老父のつぶやき

老父のつぶやき

PR

2021年01月21日
XML
カテゴリ: 分類困難
墓というのはなんとも始末をつけるのが難しい。わが家の墓地には墓石が2基ある。一つはいわゆる先祖代々のもの、もう一つは一番早くに5才でなくなったという伯母のものだ。祖父母よりも早く亡くなったので祖父がたてたものらしい。

坊さんの話では埋葬された人を墓石に刻むならお性根抜きをしてから石屋に頼むことになって面倒だから、墓標(埋葬記録)を作った方が良かろうということだ。祖父母は刻してあるが、父母はまだ刻んでいない。父は20年ばかり前に亡くなり、次に母の骨壷を入れる訳だが、いずれは私も入れられることになるだろう。

墓石というのは意外と傷むものだ。確か石屋は「良い石だからいつまででも大丈夫」とほざいていたが、「先祖代々」が作られたのは学生時代だったから50年弱である。欠けているのが現在3ヶ所。剥げるように欠けている。当時2件の石屋があって、「高石」と言う店の向こうを張ったのか、「石安」と言う屋号を付けた店で父は買ったという。その所為かどうかは分からない。花崗岩ということが分かるだけだ。

花崗岩の風化した土は焼き物に適しているというから、花崗岩だって傷まない訳がない。それでも永久保証と平気でいうのは売り手も買い手も、問題が出てくる頃には死んでいる。私がクレームをつけてももはや「言いがかり」だろう。

ただ正直、この墓穴にははいりたいとは思わない。事情が許せば太平洋にでも撒いておいて欲しい。或いは好きだった南アルプスでも良い。そんなところで魚に食われるなり、微生物に食われるなりの方がまだ役に立つのではないかと思う。だがそういう行為は違法になると聞いたこともある。

子孫がずっと続くということを前提に作る墓だが、どこかで切れることもあるだろう。そんな墓も実際にある。一方で墓地を欲しがる人もあり、朽ちたような墓の処遇に困る。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2021年01月21日 21時46分40秒
コメントを書く
[分類困難] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

カレンダー

コメント新着

maetos @ Re[1]:突然消えた「お気に入り」(10/06) 情報提供者Aさんへ 情報あありがとうござ…
情報提供者A@ Re:突然消えた「お気に入り」(10/06) 情報提供だけなので、挨拶などは省略させ…
maetos @ Re[1]:愛と勇気だけが友達さ(09/29) maki5417さんへ 私の経験では末の娘に読ん…
maki5417 @ Re:愛と勇気だけが友達さ(09/29) アンパンマンは、子どもたちが小さい時に…
maetos @ Re[1]:たかが虫ゴム、されど虫ゴム(09/25) maki5417さんへ 片道3km強はちょうど良い…

プロフィール

maetos

maetos


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: