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うちのボスの2冊目の本が 本日発売です\(^o^)/☆昨年の ボスのTV番組出演以降、10社近くの出版社から執筆依頼が舞い込み、これまで、 日下公人氏 や 梅方久仁子氏 にお取り上げいただき、幾たびも本にしてはいただいて来たものの、ボス自ら執筆するなんて! と 逡巡するも、結果的に うちの 社内教育テキストになるぢゃん! と、1番 最初に声をお掛け下さった出版社にOKをお出しすることにしたらば、手違いで 2社に ダブルOKしてしまった、という顰蹙ものの 私たちのミスを ボスが逆転させる。ダブルブッキングのミスを陳謝し、前代未聞の 2出版社同席での 編集会議を経てテーマ別の2冊を 同時発売、と決まり、会議も打ち合わせも ずっと2社と一緒に同時進行して行き、昨年末に 同日 並べて一斉発売! となる予定が日々、あれこれと事件が起こるし、うちの会社は 基本理念以外は、日進月歩で 進化し続けているため、会社運営に関しての本の方の原稿に加筆修正、そのまた加筆修正、変更、訂正。 社内ネットで 全てオープンに、推敲に推敲を重ね、丸1年遅れの上梓となり。帯には、こんな嬉しい言の葉をいただきました!ミスリードされなければ 嬉しいと祈るような想いです。ボスの1冊目 →
2010.10.29
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● 『 嗤う伊右衛門 』 路線第3弾。 文章、文体、読点の位置、漢字の選択はもとより、組版され、 文庫落ちするときには、再び行内文字数から、改行箇所までチェックされ、 ご自身で組版されるという、一字一句までこだわりぃの京極さんを大好きな私。 『 嗤う伊右衛門 』には、完全にハートを射抜かれ、心底凄い、と思わされ、 私の 手放せない大切な本の一冊である。 今回は、その怪談シリーズの第3弾。 あの 殿様秘蔵の10枚の揃皿を1枚割ってしまい、手打ちにされたため、 夜な夜な投げ込まれた井戸から 幽霊として出てきては 皿を1枚1枚数え、9枚目で、後1枚が無いと泣き崩れる、 あの有名なお菊さんの 『 番町皿屋敷 』 が舞台である。 だが、タイトルは『 数えずの井戸 』。 数えない。 それは いったぃ何故か。 そして、帯には 『 数えるから、足りなくなる 』。『 数えずの井戸 』 京極夏彦 / 中央公論新社ISBN 978-4-12-004090-0 登場人物ひとりひとりが それぞれに何処かしら欠落しており、 或いは 囚われており。 この 欠落していること。 ( 欠けているから ) 囚われていること。 そのことが、そのひとをそのひとたらしめており。 それぞれの核であるそれらの部分から、静かに静かに壊れて行く。 ひとりひとりの登場人物を 対象化して読み進めながら、 んぢゃ、私は? と 思ってしまう。 思わされてしまう。 ひとは皆、何処かしら欠落し、 何処かしら壊れている、壊れかけているのではないか、と。 壊れていく登場人物に、 私自身が 立っている( と思っている )足元が こころもとなく思え始め、空ろな怖さが忍び寄って来る。 例によって、超分厚い大作なのであるが、その厚さを感じさせない。 勿体なく感じられるほどあっという間に読了し、 生じた 空ろの穴を抱えつつ、気になった『 序 』 を再熟読。 したらば、この『 序 』 で述べられていた お菊物語の伝承形全てが 本編でクリアされていることに気付き、改めて京極氏の凄さに唸る。 怪談シリーズ第1作の『 嗤う伊右衛門 』に出逢った程の衝撃はないものの やはりとても大切な1冊になりそう。 ただ、唯一残念至極なのは、本の装幀に関しての「 汚れ 」 である。 こだわりぃの京極氏のチェックが当然入っているものと思われるが、 本のカバーでは、暝い『 井戸 』と雲に半ば隠れた『 月 』。 カバーを外せば、井戸の底に映る『 月 』、雲から出た煌煌と輝く『 月 』。 そして、扉絵、各章の表紙に描かれた月と井戸の「 明暗 」が 混ざり合って行く。 あたかも、月が満月から新月に向かい、 喪って行く月光に反比例し、魍魎の闇がやって来るかのやうに。 それがまた、クライマックスに向け、どきどきの趣向なのだけれど、 印刷会社さんの製本時のミスのようで、 終盤『 数えずの空 』の表紙(p.693)、 ぃょぃょスミ100%まで後1歩という、濃い「 黒 」の部分に、 製版担当者さん?の指紋が。。。(涙・画像参照)。 そして、その時のインクと思われる指紋が 本文中の同じ位置に 何ページにも渡って付着しており、 必然的にそれに気を取られてしまい、がっかり。 だもんで、最終の『 皿数え 』の頁に施された 衝撃の趣向に どっぷりとハマれず仕舞いに終わってしまう。 ヽ(`Д´)ノ この痛恨のミスは、製本時のミスで、私だけなのだろうか。 それとも製版時に ミスがフィルムに焼き付き、 この本全部の仕上がりがそうなのか。 どちらにしろ、装幀の威力半減で、 京極氏がお知りになったら、 不本意さに激怒されるのではないかと思う。 これが完璧であったなら、と 本当に無念! 私も たいがいが こだわりぃなので、 この装幀そのものを台無しにしてしまう、この「 汚れ 」は、 不良製本、として、染みひとつない 完璧本に交換していただきたい程。 文庫版なら黙って我慢もするが、 2000円もするハードカバー本なのだから、 出版社に連絡してみようかとも思ったり。 ** こんなところが 私の " 欠落 " なのだらふ。 ぐ。 もしかして、それを 試されてるのか??
2010.09.16
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土壇場サヨコさん の 詩集、『 ちりぬるを 』 を 送っていただきました\(^o^)/☆今回は、自費出版されたのでしたが、表紙の題字フォントの著者校正がなく、結果、勝手に刷り上って来たのをご覧になったサヨコさんは、「 これでは 台無し! 」 と刷り直しを希望されたのでしたが、出版社より 莫大な追加料金を請求され。それなら、と、サヨコさんの方で表紙だけ デザインからやり直されることとなり。お嬢さまが 新たな表紙デザインを担当され、印刷関係も お嬢さまの伝で安く仕上がるように手配されたのでしたが、自費出版といへども、装丁まで、出版社がかなりの力を持つようで、随分 不快なやり取りがあられたようです。圧力にめげないで闘われ、デザインを担当されたお嬢さま との 共同作業により、この美しい詩集は 生まれました。そのこだわりから、本当に美しい装丁になっています。画像ではうまく出ていませんが、紙は 角度によって 青紫のパールに輝きます。パールではあっても 和の情緒な表紙を開けば、京紫の見返しに、さまざまなパープルの極太の縦縞。ここが 乱れ縞 でなく、太い まっすぐな縦縞であることが、また ひとつのサヨコさんや お嬢さまの主張でいらっしゃるのでしょう。後ろ表紙が また 表紙のお花のグラデーションと対のやうに。暮れゆく海面のやうな ( 否、曙 であるのか? )( それとも 哀しみ篭る 情炎の焔であるのか? )水彩なのに、油彩タッチにもみえるやうな洋のグラデーションであることも。 私が 現代詩歌集を入手するのは、時実新子氏 の 『 有夫恋 』以来。実に13年ぶり。。。日本の誇る 手習い歌からのタイトルも美しく、三章 構成の 1番最後の詩のタイトルが 『 ちりぬるを 』。そして そのふたつ前が、『 二〇〇九年・八月六日 』。肩肘張って、真正面から打ちかかる いかにも、な 反戦歌は苦手であり、書きたくないのだと。そう 常々 おっしゃっておられたサヨコさんが、こちらにおいでになって、「 書こう! 」と決心なさったのでした。 ドタバタしており、まだきちんと拝読できておりませんが、最後の3編、あとがき、そして 中原道夫氏からのメッセージを読ませていただきました^^*☆中原氏に 【 哀しみを知る詩人のひとり 】 と評されておいでのサヨコさん!美しき表紙の美しき詩集のご上梓、ほんとうに おめでとうございます! \(^o^)/☆「 昨夜の酔狂 」 とは。それを確かめては繰り返す人生 とは。繰り返すならば、( 意思なく )散る のではなく( 確信犯で自ら )散らす のではないか――そんな風に ぼんやり つらつら と思いながら、バテバテの今でなく。少し落ち着いて、私の こころが ぷるぷるになり次第、しっかり しっかり 読ませていただきますです!女に酔わず酒に酔え価格:1,365円(税込、送料別) ★ 以前、文芸社から発行された、 サヨコさんのご本を拝読した折の 感想は こちら ★
2010.07.12
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『 紫の砂漠 』 で すっかり4つの月を持つ世界 と 主人公の シェプシ に魅了され、 美しくも哀しい詩人となったシェプシの姿で完結とは、 ゃだ~~! これで終わっちゃ、ゃだ~~ヽ(`Д´)ノ 哀しいだけで終わる シェプシぢゃないハズでしょ! と思いながら、松浦氏の2冊目『 詩人の夢 』を手に取ると、 思いがけず、『 紫の砂漠 』の続編だったため、一気にテンションアップ 『 紫の砂漠 』 『 詩人の夢 』松村栄子 ハルキ文庫 ( いずれも絶版 ) タイトルからして、続編の匂いがぷんぷんしてたのに、 何故か私は、全く別な物語、と思い込んでいたし、 繙いてからも尚、4つの月を持つ地の物語だ!!とは思っても、 まさかに シェプシの詩人さんそのもののお話だったり、 詩人となったシェプシ自身のその後のお話、とは ぜ~~んぜん思わなかったのだから、おめでたい 。 2頁目に シェプシの名を見つけ、一気にテンションが上がり、 勢いで読み耽って即読了し、もう1度こころを落ち着けて読み直す。 1作目で完結したのに、好評のために続作が出る場合、 往々にして、蛇足的補完内容であったり、 第1作を超えられないケースが多いなか、 嬉しいことに 『 詩人の夢 』 は違っていた。 既に、この地の世界設定、状況背景が頭に入っているため、どんどん進み、 進みながら、どんどんと この世界の謎が明らかになり、 三柱の神の元、ただひたすらに粛々と「 生 」を紡いで来た、 この星の根幹が揺らぎ、 この世界の成り立ちそのものが「 歪み 」であったことが明らかになり、 内に外に争いが起こり、種族間で【 戦争 】さえ勃発する、 そのごたごたが、さもありなん~~!的リアルさで では、シェプシは。 自ら抱えて来た哀しみを背負い、シェプシはどう対峙するのか。 詩人の夢とは何か、なんだったのか、 詩人の魂の往き着く果ては。 ラストシーンが それは美しく、 大満足。 松村氏とは初遭遇なので、大きく外しているかも識れないのだけれど。 彼女は 「 生まれて来て良かった! 」 と 1度も思えていない御方で、 「 望んで生まれて来た訳ぢゃない 」 この世界の 血の絆、地の絆を煩わしくお感じになっており、 「 一匹狼 」的孤高の魂を愛し、 愛やら絆やらというものは、 常に 自身の( 確固たる )意志で選択し育んでいくもの、 そうでなければ、心地良くない、、、と思っておられるのではないか。 そう思えてならず、 彼女の他の作品を読んでみやう、と思わされる。 そしてそして、 なんとも美しき世界、美しき日本語だった、と思うです
2010.05.20
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恥ずかしながら、 喰わず嫌いで 芥川賞作家の松村栄子氏は未読。 漠然と、今後もずっと無縁な御方ではないか、と感じていたのだったが、 数年前の冬の古書店で いきなり 呼ばれた。 『 紫の砂漠 』 というタイトルと パープルのグラデーションを掛けたハルキ文庫の装丁が大層美しく、 手に取った瞬間、脳裏に 見渡す限りにアメジストを砕いたやうな 透明感ある紫色の砂粒で埋め尽くされた砂漠が広がり。 気がつけば 暫し白昼夢を見た如く佇んでおり、 そんな自分にびっくりして、その隣にあった同じ著者の 同じハルキ文庫の 『 詩人の夢 』 の2冊をカゴに入れたのだった。 『 紫の砂漠 』 『 詩人の夢 』松村栄子 ハルキ文庫 ( いずれも絶版 ) で、そのまま、積読山に埋もれさせてしまっていたのだったが、 今回の手当たり次第な積読山発掘乱読行為中、ついに繙くことになり。 繙いてみれば、4つの月を持つ世界の話。 さすがに 世界構成がしっかりしており、 その展開も単なるファンタジィというより、 しっかりしっかり SF ではないか、と思わされる嬉しい出逢いとなった。 私が呼ばれた『 紫の砂漠 』 とは、比喩でもなんでもなく、 本当に「 紫色の砂漠 」であった。 イラストが表紙のみで、本文にないことが 読む側の想像力の翼を 大きく広げさせてくれ、主人公のジェプシ同様、紫の砂漠に惹かれ、憧憬する。 この世界では 全ての人間は 性を持たずに生まれ、 一生に一度の 【 真実の愛 】 に出逢ったとき、 初めて 守る性と生む性に分かたれる。 「 真実の愛 」に 何歳に出逢うのかは判らず、 一生出逢わぬものもおり、出逢おうが出逢うまいが、 皆、7歳まで生まれた村で「 生みの親 」の元で過ごし、 その後、「 神 」の定めたそれぞれの「 運命の親 」の元へと送られる。 それから7年間、「 運命の親 」に自分の生業となる仕事を教わり、 次の7年で運命の親に恩返しし、その後、独立するのである。 神の定めた運命の親が、生みの親よりも優り、 「 真実の愛 」に 出逢うか否かが ひととして認められるか否かが決まる。 「 血 」の繋がりや、「 ジェンダー 」の抑圧から解放されると、 ひとは ここまで 他者を愛し育むために ロマンティックになれる――。 そんな理想郷のやうな 愛の世界 と、 「 運命の親 」 = 自分の生業 が神によって定められるという、 この世界の根幹を成す「 見守る神 」「 告げる神 」「 聞く神 」の 三柱の神の「 神話 」と対峙し、その成り立ち、誤魔化し、実態が 明らかになっていく過程 とに、なかなかの読み応えを感じた。 一冊のなかに これだけの濃ゆいものが詰まっているとは思えない、 美しい情景のなかの 美しく切ない物語。 呼ばれたハズだわ~~と 味わい深く読了したものの、 ここで終わらせないで。 もっと読みたいんですけど 的 気持ちでいっぱぃ。 ため息つきつつ 次の『 詩人の夢 』 を 手に取ると、 『 紫の砂漠 』 の続編であることに気がついて 一気にテンションアップ。 文中にイラストがなくて良かった!と思いながらも、ジェプシが出逢い、大きな影響を与えた翳りいっぱぃの「 詩人 」さんのイメージは、超イラスト的で 『 辺境警備 』 の 神官さん だったり (滝汗)。
2010.05.19
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『 封殺鬼 』 シリーズは、 『 十二国記 』 や 『 彩雲国物語 』、 『 守り人 』シリーズ、『 風の王国 』シリーズのように、 私の大切にしているシリーズの1つ。 弓ちゃん 雷電( らぶ )と 酒呑童子を 愛してやまない。 1993年から 12年間、ずっとリアルタイムで緊張感とともに 読み進めて来ており、28巻目にして完結した折には、ほうけてしまひ、 随分長い間、淋しい想いを味わったものである。 が、思い掛けなく、新シリーズが始まった、というので、 また 雷電と酒呑童子に逢える。。。!! \(^o^)/☆ んでもあの結末から、どうやって 新シリーズが?? 嬉しさいっぱぃの癖して、 でもでも 万が一、霜島氏には大変失礼ながらも 前作を越えられないなら、私はとっても哀しい、と 不安で不安で。 それで とりあえず、1冊ずつゲットしては 積読山へ積み重ね、 このシリーズが完結するまでは読むまいぞ、と 固く封印し。 5冊目で、「 いよいよ完結! 」との報が入り、 すゎ、ゲット!! と 思ったら、最終巻が入手できず、 待って待って 半年待って、やうやく入手。 はやるこころを押さえ、幸いにも 時間だけはあるこの度、 前作から遡って 33冊を一気読みする。 はぅぅん。。。。 至福のとき。 なるほど、なるほど。 これなら、だいぢゃぶ。(//▽//)☆ これからも、幾らでも^o^;、 変わらない 雷電に、変わらない 酒呑童子に逢える。 素敵にオトコマエな 女子学生の桐子が 前作の カコイイ桐子と重なり、桐子の厚みと説得力が数段いや増して。 より 封殺鬼の物語が深くなる――。 封殺鬼シリーズ 霜島ケイ左)小学館キャンパス文庫 右)小学館ルルル文庫
2010.04.30
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PTA時代の友人より、「 金庸、また買ったよ~! 」と 『 鹿鼎記 』全8巻 を お貸し下さったため、読む読む読む。 金庸氏の武侠小説のなかでも一番破天荒で、 抱腹絶倒間違いなし! との触れ込みなる『 鹿鼎記 』。 そうか、あのトニー・レオン氏やアンディ・ラウ氏やね。。。 う"~む。 この『 鹿鼎記 』は 史実を絡ませた圧巻の全8巻物語。 史実との交錯に ををを~! と思わせられる箇所が ふんだんにありながらも、 こまっしゃくれた 口だけのヘタレ少年が主人公で、 こ奴には 「 義侠心 」 は それなりにあるものの、 愛( エロスは200%! )も勇気も正義もへったくれもない、 ただただ、出たとこ任せの悪運の強さと、 悪智恵の回る頭、口のうまさ だけで 出世街道まっしぐらな、 誠に憎たらしく、一縷の共感も覚えることができない奴で、 何度も何度も 「 義 」、「 正道 」への分岐点がありながら、 反対の方向へ進んでいく少年の波乱万丈な冒険譚を素直に楽しめず、 苦痛を覚えること 甚だしい。 (-_-) この少年のヒドさは、「 民族性の違い 」云々を超越しており、 金庸氏は、読者が主人公に感情移入することを 拒否したかった 、としか思えず、 。。。ならば、それは 何故だらふ、、、?? あとがきに、 『 鹿鼎記 』が書かれた時期について言及してあり、 お國が文化大革命を迎え、 林彪のクーデター未遂事件があった'72年の発表と識る。 「 毛沢東主義 」な社会に在って、 こうした 努力嫌いで不誠実、ノンポリ口先少年の冒険譚は、 或る意味、胸すく想いがするものなのかも??? それとも 金庸氏流の大風刺テイストであるのだらうか。* 金庸氏 武侠小説レヴュー● 金庸 『 射ちょう(周に隹)英雄伝 』● 金庸 『 神ちょう( 周に鳥 )剣侠 』● 金庸 『 倚天屠龍記 』
2010.04.22
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ぅにょ~ん。 前作、『 妖魔の騎士 』 をゲットしてから10数年ぶりに初めて繙き(滝汗)、 んでもって読了後、1ヶ月経って、ブログに書こうとしてから 続編があることを識っただなんて、なんてお間抜け(-_-)。 しかも、3作目『 The City in Stone 』も存在してて、 邦訳されてない。(o_ _)oポテッ あれだけ 【 王道 】なる癒しのファンタジーなのに、 なんで 3作目が邦訳されるに至らなかったのだらふ? とりあえず、ネット古書店で無事ゲットすることができ、( しかも美本 ) 一抹の不安を抱えながら、2作目を繙いてみる。 ぅんぅん、スピンウェブ城では あれから 変わらぬやさしい時が流れ、 主人公の少年は青年となっており。 タイトルからして、父捜しの旅をした少年は、 氷の城の乙女を捜して旅に出るのだな。。。??『 氷の城の乙女 』( 全2巻 )/ P・アイゼンシュタインハヤカワ文庫 ( 絶版 ) 前作発刊から14年を経て 2作目が発刊となった ( 原作自体が、9年後に発表されている )のだけれど、 ちゃんと、訳者も前作通り 井辻朱美氏 であり、 カバーイラストレーターも めるへんめーかー氏。 素敵。 なので、『 妖魔の騎士 』ファンたちに、 大いなる期待と不安を持って迎えられたことは想像に難くない。 実に10年以上も遅ればせながら、 私も大いなる期待と不安を持って 読み進んだのだったが。 前作のままの揺ぎ無い世界構成と、 ギルドラムはじめ、個性的な妖魔たちが凄くイイ。 ( また逢えて嬉しい!と思ってしまった妖魔たち ) 乙女の住まうクリスタル城の描写も素晴らしい。 母上も見者たちも とっても素敵で、 ちょっと小ぶりな悪役さえも なかなかイイのに。 それなのに。 。。。何故に こんなにも 主人公に魅力がないのぢゃ!! ヽ(`Д´)ノ あまりに良い子過ぎて 没個性。 そのくせ、結構、独善的で押し付けがましく。 前作は まだ少年だったから、 彼が 「 良い子ちゃん 」であることが、 とても健気で愛おしかった。 けれど、今回は 青年になってるのだから、 あれではダメダメでしょう(-_-)。 自分探しの旅は、クリスタル城の乙女にだけ必要だったんではなく、 主人公である青年にこそ必要だったのではないかと思うし、 んだから、最初、 【 こころの望みの鏡 】に 彼の望みが何も映らなかったんでしょうに。 前作よりも シビアで深い お話であるはずなのに、 なんだか、主人公には生温い、と私は感じちゃったです。 残念ながら、私的には、 1作目を越えることができてないと、思えてならず、 んだから、3作目が邦訳されるまでに至らなかったのか?? …… こちらのファンの方々には 申し訳ありませんんんんm(__)m
2010.04.18
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はぅ。 若竹氏には誠に申し訳ないことながら、 私はこの本を繙くまで、 あの『 晴明。 』の加門七海氏の本だと思い込んでいた――(滝汗)。 思い込み、というものは誠に恐ろしいもので、 ( そこまでお間抜けなのは あんただけだよ > ぢぶん ) 【 あの 】 風水、伝承、神仏の世界に造詣深く、 民俗学的視点からもきちんと時代考証されたうえで、 リズム感のある古文調な文体を駆使される加門氏が、 エッセイでもないのに、こんな瀟洒タッチのタイトルで、 いったぃぜんたぃ、どんな短編集を著されたと??『 サンタクロースのせいにしよう 』 若竹七海 集英社文庫 ISBN 4-08-747125-X ¥438 この 加門氏にも若竹氏にも迷惑至極に違いない、大いなる勘違いには、 最初の書き出し部分で すぐに気付き、自らを罵倒したものだったが、 そのまま引き込まれて行き、とても興味深く読み終えた。 これまで私の識っている若竹氏のイメージは、 日常のなかでのひとの悪意を描かれるのがお上手で、 したたるようなダークな毒に塗れた鬱々とした暝さ、 といったようなものであったのだったが。 これは違った。 例えていえば、北村薫氏の「 円紫師匠と私 」シリーズや 「 覆面作家 」シリーズによく似た、 なんとも じわわんと温かくて、やさしさに満ちている。 入浴中に(滝汗)繙き、そのまま読了してしまい、ちょっと後悔。 もっと ゆっくり。 じっくり 読めば良かった。。。 柊子さんや銀子さんの この後の物語が読みたい。 この作品を手に取るに至った、 お間抜けな自分の勘違いに乾杯!
2010.04.17
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本来ならば、著者によって紡がれた言の葉をしっかりと受け取り、 これまで培ってきた自身の知力と想像力で ぼゎゎと映像化しつつ 物語を読み進めていくものを、 選択の余地なく 本の表紙や挿絵に描かれて在るイラストは 良い意味でも悪い意味でも その物語に多大なる影響力を持つ。 表紙や挿絵によって、 より、想像( 場合によっては 妄想(笑) )力の羽根が広がる場合もあれば、 逆に、情景や人々の容貌などが 限定されてしまい、 著者から生まれ出でた言の葉の魅力を奪い去ってしまうこともあり。 また、ひとそれぞれの好みも違うため、 表紙に 登場人物の容貌を描いちゃったりするのは、 滅茶苦茶 高リスクな所業ではないだろうか、と思っている――。『 妖魔の騎士 』( 全2巻 )/ P・アイゼンシュタインハヤカワ文庫 ( 絶版 ) 実に この本は、広島時代から積読山に埋もれていたのを発掘(滝汗)。 初版は1983年。 私の手元にあるのは7版で1989年版。 寝込んでいる辛さを忘れるために、ひたすら本の世界へ逃避しているのに、 『 邪空の王 』 で すっかり 重苦しくなってしまい。 めるへんめーかー氏のやさしく 温かな表紙に きっとこれは、やさしく 温かな お話なのだ、 と 呼ばれたやうに手が伸びる。 愛する母がこよなく愛する父。 その父の顔を識らずに育った少年が、 時至り、母の元を離れ、騎士であった父探しの旅で見つけていくもの。 また その少年の姿が、周囲の皆に もたらしたもの。 まっこと、切なく 温かい 善き物語でした(//▽//)☆ 中世を舞台とした世界観がしっかりしており、 魔力を持つ織姫が母となる( ならされる ) 最初の設定こそ 幼少期のお子たちには不向きだと思えるものの、 「 そこ 」 以外は このまま お伽話にしてしまっていい程で。 ( でも、「 そこ 」があるから、 悪役が完全なる悪役なので、勧善懲悪な視点で安心して読み進める ) 「 使い魔 」である妖魔の苦しみは、 下の少年と共に読んだ『 バーティミアス 』シリーズを想起させるものの、 ( ジョナサン・ストラウド / 理論社 ) 『 バーティミアス 』のように 変にリアルで ぎすぎすしておらず。 予定調和に あー、良かった と、超満足して ぱたん と 本を閉じたのに、 たった今、続編があることを発見!!恐れてた通り、続編 『 氷の城の乙女 』全2冊も絶版なので、ネット古書店で探しまくって ぽち。
2010.04.16
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なんかね、最近 矢鱈平面的な 漫画 イラスト表紙の多いなかで、 久々に重厚な絵画っぽぃ表紙に BOOK・OFFで 目が吸い寄せられたですよ。 『 邪空の王 』 というタイトルのダークさにぴったりで、 物語の中身も重々しく厚~ぃんぢゃないか、と期待させられたです。 イラストは 笹井一個氏。 全然違うんだけど、 ふっと、加藤直之氏や末弥純氏を連想させられ、暫し遠い目。 んで、著者をよくよく観れば、 『 ドラゴン・ランス 』シリーズの人気コンビでいらしたので、 これはもぉ、ゲットだらうと。 ぅぅ。 本のタイトルについては当然至極ながら、 表紙、装丁も、 一目で、ビジュアル的に小説の中身を告っちゃう、 大切で恐ろしいものなのだ、と 改めて。 『 邪空の王 』 全2巻 / ハヤカワ文庫M・ワイス & T・ヒックマン タイトルや表紙に負けない暝さで重々~。 人間、エルフ、ドゥワーフ、オルクの4種族が割拠する世界で、 異種族間の均衡を保ち、平和に共存しようと努めてきた 人間族の王と第一王子、嫉妬に歪む年少の第二王子。 第二王子への教育のため、連れて来られる身代わり少年。 こと、起こるまでの前振りが とてーも長いのであるが、 その分、きちんと世界構成がなされており、 ど~ん!! 「 そして誰もいなくなった 」的救いのないやうな結末に 存分に衝撃を受ける。 はらはらしながら見守ってきた 哀しい身代わり少年の末路に、 こ、これで終わりなんて、ぃゃん、と思っていたら、 エピローグで 新たな物語が。。(o_ _)oポテッ で、これは未翻訳 ヽ(`Д´)ノ 解説を読むと、『 邪空の王 』は、 ファンタジィTRPG『 至高の石 』のノベライズで、 三部作となることが予定されており、その第一部との由。 はぅ。 で、この物語に出て来るエルフたちは、イヤに好戦的で、 美しき静謐の森の種族的イメージと違っていたのだが、 この世界のエルフは、鎧兜、直垂姿の日本人がモデルらしい。 ぃゃ~~ん
2010.04.15
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正直言って、この前に翻訳された 『 ドラル国戦史 』が、 私的には ち~~っとも面白くなかった(゚゜)\バキ☆ ので、 と~~~~っても がっかりして、 もう 『 アルサラスの贖罪 』 には 手をつけまい、と決めていた。 どんだけ がっかりしたかと言えば、 『 ドラル国戦史 』全8巻 を一気買いしたものの、 私には本当に珍しいことに、 いつ面白くなって来るか、と期待しながら7巻まで読んで、 結局最終巻を投げ出したんである。 けれど、奥さまのリー・エディングス氏が2007年に逝去され、 続いて、昨年、夫君のディヴィッド氏のご逝去の報に接し、 エディングス夫妻の作品は、これで最後なのだ、と思うにつけ、 やっぱり読んでおかなくちゃ、と ぽち したんである。 『 ドラル国戦史 』( 全8巻 ) ・ 『 アルサラスの贖罪 』 ( 全3巻 )ディヴィット & リー ・ エディングス / ハヤカワ文庫 はぅ。 『 ドラル国 』 よりはイイ。 でも そんだけ。 スパーホークやベルガラス、ポルガラの物語を あれ程愛し、 あれ程読み返し続けた私には、 なんというか、、、粗いプロットをプロット状態のまま読まされた感があり、 アルサラスを始め、登場人物の誰も彼もが 『 エレニア記 』や『 ベルガリアード物語 』のなかの誰かの 粗悪品 焼き直しを観てるやうで。 まず 神々の設定、互いの確執にいまひとつ説得力がなく、魅力がなく、 色褪せて見えるのは、私だけなのだろうか。 主人公であろうアルサラスのキャラ自体もぼやけてて、 『 贖罪 』 なる言の葉も上滑り感が強い。 女神が、彼を唯一無二の片腕にしようと思った必然性、魅力。 そんなようなものを感じられないまま 物語が進み、 彼が 女神の傍らにふさわしく変容していくことに納得できず。 女神にしても、あの スパーホークに対するアフラエル が、 如何に比類なき愛しき神であったかを 思い知らされるばかり。 タイトルにまでなっている程のアルサラスより、 タレンを思わせるゲールを始め、 アルサラスを取り巻く周囲の人物たちの方がよく描かれており、 それは、逆に、スパーホークやガリオンの周囲の人間模様を とても恋しく思い起こさせる。 失礼ながら、リー氏ご逝去の後、 ディヴィット氏が独りで描かれたのか、と思ったり、 ( 実は違ったのだが ) おふたりに残されたときが僅かであることを察しておられ、 プロットに肉付けする時間を惜しまれたのか、と思ったり。。。 『 ドラル~ 』 や 『 アルサラス~ 』を 愛していらっしゃる方々には申し訳ございませんm(__)m あくまで 私的 感想でございますので、ご容赦下さいませ。 口直し(゚゜)\バキ☆に、 ベルガリアードの方は、ポルガラまでの16冊をつい先日読み返したため、 『 エレニア記 』『 タムール記 』の全12冊を一気に読み返す。 したらば、エディングス、やっぱり最高!!(//▽//) スパーホークやベルガリオン、ベルガラス、ポルガラの物語を熱愛し、 何度も何度も読み返した一読者として。 彼らに出逢えた倖せに感謝し、 彼らに出逢わせてくれた エディングス夫妻のご逝去を悼み、こころより 哀悼の意を表します。m(__)m ( nifty時代、「 極悪なる釣り 」でもって、 スパーホークたちに 引き合わせて下さった 凶悪大魔王・某HARURUさまにも 改めて深謝 m(__)m )
2010.04.14
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これも 『 彩雲国 』 予約と同時に 楽天ブックスに発注したが、 こちらはミュージカル公演前に到着。 『 風の王国 』シリーズの20冊目であるが、彩雲国同様、1巻から読み直す。 7世紀の唐、吐蕃王朝時代の古代チベットを舞台に、 実際にチベットに降嫁した文成公主をモデルとした、 史実に基づいて描かれた物語。 時代考証もきちんとされているなかで、 情景も情感も 丁寧に細やかに 活き活きと描かれており、 いつ読んでも、何度読んでも、読み応えがあり、 やさしい気持ちになれるので大好き(//▽//)☆ この度の新刊も イイです。 ほんと イイです(;;)。 本編でなく、新婚時代のリジムと翠蘭なので、 甘~~ぃリジムに ついニヤけてしまいながらも、 倖せそうな翠蘭に、ぅるぅる。 。。良かった(;;)。 今だけでも(;;)。 毛利氏は、実は隣市に在住しておられるのですが、 勝手に、それをなんだか誇らしく思ってしまうくらい、 このシリーズ、ほんと、イイです(//▽//)☆ 『 風の王国 』 毛利志生子/集英社コバルト文庫水面の花 ISBN 978-4-08601-383-3 ¥562
2010.04.13
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今回の不調がピークになりかかっていたとき。 楽天ブックスに予約を掛けていたため、 おそらく発売日前後にメール便でポストに投函されており、 帰宅して来た夫から受け取る。 本屋さんのない町で、発売日に自宅に配達していただけるなんて、 これ以上の倖せはないように思う。 痛みや痒み、復活できぬ焦りや不安、情けなさや悲しみから 少しでも気を紛らわせるため、3月後半からずっと 全く夜間は眠れぬため、 積読山の本たちや ビデオたちや DSに逃避。 夜が明け、ようやく、うつらうつらと30分~1時間単位で睡眠が取れる。 湯船に浸かっている間だけ 痒みや痛みから逃れられるため、 我慢できなくなると、浴室へ行き、 湯船に浸かっては 粗塩を赤身に塗りたくって激痛に耐え。 消耗しきってあがっては、手当てをし、 横たわって本を読みながら ひたすら睡魔が訪れるのを待つ。 仕事も家事も放棄でき、ただただ自分の身体と向き合っていればいい状況を 有難くも申し訳なく、ひたすらヘコんで撃沈してしまうのを なんとか持ち上げやう、現実逃避しやうと 格闘する日々に届いた 『 彩雲国物語 』最新刊。 帯には 『 完結目前の本編 最新刊 !! 』 く~~! 煽るだけ煽られたけれど、ここはぐっと耐え、 イイ機会だから、と 1巻から読み直しをかける。『 彩雲国物語 』 雪乃紗衣/角川ビーンズ文庫蒼き迷宮の巫女 ISBN 978-4-04-449920-4 ¥476 ( 以下、具体的ネタバレを避けています ) イケメン綺羅星の如くな 甘々の、 ちょっと読むにはキツい 少女ロマンス宮廷物語から、 読み応えある、一国の国政官吏小説へと。( 仙の力が介在してるけど ) 物語自体が飛躍の成長を遂げ、否応なく登場人物たちも政治的に成長していき、 必然的に それぞれが それぞれに 抱えていたもの、抱えるに至った事情さえも、 その背景から きちんと繙かれていき、 そのときそのときに起こった数々の事件そのものも 振り返る形――王サイドからは臍を噛む形――で 深く掘り下げられていき、 おそらく そのときは伏線でもなかったものが 「 ( 王が ) 取りこぼしてきたもの 」 として断罪され、 そのときそのときの各々の「 在り方 」まで、自他共に問われ、 互いに視点を切り替えざるを得ず、もっと観方が深まり、 それぞれに歩を前に、そして上方に進め、かつ、原点を見失わず。 登場人物たちは かなりの数を数えるに至るのに、 誰の外伝でも成り立つ程 ひとりひとりのキャラがしっかり立っているため、 それぞれの立場や想いが 明らかにされる度ごとに その覚悟の程や、そのよって立つところのものに納得させられていく。 ひとの想いや言動を 「 善 」 と 「 悪 」、 「 正 」 と 「 誤 」 とに、単純に 線引きできない痛みを味わい。 前巻では、ついに悠舜の抱えて来たもの、旺季の器、貴族派の想いに納得させられ。 今回では 序章で少し普段の雪乃氏と違うテンションを感じ、 あれれ、、、と思ったものの、段々と持ち直され。 縹家の背負わされて来たもの。 実態が見えず、不気味でしかなかった瑠花の 真の姿が見えて来る。 縹家もまた。 瑠花もまた。 うーさまもまた。(涙) そして、璃桜でさえ、温かな血の通う ひと であり。 それぞれが それぞれのジジョーや立場から、 それぞれの「 筋 」と「 志 」を持って、 それぞれの想いを抱え込み、ぎりぎりのところまで懸命に努めていた。 もうすぐ 最終章。 このままだと、本当に容赦のない終章でしか成り立たず、行き着かず。 また、「 そこ 」へ向けて、 王や雪乃氏自身が取りこぼして来たものと対峙しつつ、 しっかり張られた縦糸に、深みを与える横糸を ひたすら織り進んで行かれているやうに思わせられ、 なんとか「 しょぼくない 」大団円、 元気玉な秀麗が 全身全霊で紡いできたものと、 それぞれの立場でそれぞれに頑張って来たひとたちの労苦が報われる 素敵な落ちどころはないものかと胸痛く。 。。。雪乃氏の思うツボ??
2010.04.11
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1日、朝日新聞大阪支社版 朝刊 26面の 島崎今日子氏コラムに とても共感してしまったので、 特に握手を求めたい気持ちになった後半部分から抜粋して覚書( ..)φ ( 前半部分も、結びの文章にも頭をぶんぶん振り回して頷いたのであるが ) どの番組でもルール解説と合わせて数字を連呼していた。 そこには、真央ちゃんに金メダルをとって欲しいという気持ちがありあり。 だが、かつてのようにナショナリズムむき出しの発言をする人はいなかった。 そうした傾向を誰かが国力が衰えた結果と言っていたが、 ほんとうにそうなら衰えてよかったと思う。 NHKの生中継では、アナウンサーも解説の八木沼純子も 日本選手に寄り添いながら、キム・ヨナや他国の選手に心からの拍手を 送っていた。 熱くて気持ちのいい中継だった。 ( 原文ママ抜粋 改行・網掛け、りうりう ) 「 今季五輪の女子フィギュアは、 まるで山岸涼子氏や槇村さとる氏のバレエ漫画のようである 」 、、といふ、私たちの世代の掴みは ばっちり!状態から始まり、 今や アジアン・ビューティが世界を席巻していること。 真央ちゃん vs キム・ヨナ選手 をめぐっての メディアの異常とも思えるヒートアップ状況。 練習風景でさえ、夜のニュースのトップ扱いとなり、 政治とお金の問題、トヨタリコール問題も二の次三の次となり、 ショートが終わった時点で、真央ちゃんとキム・ヨナ選手の間に 4.72の差があることが、世界中で1番問題であるかのような状況を 是も非も問わず、ただ淡々と触れてある前半部分。 淡々と触れてあるからこそ、考えさせられることも多く。 また そのうえで、 4年に1度のスポーツの世界規模なお祭りだもん、 いーじゃん、一般市民が ( たまには )おバカになっちゃっても(゚゜)\バキ☆ な~んて思ったり、 日本の厳しいスポーツ界( ウィンタースポーツはなおさら )の環境、 スポーツが不得手なお子たちが増えている状況とかも鑑みれば。 こうして 國が一体となったかのやうな幻想をもてること。 純粋に熱い声援を送ったり、祈ったり、 カンドーしたりすることって、 すんばらしいことぢゃないだろうか、と思ったり。 個人で、法人で、地域で、國規模で、 自然に、なんらかの サポート方向の動きが生まれるかも 知れないぢゃん、と思ったり。 12日から行われる、冬季パラリンピックも 同様に注目されるよう、応援して行けるよう、、と思ったり。 で、なにより、 だが、かつてのようにナショナリズムむき出しの発言をする人はいなかった。 そうした傾向を誰かが国力が衰えた結果と言っていたが、 ほんとうにそうなら衰えてよかったと思う。 と お書きになられた島崎氏の言の葉に、 非常に スカっとした気分を味わうと共に、 「 国力が衰えて良かった 」 と言う国賊( 死語? )並みな 想いまで抱かされてしまうほどの、 これまでの各選手が背負わされてきた重圧を思う。 各國の各種目のアスリートたちは、 その生い立ちから現在の自分自身へと成長するまで、 既にそれぞれに さまざまな 環境、事情、を背負って来ている訳で、 当事者とも言える程の直接の関係者でない限り、 各選手に必要以上の「 國 」意識を背負わせるのは 如何なものか、と思うし、 誰もが無条件に学べ、能力を伸ばして行くことが できる訳ではないウィンタースポーツに関しては ことさらにそう感じちゃうのでありました。 そして無意識に自国の選手を贔屓目に見つめ、応援しちゃう、 愛國心? という名で括られてしまいがちなものの正体にも きちんと向き合わねば、とも。
2010.03.01
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東のぞうさんにお借りしたコミックス、 緑川ゆき氏 『 夏目友人帳 』 に ハマっている。 ( 白泉社 ) ジャンルは、妖怪もの、あやかし もの、 といったものになるが、 なんというか、とにかく 優しい。 そして 隅々まで切なくて あたたかい、のである。 主人公は 高校1年生の少年。 生まれてすぐに両親を亡くし、親戚縁者に たらいまわしにされて育つ。 何故か、幽霊やら妖が見えてしまうため、 幼い頃は 「 嘘つき 」だと 皆に嫌われ、気持ち悪がられて来た。 深い孤独を抱えて来たが、優しい藤原夫妻に引き取られることができ、 やっと落ち着いた日々を愛おしんで暮らすなかで、 かつて強力な妖力を持ち、同様に孤独を抱えていた祖母が、 面白がって妖怪たちを弄び、名を奪って封印した 『 友人帳 』 を 祖母の遺品として受け継いだことにより、 さまざまな妖怪たちの逆襲、ちょっかいを受けることとなり。 自称?『 友人帳 』 を 狙う大物が 守護神ならぬ守護妖獣として、少年の傍に侍ることになったり。 とても15歳とは思えない気配り、気ぃ遣いぃの夏目少年物語は、 1話完結が基本の ひと と 妖したち との物語である。 ひとならぬものを視てしまうことの孤独。 ひとならぬものの叫びを聴いてしまうことの悲哀。 名を奪われるに至った妖しの 間抜けさ、辛さ、哀しさ。 名を奪うに至った、顔も知らぬ若き日の祖母の孤独。 ひと よりも ひと らしかったりする 妖したちの 一途さ、愛しさ。 緑川氏の絵は、どちらかといえば硬質で、甘ったるくはなく、 一見、飄々と描かれているなかに、たくさんの優しさが滲む。 この御方のデヴュー当初の短編を幾つか目にしたことはあったのだが。。。 ひと も 妖し も。 遭遇することで、徐々に徐々に やさしさ の なかで変わってゆく。 1話1話が なかなかに味わい深く、 笑えるツボもあって、結構、読み返したりする(汗)。 う"~む。。。。 手元に 揃えて置きたく、、、嗚呼、もう9巻まで出てる。 これはヤバい (-_-)。 あっら~~ ^o^;。アニメ化もされていたのね。 ((((((((((逃)
