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ちょっと懐かしい響きのする言葉が新聞に載っていた。40年ほど前にはものすごい排除の高まりを見せたが、落ち着いて来たのはここ15年くらいだろうか。消費者の目も肥えてきたのかも知れない。
私は食品添加物はいっさい取っていない、と言う人はラーメンを食べたことがないはずだ。ラーメン独特のあの色や食感は「かんすい」がなければ出ない。成分は炭酸カリウム。ペットボトルのお茶には退色防止のためアスコルビン酸が入っている。別名ビタミンC。「ものも言いよう」というが、ナントカ酸よりもビタミンの方がありがたく聞こえる人は少なくないのではないだろうか。
昔は防腐剤とか防かび剤はかなり気軽に使われていた。消費者が「腐っては困る」と考えた時代だ。多分この時代のリーダーは終戦後の食料難の時代を生きて、「腐ったらものが食べられない」から「腐らない方法は?」と言う考え方が支配的ではなかったのだろうか。また、流通も冷蔵設備が今ほど整っていなかった筈だ。
時代が下り、食料の需給が安定してくると「腐らないことの不自然さ」に目が行き、折からの公害問題で「やばいもの」の価値観が変わったような気がする。「複合汚染」なる言葉も有名になった。現在は冷蔵・冷凍技術も高くなり、流通面の環境も変わった。殺菌技術・包装資材の発達や流通変化から防腐・防カビの目的自体がなくなってきたのだろう。
着色料はまだ健在のようだ。正月の紅白かまぼこの赤紫の着色はコチニール、昆虫の色素だ。かにかまぼこの紅はモナスカス属のカビが生産する。こういった生物由来の色素が主力となり、合成ものは非常に少なくなったようだ。タール色素はもう死語になったかな。
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