストラと歌う「水脈速み(みをはやみ)」は圧巻だった。初めて聞いた曲にうるっと来たのは久しぶり。ボスニア・ヘルツェゴビナの戦争に関わる歌だが、素晴らしい演奏だった。細かく弦を擦るバイオリンの奏法も私は初めて聞くもので、不毛な戦いをかいま見る気がした。
久しぶりにいいものを聞いて、得した気分で帰れた。
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