2010.02.21
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13日。 早いもので もう4回目の義父の祥月命日。 数日前より 義母宅の縁側廊下の古い木枠掃き出し大窓を8枚、 2階の木枠窓を8枚、防犯サッシに取り替え、 樋のあちらこちらを修理していただく工事でドタバタ。 職人さんへのお茶やおやつに あぁでもない、こぅでもないと、頭を悩ませ、 毎日のように買いに走った。 やっとこれが前日に終了し、 落ち着いてこの日を迎えることのできた義母であったが。 この日は、特段、お寺さんにお参りすることもなく、 お坊さまが来られるでもなく、 義母は フツーに 歯科医に予約を入れる @@。 落ち着いてほっとしたのは、私?? 義母の代わりにお墓を綺麗に掃除し、休耕田の小菊を整え、 お墓と仏壇へお供えし、義母の送り迎えをして、 黒豆ご飯を炊いて義母に持って行く。 工事終了日が私の通院日と重なり、不在にしたことへの せめてもの埋め合わせ、、、、に ならんかなぁ(゚゜)\バキ☆。 通院路にある、隣の小学校区の工場敷地内に 大きな二度咲き桜が 5~6本、枝を重ねあうようにして立っており、 この桜が現在満開で、帰り道に思わず路肩に寄せて見入る。 義父の退院時も満開で、ゆっくり車を走らせたものだった。 ここの桜は、二度咲きどころか、年中、あたたかな陽気に誘われて、 1輪、2輪と咲いてる桜で、特に秋には長く咲き続け、 ここを通る度に楽しませてくれるけれど、 秋の桜は、花自体がちっこくて なんだか淋しそうに見える。 満開を迎えても、 春のように 枝いっぱぃにもぐれあってるような元気さではなく、 枝々に小さなお花をちりばめているかのようで。 秋に3分の1ほど咲き、このとき咲かなかった蕾が冬越しして春に咲く、 と聞いているが、全体の3分の2とは思えない程、春の満開は見事で、 それだけに、この秋の満開姿は、お花が小さいのもあって、 物淋しく、秋の風情。 そんななかで 元気な枝を3本 発見。 春と勘違いして、青々とした新芽を伸ばし、 若葉を ぎゅぃぃんと 飛び出させているのだけれど(-_-)。 ぶ、間違えて~ら、と面白く、 やがて、どうぞ 生き急がないで、とやたら哀しい。 もの思わしく自宅へ帰る橋の上から、 いつぞやの 謎の花 発見!!! ひぇええ、君たちは2ヶ月も咲き続けたですか??? もののあはれ など 何処かへ吹っ飛び 大慌てでカメラを取りに帰宅し、今度は歩いて橋まで行き。こんな感じで咲いていてう"~ん、、、手前の方はしぼみ始めてる。。。奥の方を望遠最大で撮ってみるも、風に震え、ちゃんと写らない(;;)。何枚も何枚も撮って、これが1番マシ。。。。。。(」´0`)」 ありのみさぁあああん! 年経ちました。 早ぃ。。。
2009.11.13
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『 幻想の迷宮 』 小学館 flowers Garden 極悪凶悪なる東の御方がお貸し下さいました。 本当はピンク+セピア色が溶け合った とてもやさしい幻想色で、 ドラゴンに寄り添うプリンセス―― 私の大好きな波津彬子氏のイラストの表紙です。 波津氏の新作コミックスと思いきや、繙いてびっくら。 波津氏の作品は僅か6P(;;)なのですが、 続いて、やっぱり大好きな田村由美氏、西炯子氏、奈知未佐子氏、 はじめまして、の 下村富美氏、遠藤佳世氏、有留杏一氏、よしまさこ氏、 「 こ 」をおつけになられたらしい、ささやななえこ氏、 お元気ですか(;;)の、萩尾望都氏、吉野朔実氏。 はぅ~~~~ なんとも超豪華な執筆陣による作品集のコミックスなのだった。@@ なんと言いましょうか、 昔懐かしき、LaLaや花とゆめの「 別冊 」版のコミックス、という感じ。 ん? でもこれはフラワーコミックスで、白泉社ぢゃない。 そいえば、今は、『 月刊フラワーズ 』というのがあるんですな? 結婚してから漫画を読むようになり、それも卒業して10年近く。 今は少年たちの影響で、彼らが読むものを読むくらいのもので、 近年の少女漫画系は 殆ど手に取ることもないのだけど。 『 月刊フラワーズ 』をググると、 先の方々の他に、 吉田秋生氏、さいとうちほ氏、渡辺多恵子氏、清原なつの氏、赤石路代氏、 やまざき貴子氏、吉村明美氏、、、、 ぅっっっわ~~~っっ! 先の方々の他に、私が好んで読んでたひとたち ばかり!! くらくらくら~~。 、、、ぃゃ、もぉ私は戻らない、けど。 戻らない、けど、 ヤってくれますなぁあああ ヽ(`Д´)ノ > 小学館早速、家中の田村由美氏を再読した私って。。。(-_-)
2009.08.02
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私のキング・アーサーとの最初の出逢いは、 ディズニーのアニメ絵本+アニメ映画 『 王様の剣 』である。 孤児でお城に働く純朴な少年ワートが 森で魔法使いマーリンと出逢い、 未来の王と予言され、マーリンの元で、 生きるための勇気、生き抜くための知恵、愛を学んでいく。 石台に突き立てられた剣を引き抜くことができた者が、 次の王になると語り継がれていた中世イギリスで、 ワートはするりとその剣を抜いてしまうところまで。 未だにマーリンにリスに変えられて 雌のリスに求愛されるワート、 同様にリスに変身したら、やっぱり別のリスに求愛されるマーリン、 そして、石台の剣を抜くワートの姿が脳裡に活き活きと棲む。 剣と魔法の世界は、私の愛してやまない世界であるが、 実際の「 アーサー王伝説 」は剣を抜いたところから始まり、 12人の円卓の騎士たちの物語や聖杯伝説、宮廷物語と多岐に渡る。 「 宗教 」に大きな興味を持つ私には、 古代の女神信仰とキリスト教の相克が深く背景にあるこの物語には、 長じてからも、「 原点 」のように舞い戻ることの多い物語であった。 有名どころでは、 『 アーサー王物語 』 グリーン編 ( 岩波少年文庫 ) 『 アーサー王と円卓の騎士 』 ラニア編 ( 福音館 ) 『 中世騎士物語 』 ブルフィンチ 『 アーサー王の死 』 マロリー ( ちくま文庫 )など。 映画化もたくさんされており、 04年のディズニー映画『 キング・アーサー 』を見逃したのはイタい。 で、この『 アヴァロンの霧 』も映像化されてたらしい(滝汗)。 読後感としては、これを2~3時間の映像で描くのはムリだと強く思うが。 マリオン・ジマー・ブラッドリーの『 アヴァロンの霧 』は、 アーサー王伝説を 「 妖姫モーゲン 」の視点から描き、 1983年に発表されるなり、自国アメリカはもとより、 アーサーのお膝元イギリスでもミリオンセラーを記録し、 「 今世紀最大の傑作 」として大評判を呼ぶ。 例によって、ベストセラーと もてはやされる作品にはつい横を向いてしまう 悪癖を持つ私は、これまで横を向き続けて来たのであったが、 近年、たまたま古書店で、ハヤカワ文庫ファンタジーの棚にて 全4巻が美本のまま各100円で売られているのを発見! 入手したものの なかなか繙けず、積読山のなかに埋もれさせていた。 今回、思い出したやうに手に取ったのは、 過日、 金庸氏の三部作を読了 し、 男性による男性のための? 武侠小説、といったものの対極に在りそうな、 欧米の女性作家による情緒豊かなファンタジィを読みたくなったから。 ところが読み始めると、なかなか面白いのだが 手強い。 まさに女性による女性のための??? 絵に描いたやうな 女性の視点から描かれたアーサー王物語であった!!! 微に入り細を穿つ表現表記は、 多くの女性たち( 勿論男性たちをも )を個々に浮かび上がらせながらも、 「 いいよ~ ここまで描かなくたって 」 と、思わず辟易としてしまう。 だがしかし。 これが 後々 ぴりりと効いて来る。 キャラたちの行動に、歴史が動いていくのに、生々しい説得力があるのである。 読みながら、これのいったぃ何処が ファンタジィ小説なんだらう?? 大河小説、それも純文に近い位置に在る、と言えるのではないか、と思う。 だが、それぞれに それぞれに、 自分たちの置かれた立場に縛られながらも、 苦悩し、想い惑い、成長していく物語にきちんとなっている。 大きな縦糸が、ドルイド教( 女神信仰 )からキリスト教へ、という史実。 横糸は余りに有名なアーサー王伝説に登場するひとびと。 その織り成すタペストリーは、ドルイド教の巫女である女性の視点で、 全く違う模様が紡がれ、浮き上がって来るのである。 読後暫し、惚けて過ごす。 太古の神々の放逐。 「 社会 」が組織化し、巨大化しようとしていく上で、 女性原理を廃し、男性原理、唯一神にしていく動きは何処から来るものか。 何故に女性原理は、組織にとって大きな弊害となるのか。 読み応えあり過ぎの 深くて重た~ぃ物語であった――。 思えば、ワートが石台から剣を抜き、 マーリンが祝福して、めでたしめでたし、な世界から、 私はなんと遠くまで来てしまったことか(滝汗)。 をとなは、めでたしめでたし、で終わる人生が、 実際にはないことを識っているから、 めでたし めでたし、で物語は終わらせるのよね、きっと。 『 アヴァロンの霧 全4巻 』 ハヤカワFT文庫 1)異教の女王 2)宗主の妃 3)牡鹿王 4)円卓の騎士
2009.07.24
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PTA時代の友人からお借りした金庸の武侠小説3部作の最終4巻。 前作を読了後、 暫く間を空けよう、と思ったのだったが、 実際のところは、5日空けるのがやっと。 ようよう5日数え、1巻目を手にしたらば、すぐさま読了してしまった。 鞘を払わなくても物が切れるという倚天剣。 持っているだけで武林至尊とされる屠龍刀。 「 倚天屠龍 」を手にしたものは天下制覇ができるといわれ、 この宝剣、宝刀をめぐって 各武林一族をあげての阿鼻叫喚死屍累々物語。 前作 『 神ちょう( 周に鳥 )剣侠 』の3年後から物語は始まるのであるが、 この物語の主人公となる張無忌は、1巻の終盤に誕生する。 何が正であり、何が邪なのであるか。 張無忌の心身の成長を通して、ちょこちょこ 前作までのキャラが絡み、 懐かしい想いもさせられながら、大きなテーマが繰り広げられる。 正と邪。 宗教の問題。 信と義。 誠を尽くすとはどういうことか。 三部作のなかで、1番スケールでかく、1番面白く読んだのであるが、 ひとつどうしても釈然としないのが、「 女性 」の描かれ方、である。 多彩な顔ぶれの男性陣に対し、ステロタイプな女性たちは、 基本的に「 悪女 」であったり、 しとやかで芯の強そうに見えた女性も 男性次第でたちまち豹変していく。 「 悪女の深情け 」的愛憎どろどろ。 或る意味、張無忌の「 女難小説 」とも言えるこの展開は、 男性の描くアクションものにありがちな感強く、素直に楽しめない。 男性ヒーローの「 武侠小説 」なのだから、仕方ない?? う"~ん。。。 初めて読んだ金庸氏の、この三部作の一作目のような 「 あ~ 面白かった! きゃはは 」 で終われないのは、 それだけ深く書かれている、ということか。 私の読み方、期待度が、違うところにある、ということか。
2009.07.23
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金庸氏の 『 神ちょう( 周に鳥 )剣侠 』( 全5巻 ) 読了。 これの前作となる 『 射ちょう( 周に鳥 )英雄伝 』は、 「 宋末元初の激動期を描く大河ロマン! 武侠小説の金字塔 」 な由にて、 1日で ぺろん、と 夢中になって読んでしまった のだったが、 今回は、3巻ぐらいまで、ちょっと速度が鈍る(滝汗)。 今回の主人公が 前作の流れからは意外な人物であったのと、 前作のキャラが頭に叩き込まれていたため、それが邪魔をして? 今回の主人公に なかなか感情移入できなかったこと。 また、何といっても、 君たち どんだけ 強くなるねん! な 抵抗感。 幾ら 「 剣侠小説 」 とはいへ、 殆ど 『 DRAGON BALL 』 状態。 ひとが ひとを呼ぶ、のは よく判る。 達人の周りには 自ずと達人たちが集まり、 一流のひとの周りには、自ずと一流のひとたちが惹きつけられ、 互いに刺激を受け、鎬を削っていくものなのだ、とも思う。 逆もまた真なり。 また、時代が時代だから、 否応なく そうしたひとたちは あれこれと巻き込まれていくのだ、とも思う。 でも 前作では、次から次に起こる事件を 面白がり、 息も切らさず着いて行けたけど、 今回は、をぃをぃ またかぃ、と、ちょっと醒めた自分が在る。 ま、まずい(滝汗)。 もう飽きたのか?>ぢぶん でも 今回は、 「 13億人の胸を熱くした、武侠小説史上最高のラブストーリー 」 らしいぞ? 大いに焦り、これはちょっと休んだ方がいいかも、と 3日ほど間を開ける。 4巻以降は一気に読了できたのだけれど、 一気読みの弊害とも言えるこういう状態は、 私には異例のことなので、読了後にしばし考える。 今回は 前作に比して、ひとのこころ模様がよく書き込まれている。 殊に、ひとを恋うるこころは、前作の比ではない。 また、主人公が複雑な生い立ちであること。 それがために 主人公のこころが揺れ動き、 大切なひとたちから誤解を受け通しであったこと。 この「 誤解 」 がずっと尾を引く。 誤解する側、される側 を ずっと やきもきしつつ観なければならなかったことが 多分、私には辛かったんだと思う。 前作は、こうした「 憂い 」的な部分は余りなく、 単純に「 剣侠 」を楽しめたところが大きかったので、 今回は なんか「 違う 」 のが嫌、だったんだろうか。。。 否。 最初、しんどかったのは、 単に 主人公を好きになれなかった から。 後半は主人公を応援する気持ちに変わってたから、 一気に読めたのだと。 では 何故好きになれなかったのか?? 自分が何者か判らず、 己れのよって立つところのない辛さ。 芯がないから、ことあるごとにブレ、 自分の あるがまま、を あるがまま に 受け入れて貰えないことに気付かない辛さ。 自分の 真 を やっと見い出し、 それを告げても、行動で示しても、 それでも信じて貰えない辛さ。 嗚呼。 こちらの世界に近付いたから 辛かったのか、、ぢぶん。 、、、これで お借りした三部作の二部まで終了。 また主人公が変わる。 。。。金庸氏のは、ちょっと休もう。 ^o^;
2009.06.12
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りうりう文庫ご愛用の 小P時代の友人から、引き換えのように 「 現在、めちゃくちゃハマってる~ 」 と 金庸氏の『 射ちょう(周に隹)英雄伝 』、『 倚天屠龍記 』、 『 神ちょう(周に隹)剣侠 』の各5巻、15冊が ヤって来た\(^o^)/☆ なんでも、 「 たまたまドラマを目にし、なんか面白そうだから原作を探した 」由にて、 私もまるきり手を伸ばしてないジャンル。 金庸氏に対して、何の予備知識もないまま、だいぢゃぶかなぁ、、、と 『 射ちょう英雄伝 』 を繙いてみると、面白いっ。 そのまま読み耽って、この日、5冊を読了してしまったのだけれど。 ググるとドラマのDVDは勿論、コミックスも出てるんですね~。 「 宋末元初の激動期を描く大河ロマン! 武侠小説の金字塔 」 なのだそうで、よくご存知な御方や ドラマをご覧になられてる方々には 「 いまさら 」なのであるが。 何がどのように面白いか。 何はさて置いても、当然のことながらの【 中国的 】物語であること。 大陸的、とでも言うのだろうか。 わくわくと西遊記や水滸伝を繙いていた幼少の自分が蘇る。 舞台も話も展開も、スケールでかく、痛快で底抜けに明るい。 登場人物それぞれに 深い事情も恨みもつらみもあるのだが、 ちまちまとウェットな 【 日本的 】でないのである。 登場人物は綺羅星の如く。 それらが入れ代わり立ち代わりそれぞれに次々と事件を起こし、 敵味方入り乱れて戦いながら、時にはあっけなく己れの信義に散っていく。 或いはあっけなく、勝ってしまったりする。 悪者もたくさんいるのだが、悪者たちでさえ、 親子、義兄弟、師弟の絶対的誠 を遵守しており、 それに縛られ、翻弄されつつ、 それぞれの武術を磨き、研鑽し、武芸の頂点に立とうと努力する。 ググって識ったのだったが、『 武侠小説 』というジャンルなんだそうで、 この【 武侠 】という聞きなれぬ単語が、 ニッポンの【 任侠 】という世界 言の葉を連想させられ、すとんと腑に落ちる。 なんでも、お國での読者層は中学生から二十歳頃まで、であり、 皆が読んで来た道であるために、「 青春の思い出 」として誰もが覚えていて、 一家で映像化を楽しみ、パロディを楽しみ、『 金庸作品 』を語れる楽しみ。 もはや古典小説並みの支持のされ方なのだそうである。 確かに、娯楽小説、ではあっても、史実にもリンクしており、 揺るがない『 仁・義・礼・智・信 』に貫かれた お國の老若男女が「 安心して読める本 」であろう、と感じる。 私自身の読了感も、「 あ~ 面白かった! きゃはは 」 なのであって、 ニッポンの史実に絡めた小説にありがちな、 切ない、重苦しい、虚しい、無常感――といった 重たい尾を引く感が一切なく、 スコーンと抜けた爽快感、満足感がある。 主人公たちのその後を識りたい、金庸氏の次の作品を読みたい、という 楽しく 後を引くものはあるけれど。 主人公は、義兄弟の契りを交わした漢(おとこ)たちが斃れた後の、 運命に翻弄されるその子どもたちのひとり、なのだが、 この主人公よりも、おやぢたち ぢぃさんたちが大爆発、大暴れ。 おやじ好きな某ぞうさんには、たまらないと思う(笑)。 『 射ちょう英雄伝 』は 三部作、との由だし、 手元にも まだあと10冊ある倖せ~~~(@ ̄¬ ̄@)♪
2009.06.06
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夫が義母宅へ行き、「 永久保存版にする 」と13日の中国新聞を貰って来た。 さすが 中国新聞! 一面トップである。 他、3面に監督の横顔紹介、 9、16、17、22、23面に関連記事、18面にグラフ、と皆実一色 \(^o^)/☆ 23面に 拓郎の記事が(//▽//)☆ 吉田拓郎さん 「 心が躍った 」 母校に祝辞 皆実の卒業生の吉田拓郎さん(62)も12日、決勝戦をテレビ観戦し、 所属事務所のホームページに母校を祝福するメッセージを載せた。 決勝の相手は生まれ故郷の鹿児島勢だった。 「 素晴らしい試合でした 心が躍り感激しました 」 で始まる 11行のメッセージに 「 後輩たちが自慢話をプレゼントしてくれる 」 「 恥ずかしながら 『 青春 』ってやつは何て素敵なんでしょう 」 と熱い思いをつづった。 ( 1月13日中国新聞 23面 改行 りうりう ) 新曲ができそうな予感んんんんんん(//▽//)?☆☆ * 広島皆実高校出身のプロサッカー選手。( 敬称略 ) 木村孝洋 … 元サンフレッチェ広島・TEPCOマリーゼ監督、 現京都サンガF.C.アカデミーセンター長 下田 崇 … サンフレッチェ広島 吉弘充志 … コンサドーレ札幌 森重真人 … 大分トリニータ 柴村直弥 … ガイナーレ鳥取 的場千尋 … 元水戸ホーリーホック、現福山大学サッカー部コーチ 秦 賢二 … 水戸ホーリーホック 金本圭太 … 元大分トリニータ、 現九州総合スポーツカレッジサッカー部監督 山根 巌 … 柏レイソル 梅田直哉 … ガイナーレ鳥取 ( フットサル(シュライカー大阪)の瀬戸選手も、 陸上の為末選手も広島皆実出身 )
2009.01.13
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* 【 ネタばれ、ありません 】 楽天 ブックスに予約していたため、 ちゃんと発売日に『 ハリー・ポッターと死の秘宝 』が届いた のだったけれど。 この日に備えて、全巻に読み直しを掛け、準備万端で待ってたのだけれど。 待ち遠しかったのに、いざ届くと、読むのが惜しくて(゚゜)\バキ☆ 愚図愚図と、読み始めてはヤめ、あらん方向を眺めては、別の本を繙いたり(滝汗)。 でもやっぱり、上巻のなかほどからは一気に行く。 はぅぅ。 終わっちゃいましたねぇええ。 キャラは完全に立っており、 ダンブルドアやウィーズリー一家やハーマイオニーは大好きなのに、 肝心の主人公であるハリーを好きになれなかったり。 ( 映画のハリーたちは可愛くて好きだったけれど ) これは私の好きな 「 ジュブナイル 」や 「 ファンタジィ 」には分類できないやねぇ、、などと あれこれ思っては来たのだったけれど。 でもやっぱり。 なんだかんだとぼやきながらも。 がっつりがっぷり11年間。 付き合い通す程、面白かった。 なかでも、本嫌いの下の少年が『 ハリー・ポッター 』のお蔭で 本を読み始めたことに、とても感謝している。 はぅー。 「 僕を見て、、、 」と 逝ったひと ――。 そのひとの物語を読み取るために、 また最初から読み直すぞっ>ぢぶん。
2008.07.27
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決めた! 植田JAPAN、五輪出場決定、おめでとう!!! 第4セット目の展開は目を覆わんばかりのものであったが、 格上のアルゼンチンを下した結果は大きい。 こうなってくると、初戦のイタリア戦を落としたことが、本当に悔やまれる。 が、まだまだ五輪前哨戦。 今の間に、課題を浮き彫りにし、それをじっくり潰して行こう。 五輪出場を決めた瞬間の植田監督の ●■〓 な姿には 泣き笑いをしてしまう。 もはや、伝説の 『 うえだおれ 』。 試合後のインタヴューの言の葉には、 再読了したばかりの『 でたまか 』本文と重なり、一段と胸が熱くなる。 最後に残った勝利者が本当に手にするものは、栄誉でも名声でもない。 勝てなかったすべての人々の想いという、重いものなんだ。 『 でたまか 』 青雲立志篇 P.50 鷹見 一幸 / 角川スニーカー文庫 「 いま、ここにいないみんな、有難う 」 植田JAPANは、 コートに立てなかった皆の汗と涙を背負い、メダルを目指す。 それは、國のためなんかぢゃない。 お國の威信やら、プライドやら、そんなつまらんもんのためぢゃない。 この 國 のなかで、 様々な環境、事情、願い、想いを抱えて、それぞれに。 頑張って頑張って頑張って来た、 アスリートたち、スタッフたちみんなの汗と涙を踏み越えた、 その先にあるものを 皆と一緒に つかむため。 努力の方向が間違っていなかったことを、確認し、 さらにその先を、次世代に指し示す、ため。 ふぁいと、ふぁいと>植田JAPAN! 皆の夢、希望、勇気は、自分たち自身が確かに掴んで実感してこそ。 ここからが、また、新たなスタート。
2008.06.07
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『 夕凪の街 桜の国 』 でご縁をいただき、 お話のなかで、高校の先輩でいらっしゃったことが判明した土壇場サヨコさん。 そのサヨコさんから、有難くも、ご自身の著書をお贈りいただく(//▽//)☆『 女に酔わず 酒に酔え 』 文芸社 ISBN4-8355-8564-X この表紙イラストは、娘さんの手になるもの。 素敵でしょ。 副題があって、「 ―― オミズ物語り ―― 」 とある。 東京都の隣県で、長年スナック経営してきた現役ママによるエッセイ集、 ということだったのだけれど、 現在のサヨコさんは、大病を克服され、寿引退をされ、ご自身で「 リハビリ 」と称され、 長年の昼夜逆転の生活から、「 健全 」なる昼間中心の「 主婦 」生活、を 満喫?中でいらっしゃる。 創作活動にも日々、余念がなくていらっしゃるご様子。 ブログには、現代詩を続々発表されておられるし、 フリーページには短編小説をも掲載していらっしゃるのだった。 わくわくしながら繙かせていただき、 23エッセイあるなかの最初の2つを読んだところで、 これはどうも、雑誌か何かに連載されていたものの単行本化ではないか、と 首を捻っていたら、案の定。 ママさん時代から、「 こころの貧困 」を埋めるため、 忘れていた、封印して来た ブンガク を取り戻したいと、 30年以上の伝統を持つ詩壇に参加されてたサヨコさんは、 この詩壇から定期に発行される同人誌に連載随筆を書かれるに至り、 それがこの本になった由を、最終エッセイで識る。 この、連載随筆を書かれるに至った経緯を読み、よぉく判ったことがあった。 サヨコさんには大変申し訳ないことながら、 私には、最初の辺りのエッセイには、余り感心できなかった。 このまま、この調子でずっと最後まで続いたら、どうしよう、とおろおろする。 ( ごめんなさい!!(滝汗)>サヨコさん )。 間違いなくそれは、「 オミズ 」としてのサヨコさん、のエピソードであり、 そこからのエッセイなのだけれども、 どうにも、大昔に読んだ山口洋子氏のエッセイ、山口氏のスタンスとダブる。 それは、(とりすました)(上からの)ママさん目線を感じさせられるからなのか。 日常的に「 ホステス 」という言の葉に被せられる偏見、イメージを 逆手に取っての、「 こうなのよ、あぁなのよ 」と「 オミズ 」の世界を描きつつも、 「 でも、私はちょっと違う 」的、いざいざ、闘わん、とするオーラ、 努めて客観的に、何でもないこと、と、さらりと表現しようとされるこころが、 私には痛いのだ。 この「 さらりさ 」が、表面上の技巧でしかないように感じられて痛い。 痛い? 、、、否。 これらの文章は、サヨコさんが本当に描きたいことじゃないのではないか。 生意気にも、そう思わされてならない、なんとももどかしい想い。 だが、読み進むにつれ、そんなサヨコさんのエッセイが変化してくる。 それは、ご自身の抱えて来られた修羅について語られ始めてから。 肩どころか全身に入っておられた、 必要以上(と私には思える)「 力み 」が取れてくる。 「 オミズのママさん 」としての、常にママさん目線のサヨコさんではなく、 「 ひと 」としてのサヨコさんのエッセイになって行く。 あぁ、サヨコさんだ! と思う。 ひととしてのサヨコさんが、 ただ、ママさんという衣服を纏っているだけであることがあふれ出して来る。 纏う衣服に求められる役割と、立場と、こころと。 その衣服ならではの、誇りと品格と。 否応無く味合わされること、寧ろ、主体的に味わって来たこと。 その、ひととして、のサヨコさんの、 喜怒哀楽をぐっと呑み込む「 さらりさ 」が、今度はずんと胸を打つ。 呑み込んで尚、背中を丸めない。 丹田に力を入れ、毅然と背筋を伸ばし、 凛とした佇まいをみせるサヨコさんに、一挙に、ぐぐぐと惹きつけられる。 そして、最終エッセイで疑問が氷解する。 ご無礼ながらも、最初に私が読みづらい、と感じてしまった最初の辺りは、 本当にサヨコさんが闘っておられたのだった。 いつ、筆を折るのかな、と、鵜の目鷹の目でサヨコさんを観ている、 伝統ある、そしてお固いご職業ばかりの、 (とりすました) 詩壇のメンバーさんたちに対して。 引き出しいっぱいに、彼らの識らない世界を持つサヨコさんは、 それらを逆手に、メンバーとして受け入れて貰うため。 サヨコさんを認めて下さった詩壇主宰者の期待に応えるため。 ジャブを出しつつ、詩壇メンバーの反応を窺っておられたのだ、と。 まさに「 闘い 」でいらしたのだ、と納得する。 序盤が終わる頃、サヨコさんのエッセイが急に色鮮やかになる。 「 ひと 」としてのサヨコさんが、生き生きと語り始める。 それは、伝統ある詩壇に、 名実ともに大切な メンバーさん としてサヨコさんが受け入れられ、 この連載随筆にも、嬉しいご感想、あたたかな激励が、 メンバーさんからたくさん寄せられ始めたのではないか、と愚考する。 立ち位置が定まった中盤から終盤までのエッセイは、 サヨコさんそのもので、掛け値なく素晴らしい。 ほろり、ほろほろ。 サヨコさんの心意気に感嘆し、共感しつつ、深く噛み締めさせていただく。 日頃、「 その後のサヨコさん 」の道のりを 垣間見させていただいてるだけに、なおのこと。 素敵なご縁をいただけたことに、こころから感謝を。
2008.05.16
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4月17日にゆうパックの着払い便で集英社に送られた、カバーと中身不一致本 は、 23日水曜日に、茶封筒の内側がプチプチで加工された、ふかふかのメール便で、 良本と交換されて戻って来た。 手触りが文庫本1冊分だけではない感触だったので、 ? いっぱいで開封したところ、なかにもう一通茶封筒が入っており、 丁寧なお詫び状と、『 SHUEISHA 』 ロゴ入りのメモ帳のようなもの。 何だろうと思ったら、中身は三色の付箋紙だった^^*☆ あらま~、そんなお気遣いは無用なのに。 こちらの言い分を全面信用され、全面謝罪され、 気持ちよくお取替えいただけたことだけで、とっても嬉しかったのに。 お詫び状は、良質の紙に印刷されたもので、 乱丁、落丁、多々あることなんだろうなぁと思わされる。 私のぅん10年の読書生活のなかで、文庫本の乱丁に遭遇したことが3度あるが、 そのいずれも、レシートを持参して、購入書店で対処していただいて来た。 私の感覚では、それが当たり前、だったので、 今回の、「 うちは関係ないよん 」という楽天ブックスの対応には驚いたし、 あきれたし、腹も立てたのだったが、 購入者が直に出版社とやり取りをしなくちゃならない、というのがデフォルトだったのか?? なんにせよ、印刷製本のミスが誰の目にも明らかな乱丁や落丁ならともかく、 表紙カバーと中身が違う、という事象は、第三者や購入者本人の故意、悪意も介在できる、 ちょっと微妙なケースなのだと思う。 かつて、古書店で同様なケースを体験したが、その本を繙いて気付いたのが 購入後随分経過していたため、泣き寝入り。 その推理小説は、買い直すのも業腹だし、 その本を放出することもできず、段ボールの底で眠っている。 だもんで、私自身、立腹しつつ「 これって、信じて貰えるの? 」的不安が、 購入した楽天ブックスに対してもあった。 そして案の定? 「 うちは関係ないよん。 出版社と直接交渉しろ 」と 突っ撥ねられたときは、 泣き寝入りするべきか、と半分諦めもした。 、、、だもんで、びくびくと電話をし、 集英社の担当者さんの、予想以上の温かな対応がとても嬉しかった。 書物は、どうしても中身、読みたいか否かで選ぶので、 特別「 集英社 」を贔屓にし、集英社ばかりを読み漁る、、、てなことはできないけれど、 「 集英社 」という会社に、とっても好印象を持ってしまいました、です。 有難う☆☆
2008.04.23
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友人から、貸してあげる、と、送られて来た梨木氏の本2冊。 丁寧にカバーが掛けられ、タイトルは判らない。 たまたま先に手にした 『 ぐるりのこと 』 という美しくも真摯なエッセイを、 こころが震えるような感動と共に読了し、 おそらく次は小説だろう、とわくわくしながら、厚めの文庫本を繙く。 『 からくり からくさ 』。 やさしいひらがなで、韻を意識させられる。 からくり、、、機械人形と唐草の模様、、? 間違いなく、和の物語であろうと予測する。 しかし、和にシルクロードの香りが混じるものではなかろうか、と。 玄関の横の侘助椿に、晩冬の光があたる古家の佇まいから始まったその物語は、 案に違わず、しっとりと和のテイストが息づく物語であった。『 からくり からくさ 』梨木香歩/新潮文庫/2002年1月ISBN:9784101253336/590円(税抜) 【内容情報】(「BOOK」データベースより) 祖母が遺した古い家に女が四人、私たちは共同生活を始めた。 糸を染め、機を織り、庭に生い茂る草が食卓にのる。 静かな、けれどたしかな実感に満ちて重ねられてゆく日々。 やさしく硬質な結界。 だれかが孕む葛藤も、どこかでつながっている四人の思いも、 すべてはこの結界と共にある。 心を持つ不思議な人形「りかさん」を真ん中にして―。 生命の連なりを支える絆を、深く心に伝える物語。 主人公は、現代の女性であり、『 赤毛のアン 』の「 パティの家 」よろしく、 若い女性たちが下宿人として、主人公のおばあさんの家だった古家をシェアし、 共同生活を紡いでいくのだったが。 浮ついていない若いお嬢さんたちの生活ぶりに、嬉しさと驚きを感じる。 4人には、植物による染色、糸紡ぎ、機織というアートの核が在り、 「 自然 」への畏敬のこころが在るから、違うのか。 互いの個性を尊重し、馴れ合いにならず、微妙な緊張関係を保ちつつも、 しっとりと落ち着いた、美しくも優しい、見事な生活が紡いで行けたのは、 大家である、主人公の蓉子の醸し出す空気、ひととなり――。 そして、市松人形である「 りかさん 」の存在。 梨木氏の描く情景は、『 ぐるりのこと 』を読了して感じ入り、期待した通り。 情景も心象風景も、梨木氏の言の葉として、確かな心眼と筆でとらまえ、 生き生きと、細やかに、美しく、こちらの胸に染み入って来る。 特に 植物たちに注がれる慈愛の目線は、たたごとでは ない。 かといって、特段思い入れたっぷりな押し付けがましい文章なのではなく、 むしろ淡々と紡がれているのであったが、 吟味に吟味を重ねられた、ひとつひとつの言の葉とその流れが美しい。 この4人と 「 りかさん 」の 共同生活のお話、だけでも 私には十二分に読み応えのあるものであったが、 4人が集ったこと、そのものに 意味がある物語となっていく。 偶然は 「 因縁 」に導かれる運命なのか、必然なのか。 ひと と ひと。 ひと と 植物、自然。 ひと と その生業 と。 まさに 「 共生 」 と 「 再生 」のドラマティックな物語、であった。 正直、見事な蓉子さんの在りように溜息つきつつも、 「 今時、こんな娘さんは居ない 」。 「 素晴らしいおばあさまと、良き自然に育まれねば、 こんな見事な娘さんは、育たない 」。 等々、主人公である蓉子さんの在りようが、もうひとつリアリティがなく、 いわゆる、古き良き時代の女性像礼賛へと、安易に結びつけられそうな不安。 そんなもやもやしたものも、若干感じてはいたのだったが、 物語のなかで、4人4様の在り方やその保護者たちの在りようまで、否定せず、 納得し、受容し、「 判っていく 」くだりが、こころを和らげる。 そして、「 出来杉 」( に思える )蓉子さんについて、 この後、『 西の魔女が死んだ 』 や 『 りかさん 』を読み進むにつれ、 蓉子さん が 蓉子さんとして、自然と育まれていった過程に納得する。 『 りかさん 』で、早くから『 からくり からくさ 』物語が 必然となる箇所で、ぽんと膝をたたいた。 梨木氏初心者である私に、 まず『 ぐるりのこと 』 と 『 からくり からくさ 』の2冊を チョイスして下さった友人のセンスに感謝! * 次のレビューは、 『 西の魔女~ 』か『 家守綺譚 』になりそうな予感~ ↑ どちらもメチャ推し。 読了してすぐ、実家の母へ連絡し、『 からくり~ 』 と 『 西の魔女~ 』 を熱烈推薦。母はすぐにゲットし、翌日、電話で盛り上がる(//▽//)☆
2008.03.11
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梨木氏の名前を耳にしたのは、 『 西の魔女が死んだ 』で、日本児童文学者協会新人賞、 新美南吉児童文学賞、小学館文学賞を総ナメにした年。 いつだったか、、と調べて、もう14年も経っていることに愕然とする。 ファンタジー大好きな私のこと、 『 西の魔女 』というキーワードに、当時もしっかり反応し、食指が動く。 が、始末の悪いへそ曲り、天邪鬼でもある私は、 とかく、「 ベストセラー 」やら、話題の本にそっぽを向く傾向を持つ。 気になる『 西の魔女 』も、「 ほとぼりがさめてから 」、「 文庫化されて 」 あわよくば百均で 、 と決め、 書籍購入リストの先頭に掲げつつも、ずっと未ゲット・未読で、いた。 その後、梨木氏は、『 裏庭 』で児童文学ファンタジー大賞を受賞、 『 家守綺譚 』では本屋大賞3位入賞、 『 沼地のある森を抜けて 』で センス・オブ・ジェンダー賞大賞、紫式部文学賞を受賞。 華々しいご活躍とともに、書店では梨木本が至るところで平積みになり、 コーナーまでできていたが、私は、これらが百均となって、 大人買いすることを楽しみに、一切の書評その他の情報を意図的に断つ。 そんな私の元に、東方より届いた梨木本2冊! 私がこの御方の本をマークしていたことが、だうして判ったのでせぅ?? わーぃ\(^o^)/☆、と、カバーを掛けられた1冊を勢い込んで繙けば、 それは『 ぐるりのこと 』という、梨木氏のエッセイだった。 、、、、活字中毒の私ながら、正直言って、エッセイは苦手であったりする(汗)。 きちんとした構想の下に「 つくられた 」物語に比して、 往々にして、著者の「 ひととなり 」がストレートに出がちなそれ、は、 どうかすると、一人称で語られるそれらのイタさや、生臭さをはじめ、 何かしら鼻につくものがあったり、 底の浅さを感じてがっかりしたり。( ← 何様? > ぢぶん ) 以降、著作物を繙くにあたって、勝手にその印象が影響してしまい、 苦い想いを抱えてしまうことが多々、あるから、である。 勿論、中村うさぎ氏のレベルにまで行き着けば、 それはそれでむしろ爽快に笑えるのであるし、 ハイセンスなエッセイにだって、結構めぐり逢ってもいるのだが。 だが、梨木氏の場合はどうか? これまで、意図的に、彼女の情報をシャットアウトして来たので、 どんなものが飛び出して来るのか、一切判らないのが、不安、である。 だもんで、読み始めた途端、これがエッセイだと悟り、 これはもしかしたら、マズぃかも、と慌てる。 何年も楽しみにして来た梨木氏のご本を読む前に、 梨木氏を嫌いになっちゃったら、だぅしやう(゚゜)\バキ☆ エッセイは、読まない方がいいんと違うか? 文庫の表紙を検めれば、侘び寂びに通ずるセンスを感じるのではあるが。 どうしよう、どうしよう。。。 、、、そーんな傲岸不遜とも言える私の不安は、杞憂に終わる。 それどころか最初のページで、読むのは後回しにしよう、と思っていたのに、 ぐぃぐぃと惹きつけられ、梨木氏の文章にすっかり取り込まれてしまった。 なんというか、文章が、美しい、のである。 美しい 日本語、なのである。 美しい日本語のなかから、自身の心象にふさわしい言の葉を、 選びに選び抜いて、自分のこころを綴ろうとされて、いた。 でもそれは、梨木氏が特段、そう気負っておられる訳でもなく、 梨木氏の自然でやさしい佇まいが直に伝わってくる、言の葉、なのである。 それは、読む端から、私の血肉が洗われるような、 とんがってて、三角になっていたこころが、まぁるくなっていくような。 しっかりと情景をみつめ、しっとりと描写し、 浮かんでは消え逝く、移ろいやすい自分のこころをもしっかりと見据え、 掴んだところのものを表現しようとされる真摯さに胸打たれ、共感する。 その根幹には、他者にこころ寄せることの尊さ、みたいな、やさしきもの――。 ライトなものなら、日に10冊は軽く読み飛ばせる私、が、 このエッセイの1ページ1ページに長い時間が掛かる。 久々の、この感覚。 それは、文字通り、一言一句を噛み締めたい、から。 とても読み飛ばせない、ひとつひとつの表現を味わいたい、から。 彼女の紡ぐ言の葉に絡め取られ、私のこころがしっとりと潤って行く。 私の喪って来た、喪いそうになっていた、喪われてはならない視点。 言の葉を吟味することを日々怠り、曖昧に誤魔化し、 うやむやのまま見切り発車して来たようなところまで、そこかしこに見え隠れし、 しっとりと、でも鮮やかに。 一気に私自身の「 視点 」を取り戻せたような心地がする、そんな、感じ――。 いったい、この一体感?は 何だろう。 いったい、何処から生まれ、何処から来るものなのか。 、、、ということで、梨木氏の文庫化されている本を、 即、一気買いしました、とさ。 (o_ _)oポテッ 『 エンジェル エンジェル エンジェル 』は、 文庫本と単行本ではかなり異なり、ラストシーンも違うらしいので、 単行本も入手しなくちゃ(滝汗)。 次回のレビューは、 ぃょぃょ 彼女の小説 『 からくりからくさ 』 について。 ( って、自分からハードル上げてだうする>ぢぶん )
2008.02.20
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既に堕ちていらっしゃる方々(誰?)には、きっと、【 いまさら 】 なのでしょうけれど、 『 彩雲国物語 』(小説版)に 遅まきながら堕ちました( ┬_┬)。 思えば、『 彩雲国 』のタイトルに惹かれ、面白そうだとマークしたのが3年前。 純粋にタイトルに惹かれたのです。 イラストが、某守護聖さまたちをお描きになられる由羅さまだから、では 断じて?ありません(汗)。 今、調べたら、劉輝が関智一さまだったり、黄奇人が速水奨さまだったり、、、、(//▽//) ぃゃぃゃ、まず、タイトルに惹かれたのですっ!!(きっぱり) んでも、例によって 「 つづく 」 が 超苦手な私は、 完結後の一気読みを楽しみに、見掛けたときに入手する古書店用のリストに入れ、 ようやく飛び飛びに3冊ゲットしていた。 2006年に入って、(こともあろうに)NHKでアニメ化されると耳にし、 これは当分、完結しそうもないし、古書店には流れなくなるし、 う"~ん、困った、困った。 このうえは、ゆっくり長期戦で行こうと決めて、超然としていたところ。 このほど、東方のとある極悪な御方から、突然にこの『 彩雲国物語 』が 既刊分全部どっかんと我が家へお出ましに~~、、、!!! ( ̄▽ ̄lll) 唖然。 愕然。 茫然。 、、、涙。 手持ちの『 彩雲国物語 』の粗筋にも目を通さず、完結するのを待っていた私。 でも、タイトルとイラストから、 なんとなく、『 十二国記 』(ほど硬質なものではなかろうけれど)と、 同類項的なものではないか、と勝手に想像していた。 だもんで、1巻の冒頭から、やたら現代語遣いなことにまず驚き、 美形のおにぃさん揃いの、綺羅綺羅しさ満載な展開には、目が点に。 はにゃ? 想像してたのと、随分違う傾向だけど? んでも、これはこれで、面白い、、かも? 読み進んでいたらば、見事にずっぽり。 制度が、前近代中国のものが下地となっているため、読み進めやすいうえに、 何より、主人公がめちゃくちゃ前向きで元気であること。 そして、出て来る女性たちが、みんなオトコマエ 一癖も二癖もあるじぃさんたちの捻れ加減も半端でなく。 甘々のロマンス小説になりそうなところが、 一国の歴史小説となっていくために、段々と深く掘り下げられ、 殆どの登場人物たちが、それぞれに抱えていたものから 政治的にも大きく成長していくのがこたえられない。 んで、久々に、読んでいて、思わずメモをした箇所がたくさん。 例えば、山奥で奇病が蔓延し、その原因も治療法も判らず、 そのムラを隔離して斬り捨てようとする論に対し、 あらゆる手段を尽くして、罹患者を救おうとする 彩雲国で初めての女性官吏となった主人公の言の葉。 ( 女性が出しゃばって官吏になったために起きた災厄であるから、 当該女性官吏を殺せ、と、暴動さえ起こるなかで ) 8巻 P.184 「(朝廷は)――民草を助けるところだと思ってましたけど、 なんか違いましたか? 」 (王や大貴族が罹患したら、皆で何としても助けようとするのなら) 「 同じことが民に許されないのはなぜですか? 」 「 ――上にいると、ひとの顔は見えなくて、 誰でも同じようにみえるのかもしれませんけど。 その一人一人は、誰かにとってかけがえのない存在なんです 」 「 年貢がちゃんと規定どおり納まっているなら、 納める相手の顔が変わっても構いませんか? どんなにひとが死んでも、どこかでまた生まれてくる、と 思っていませんか? 遠い地で喪われていく命にすがりついて泣いている人がいることを 忘れてはいませんか――私たち官吏が守るべきものは『誰』ですか? 」 ――できることがあるのに、しないことは罪だと。 最善をつくせば、助けられるものがあるのに、手を抜いてどうする。 「 官吏になれたことを嬉しく思います。 その力で誰かを助けられたら、 今度はきっと、官吏であることを誇りに思います。 そういう官吏でありたいと思います 」 P.193 ( 民衆の暴動を鎮圧し、女性官吏と派遣医師団の護衛のために、 軍を派遣しようとした王に対し ) 「 軍も武官もいりません。 あらゆる状況において、武力は事態の解決手段に用いるべきではありません。 いかに武力を用いずに民を守れるかが、 文官として在るものの誇りであり、為すべきことではありませんか! 」『 彩雲国物語 』~光降る碧の大地~(8巻)雪乃紗衣/角川ビーンズ文庫/ISBN:9784044499099 これをこのまんま、何処かの誰かに言ってみたい(汗)。 あちらこちらで、オトコマエの主人公たちに胸のすくような想いをする。 、、、にもかかわらず、もっと巻が進むと、 そのときそのときの各々の「 在り方 」まで、自他共に問われ、 互いに視点を切り替えざるを得ず、もっと観方が深まり、 それぞれに歩を前に、そして上方に進め、かつ、原点を見失わず。。。 面白過ぎ。 そして、こんなストレートな言の葉で紡がれる諸々を 青少年のこころに届けたいなぁ。。。と思ったりする。 で、あっという間に読み尽くし、 次巻が待ち切れませんんん ヽ(`Д´)ノ 気になってたまりませんんんん ヽ(`Д´)ノ イライライライライラ。。。 ありがとう!>某ゆうやけぐもさん ( ┬_┬)
2007.11.28
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当分、書店は勿論、古本屋さんへ出向けそうになく、 緊急に入手したい本があったので、@古本市場 を利用する。 これまでに、6回利用したことがあり、いずれも美本ばかり。 いつも、100均で、かつ美本であるべし、と、古書店回りをするため、 シリーズものなど、全部揃うまでに数年掛かる私なのだが、 緊急に欲しい本が出てきたときは、必ずこちらでリストチェックし、 送料無料になるよう調整してゲットするようにしている。 今回は、2000円以上で送料無料、ということだったので、 緊急に入手したい本(上下2冊のうち上巻なし( ┬_┬))以外に、 ずっと探していて諦めかけていた本を中心に11冊選び、ぽち、した。 この11冊のなかには、3年掛けて集め、 後2冊で全巻揃うシリーズのその2冊がある! ぽち してすぐに、自動の注文確認メールが届いたが、 その翌々日、【@古本市場】ご注文商品状態不良 のお知らせ メールが届く。 さて、下記のご注文商品につきましてですが、発送準備を行う際に 在庫を確認いたしましたところ、1点状態不良となっておりました。 そのため、誠に恐れ入りますが、キャンセルを行わせていただきました。 不良があった商品につきましては、 お読み頂く事は可能と判断致しました為、無償で同梱させて頂いております。 尚、お支払い方法に係らず、状態不良となりました商品代金を お引きいたしております。 また、状態不良により商品代金が2,000円(税込)を割った場合に つきましては、そのまま配送料無料にてお届けさせていただきます。 この度は折角のご注文を承りましたところ、ご希望に沿えず、 誠に申し訳ございませんでした。深くお詫び申し上げます。 なんと! これまで、こうしたトラブルがあったお店では、 勝手にキャンセルされて、入手不能となるケースばかりだったが、 『 不良だったけれど読めるから、一緒に送らせてね。 ごめんね。 んで、その分のお金はいただかないし、送料も要らないよぉん 』 というのは、初めて。 なんだか、にっこり、してしまった^^*☆ @古本市場さん、ポイント高いです。 で、届いたけれど、当該の本は、なんて言うか、 その本が入るような隙間ではないのに、無理矢理突っ込んじゃって、 本のカバーがぎゅぎゅぎゅと押し付けられて 皺になってしまった、という感じ。 見た目、確かに良くないけれど、 別に水に濡れてぼわぼわになってた、とか、 陽にヤけて、紙がパリパリしてる、とか、 そんな感じで読みにくい訳ではなかった。 迷って迷って絞り込んだ11冊が手に入って嬉しい限り☆☆ 有難う☆☆>@古本市場さん11冊内訳は、純文6冊・ライトノベル4冊・SF1冊
2007.11.03
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はぅぅ。 『 シャーリアの魔女 』 3部作ということで、第1作は 『 海より生まれし娘 』。 このタイトルに惹かれ、4年前、私としては珍しく(汗)新刊購入した。 ひとつには、ハヤカワの めぼしい FTは、なかなか古書店に並ばない、ということと、 第2作の翻訳出版も間近に控えており、 さくさくっと3部作が完結するのだろう、と予測したから、である。 ( いらちの私は、連続物は、完結してから一気買いする、と決めている。 でないと、先が気になって気になって、日常生活が危うくなるから、である。 ↑ アブない奴(汗)。>ぢぶん ) ところが、第2作ゲットの後、3作が翻訳出版されるまでには それから1年を要した。 とても待ちきれなかった私は、他に種々の本に手をつけており、 『 シャーリアの魔女 』は後回し、として、今回やっと最終章をゲットする。 当然、最初から読み直し、わくわくとこの最終章に取り掛かったのだったが。 遠い昔に魔女狩りによって殲滅させられたシャーリア一族の魔女。 19歳の少女は、自らがその魔女の末裔であることを自覚し、 市井に身を潜め、自身の資性を生かして治療師として独りで生きている。 ところが伯爵家のトラブルに巻き込まれたことから、 少女の宿命が回り始めて行くんですね~~~。 つかまれば、自身の死はもとより、愛する伯爵の破滅。 段々判ってきた自身の使命もそこで費え、守るものが大きく重く。 少女の自らの生死を掛けた、魔女である自分探しの旅は苛酷だし、 伯爵もまた、公爵との緊張関係のなかで自身とは何か、 伯爵であるとはどういうことなのか、命題を投げ掛け続け、 自分探しの旅をせざるを得なくなり、 数々のそれぞれの愛と憎、乱れ飛び、複雑に織りなされる陰謀は容赦なく。 悲劇に向かわぬよう、祈りながら、容赦ない人間模様を縫うように読み。 面白い、、、面白いんだけど、これ、本当にこの巻で終わるの?? く~~~~~~~~~。 読み進むにつれ、嫌な予感が的中していく。 三部作最終章? 違うでしょ~~~。 これは、膨大な物語の【序章】の最終章なんぢゃん?!(悶) この終わり方は、ないでしょーーーー!! ヽ(`Д´)ノ 少女と伯爵のロマンスは、ちと甘々しく、 最終章解説のひかわ玲子氏が、若き伯爵メルファランを、 いみじくも「 如何にもハリウッド的 」と称されたのがぴったり。 けれど、それぞれの自分探しの物語はなかなかに苛酷で、 他の登場人物たちの掘り下げ方にも容赦がない。 その分、ひとの想いのあたたかさに、溜息をつく。 ファンタジィの「善」も「悪」も、そうそう単純に塗り分けは効かないよ、 、、、ということで、今後の展開に期待。 で、 第4部は、いつなんでしょう。ヽ(`Д´)ノ
2007.10.25
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思いがけなく うるとらのおねぃさん に送っていただいた ハードカバー。 大恐縮しつつ、わくわくで繙く。 大好きな浅田次郎氏の新作で、かつ、うるとらのおねぃさんのブログで、 日本特有の神秘的で幻妖な世界で、生者と死者が邂逅するとき、 静かに起こる優しい奇蹟。 此岸と彼岸を彷徨うものたちの哀しみと幸いを描く極上の奇譚集。 名手が紡ぐ、懐かしくも怖ろしい物語。 (「BOOK」データベース) と紹介されていては、たまらない。 幼少の砌から、「 あやし 」の世界に惹かれてやまず、 陰陽師系統を片っ端から読み漁る傾向な私は、 何もかも中断し、後方へと放り投げ、ただ 堕ちる しかない。 ぐ? 漠然と想像していた年代設定より随分此方寄り。 んでもって、先週は何を思ってか、ジュヴナイル系の 『 ライオン・ボーイ 』やら『 バーティミアス 』の再読をかけ、 『 薔薇の剣 』というライトノベルを読了したところだったためか、 やたら、文章が硬質で、重い。 。。そ、そうか。 ライトノベルって、文章が軽いってことだったのか! などと、おバカなことを思いつつ、徐々に引き込まれていく。 7篇からなる奇譚集で、 正直、最初の『 赤い絆 』は、肩透かしを喰らった気分。 何もこゆシチュエーションで浅田氏が書かんでも。。。 と思いながら、次の『 虫篝 』へ。 ふぅん、、、ちょっち不思議な物語? 結局は何がどうだったのか、もしかしたら読者に委ねちゃう? 『 骨の来歴 』。 あ、これも不思議物語。 なるほど~。 『 昔の男 』。 とんとんとん、ふんふんふん、と読み進んで、 ちょうど真ん中のこの物語で揺さぶられる。 そして、『 客人 』、『 遠別離 』で ノックアウト。 『 遠距離 』は、浅田氏ならではの作品、のような気がする。 ふっとこれまでの6つのそれぞれの奇譚のなかにある、 それぞれの哀しさと愛しさとを振り返る。 この本は、筋だけ追っていては、ダメなんだと改めて。 「 あやし 」な状況のなかの 「 うらめし 」、そして、「 かなし 」に 何処まで寄り添えるか を 試しているような本なのだ、と。 「 うらめし 」 んでも 「 とっても かなし 」が 「 あやし 」を連れて来る。 「 あやし 」を醸し出してしまう。 愛しいと書いて かなしい と 読む、 その読み方がとっても好きで、 これまでずっと 可哀想、を 可愛想、と変換させて来た私。 その 可愛想 な 「 あやし 」の奇譚。 4作目まで、とんとんとん と読み進んだ手が、 少し、ゆっくりになる。 そうして、もう1度、登場人物たちに こころを 寄せて、みる。 最後の奇譚で、また最初の『 赤い絆 』と同じシチュエーションで語られ、 日本書紀に記される天壌無窮の神勅で、締められる。 豊葦原の千五百秋の瑞穂の国は、、、 『 小説推理 』という雑誌に掲載されたものを集めた一冊。 その編纂された順番といい、 最後の7篇目『 お狐様の話 』の終わり方、といい、 くぅぅ。 こころ憎いっす>浅田さんうさとらのおねぃさん、有難う☆\(^o^)/☆ * gocci55さんにTB返しをさせていただきました。 本文には【Last updated 2007/06/12 01:32:29 AM】以降、 手を加えておりません。
2007.06.15
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ヽ(`Д´)ノ 5時間掛けた大作?が、メンテで消えた~~~!! ( ┬_┬) 気を取り直して、もう一度書いてみたけど、ダメだ、こりゃ。 徹夜ぢゃん。 '91年、広島時代の図書館で、宮部みゆき氏の『 レベル7 』『 龍は眠る 』と遭遇。 自分より歳若い御方のとんでもない力量に、受けた衝撃、落雷に打たれた如く。 氏の時代小説を読んだときには、完全脱帽、白旗降伏。 以来、プロフにも記載している通り、宮部氏をずっと追っかけて来た。 だが、ファンタジー小説を描かれると耳にした時、 大のファンタジー好きで、それ故に食傷もしており、ちょっぴり辛口気味な私は、 万々万が一、宮部氏の【 アラ 】を見つけることになったらどうしよう、、と 無礼にも、若干の危惧を勝手に抱いてしまった。 そして、完成された『 ブレイブ・ストーリー 』をどきどきしながら手にし、 残念ながら、やはり私は、がっかりしてしまったのである。。。。 当時の私ががっかりしたのには、幾つか理由があった。 「 幻界 」へ行くまでの主人公の男の子が余りによく描けていたために、 なんでもあり、な「 幻界 」で冒険させるのが、とても惜しかった。 例えば、あさのあつこ氏『 バッテリー 』のような児童小説の形で、 問題提起を含めた、 まっとうな 真向勝負をして欲しかった。 そのため、『 ブレイブ・ストーリー 』は、 「 幻界物語 」にすることで真向勝負から 逃げ を打っているように感じられ、 それは、宮部氏らしくない安易さに思え、何かしら 面白くなかった、のである。 また、「 幻界 」そのものも、現実社会の浅いパロディでしかなく、 コアなゲーマーでいらっしゃる宮部氏にして、お茶の子さいさい。 片手間的に、ほぃほぃと軽~く描かれたような感じを受けてしまったのであった。 だもんで、アニメ化、映画化されても食指は動かなかったのだが、 ゆうやけぐもさん の『 ブレイブ・ストーリー 』への感想に接し、 また、アニメ映画の地上波放送(未見・録画済)もあったことから、 再読を掛けてみようと思い立ち、書棚の奥から引っ張り出して一気に読了した。 結果、認識を大いに改めさせられたので、覚書。 私が持っているのは単行本・上下2巻。 本日初めて中巻の表紙を目にした。【 以下、ネタばれ含む 】 再読を掛けても、上巻の最後辺りまでは、 やはりどうしても「 現世 」での主人公のあれこれが読みたくて、 「 幻界 」に対してもうひとつ素直になれず、辛かったが、 下巻に入ってから、ストンと胸に落ちたことがある。 宮部氏が、誰にこの本を1番読んで貰いたい、と願っているか、が やっと私に伝わって来たから。 彼女の切なる願い、想いをやっと受け止めることができたから。 彼女は、この本を主人公と同じ小学5年生から中学生にかけての 青少年に読んで貰いたいと思っているはずである。 発展途上の曖昧な価値観しか持ちえず、社会的に非力であり、 大人の都合に振り回され、それらが子どもたち同士の関係にも影を落とす。 思春期の入り口に立った、或いは思春期真っ只中の悩み多きお年頃。 その彼らに、宮部氏はおそらく、 周りを見回して、さまざまな事象に気付いて欲しい。 気付いたら、さまざまな角度からそれを見据え、こころ寄せ、 クリアしていく方向に歩を進めることのできる青少年に育って欲しい。 と願う。 自分は誰で何者であるか。 自分のこと、他者のこと、 そこにかかわる、ということ。 國、社会、世の流れ。 共に在り、共に生きる、ということ。 そして、いのち、運命、、、。 きっと宮部氏は、現在の青少年をとりまく、ありとあらゆる事象を青少年に伝えたかった。 けれども、例えば小中学生に、物語のなかで、 北朝鮮等の具体的國の在り方を、安易に批判的見地で描きにくい。 搾取・被搾取の関係、経済外交のカラクリ、為政者による歴史の改竄、 人種・出自等差別についても然り。 だから、主人公は「 幻界 」に行かなくてはならなかった。 だから、「 幻界 」は、「 現世 」のパロディのように描かれた。 直喩よりもっと直截的な「 幻界 」でのあれこれのなかで、 体当たりで学ぶそれらのことは、全て自分に無関係ではない、と識るために。 読者である青少年は、主人公とともに「 幻界 」での事象を 「 現世 」のそれに容易く連動させることができる。 【 何かを変えようと思ったら、まず自分が変わらなくては 】 。。。ただただ運命を変えたかった小学校5年生のワタルが、そう気付く。 剣と魔法、ドラゴンさえ出て来たのに、 これはファンタジーぢゃない、ファンタジーになりきれてない、と、初見では思った。 でも今は、ここまで成長した主人公に、 これは見事なファンタジーであり、現代の 敷居の低い寓話だなぁ、と思う。 。。。。再読できて良かった。 有難う☆☆ * タグをつけて再アップしました。 本文内容には、以下の時点より手を加えておりません。 【 Last updated 2007/05/20 07:06:04 AM 】
2007.05.16
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以前から、コツコツと集めていた金蓮花氏の『 月の系譜 』シリーズが、 6日のBOOK・OFF で全て揃ったため、嬉しくて夜中にぱらぱらと捲ってみる。 ぱらぱらと見て本棚に納めるつもりだったのに、即座に惹き込まれてしまい、 これまでに入手していた本の方を引っ張り出して、あっという間に10冊を読了。 7冊目あたりから、これは『 月の系譜 』だけでは終わらない。 もしかして、同じくコツコツと集めていた『 櫻の系譜 』に繋がるのか? と 嫌な予感がしていたが、悲しくもそれが的中。 慌てて確認すると『 櫻の系譜 』も全て揃っているようなので、 胸を撫で下ろしながら読み進め、『 櫻の系譜 』5冊も読了。 ヽ(`Д´)ノ 『 月 』、『 櫻 』 と 打ち揃い、 話は これから ぢゃん( ┬_┬)。 『 月 』も、『 櫻 』も、 続きが読みたくて、気になって、悶々とするのはイヤだから、 実に 6年 を掛け、全部揃うのを待って読み始めたのに。 orz.... 鬼、ですよ~。 陰陽師ですよ~。 誰かさん と 誰かさん も 引き摺りこもっと。 文中で、登場人物が、子として 親の在り方に様々なことを想い、 様々なことに気付き、衿を正し、歩を進めていく情景が、 あちらこちらに散りばめられており、 普段、私の思っていること、感じていること。 実際にブログにも書いたこと、などと見事に重なる。 「 そそそそ! その通りっ! 」 「 ぅわ、そこでこー来る?? 」 そこここで目を瞠り、ぶんぶん頷き、登場人物の生き方の艶やかさに唸り、、、 必要以上に、どっぷりと感情移入してしまい、 『 月 』 と 『 櫻 』ボケの頭で、火曜日は出社である(汗)。
2007.05.07
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投票日が近付いて来ました。 た~~~くさん考えねばならないこと、書きたいことがあるのですが、 桜の間は、私のお脳はいつもに増して使いものになりません。。 (o_ _)oポテッ とりあえず、上の少年には「 万一選挙権を放棄したら勘当 」とメール。 学生であり、「旅人」っぽぃ意識しか持っていないであろう彼には、 京都での地方選挙に、どれだけ思い入れできるかどうかは、確かに甚だ疑問。 もしかしたら、彼の地に根付くかどうかも判らない学生に、 地方の選挙権を行使されるのは、彼の地の方々にとっては迷惑かも。。。 しかし、客人学生もまたこの國の成人。 しっかり観て、聴き、考え、その結果としてなら最悪、白票を投じるべし! 投票率を絶対に下げて欲しくない。 。。。。桜に迷い、お脳の機能が停止しているので、昨年5月(汗)、 杏子☆KITAさんち でお見かけし、ずっと持っていたバトン。 強制オタクバトン で思わぬ盛り上がりをした勢いに乗じ、 こちらにアップしておきますですm(__)m。 「 少女マンガバトン 」 ■ 基本的に小学館/集英社/講談社/白泉社で書いてる人。 ■ 読んだことない人には×、借り読み立ち読みは△、購入で○をつける。 ■ 100人居ます、お暇なときどうぞ。 <あ> × 相原実貴 ○ 青池保子 『エロイカより愛をこめて』『エル・アルコン-鷹-』『Z』 少佐myらぶ。 △ 赤石路代 『「あると」の「あ」』『P.A』 △ 秋里和国 『眠れる森の美男』『TOMOI(処分)』『それでも地球は回ってる』 『THE B・B・B』『空飛ぶペンギン』 × 秋元奈美 △ あさぎり夕 最近はコバルト文庫の背表紙でよくお見かけするような。 × あらいきよこ △ 安野モヨコ △ 池沢理美 △ 池野恋 『ときめきトゥナイト』 ○ 一条ゆかり 『デザイナー』『正しい恋愛のススメ』『有閑倶楽部』所蔵、他既読多数 △ いくえみ綾 ○ 樹なつみ 『OZ』『獣王星』『花咲ける青少年』『八雲立つ(昨年大人買い)』 × 上田美和 × 上田倫子 △ 内田春菊 既読多数 × 絵夢羅 ○ 逢坂みえこ 『永遠の野原』 △ おおや和美 コバルトのイラストの方が馴染み深い(汗)。 △ 岡田あーみん 『お父さんは心配性』 △ 岡野史佳 △ 尾崎南 △ 小沢真理 × 畑友紀 × 小花美穂 <か> × 神尾葉子 ○ 河惣益巳 『火輪』所蔵、『ツーリング・エクスプレス(処分)』 『サラディナーサ(処分)』『ジェニー・シリーズ(処分)』 △ 神谷悠 △ 河原和音 × 北川みゆき × きら × くさなぎ俊祈 △ CLAMP 『聖伝』 △ くりた陸 <さ> △ さいとうちほ 『円舞曲は白いドレスで』『もう一人のマリオネット』『花冠のマドンナ』 △ さくらももこ ○ 佐々木倫子 『動物のお医者さん』『おたんこナース』 × 椎名あゆみ △ 篠原千絵 『海の闇 月の影』『闇のパープルアイ』 ○ 清水玲子 『天女襲来』『パピヨン』『22XX』『竜の眠る星』『ミルキーウェイ』所蔵、 『月の子』(未購入)『輝夜姫』(未購入)たくさん泣きました。 × 新條まゆ △ すぎ恵美子 × 鈴木由美子 △ 惣領冬美 こちらもコバルトのイラストの方が馴染み深い(汗)。 <た> × 高尾滋 × 高屋奈月 × 武内直子 △ 竹宮恵子 『イズァローン伝説』『風と木の詩』『ファラオの墓』『天馬の血族』他既読多数。 △ 立野真琴 △ 多田かおる 『愛してナイト』。 × 立川恵 × 谷川史子 × 種村有菜 ○ 田村由美 『BASARA』『巴がゆく!』『のーこシリーズ』『龍三郎シリーズ』 『ビショップの輪』『X-DAY』『女神が落ちた日』『きねづかん』所蔵、他既読多数。 × 津田雅美 △ 紡木たく 『ホットロード』『瞬きもせず』 × 富永裕美 <な> × 中条比紗也 △ なかじ有紀 『小山荘の嫌われ者』 × 永田正実 × 中原アヤ △ 那洲雪絵 この御方もコバルトのイラストが馴染み深い。。。 ○ 成田美名子 『サイファ』 ○ 二ノ宮知子 『のだめカンタービレ』 △ 野間美由紀 『パズルゲーム・はいすくーる』 <は> ○ 萩岩睦美 『銀曜日のおとぎはなし』 めっちゃ泣きました~~( ┬_┬)。 △ 柊あおい 『耳をすませば』 × ひうらさとる ○ ひかわきょうこ 『彼方から』 これも泣いた。 × 日高万里 △ 日渡早紀 『ぼくの地球を守って』他既読多数。 × 藤井みほな × 藤村真里 △ 本田恵子 『月の夜星の朝』 <ま> ○ 槙村さとる 『愛のアランフェス』『白のファルーカ』『おいしい関係』『N★Yバード』 『スキャンダル81/2』『ダンシング・ゼレネーション』『まみあな四重奏団』他、既読多数 △ 松苗あけみ 『純情クレイジーフルーツ』 × マツモトトモ × 松本洋子 △ 美内すずえ 『ガラスの仮面』 △ 三浦実子 『リターン』 △ 水沢めぐみ △ 宮川匡代 × 森生まさみ <や> × 八木ちあき △ 矢沢あい △ 山口美由紀 △ やまざき貴子 『マリー・ブランシュに伝えて』『アカデメイアの冒険者』 × 山田南平 ○ 大和和紀 『はいからさんが通る』所蔵、『あさきゆめみし』(未購入) △ 由貴香織里 × 吉住渉 ○ 吉田秋生 『吉祥天女』『BANANA FISH』『YASHA-夜叉-』『PRIVATE OPINION』 ○ 吉村明美 『麒麟館グラフィティー』『薔薇のために』 × 吉原由紀 <ら> × 羅川真里茂 <わ> △ わかつきめぐみ 『So What?』 × 早稲田ちえ × 和田尚子 △ 渡瀬悠宇 『ふしぎ遊戯』『妖しのセレス』 ○ 渡辺多恵子 『はじめちゃんが一番!』『ファミリー!』所蔵、他既読多数。 ○の数は17。 私の○は、コミックスを買い、今でも所蔵している漫画家さん、としました。 ○のところで、『タイトルだけ』のものは、今も持っている、ということです(汗)。 んで、それが、ここに上がっているひとだけで17名。。。(汗)。 コミックスもまた、著者で揃える傾向の私。 これら17名の方々のコミックスがずらりと本棚にあると結構凄い(笑)。 んで、これには、未だ秋田書店や角川書店が入ってないですからね(汗)。 △は43、×は40。 マンガはダメ、という厳しい家に育ちましたが、結婚後の再就職先で、 『なかよし』と『ちゃお』以外の、全少女マンガ月刊誌を購読している(汗)という 外部ブレーンさんと大の仲良しとなり、 1~2ヶ月遅れで、それを 全部 回していただくことに。 当時の『りぼん』『別フレ』『別コミ』『別花とゆめ』『LaLa』『プチフラワー』『ASUKA』、、、 免疫のなかった私は、ずっぽりとハマりました かなりの冊数なので、途中から月2冊分を私もお支払することを申し出て。 彼女が四国へ転居したため、送料を使ってまで、、ということで 実質卒業、となるまで、7年近くこの状態でした。。 だもんで、現在もコミックス所蔵か否か、ということにこだわらなければ、 この△の40も、○になる可能性あり(滝汗)。 コミックスを買うほどではないけれど、このままとても捨てられない、という 単発ものを本誌から切り離して、段ボールに入れて保管しているものが4箱。 でも10年も経てば、さすがにその殆どのインクが裏にも突き通り、判読不能となっていました。 4箱を整理(再読とも言う)し、今は半分の2箱になっています(汗)。 上記のような理由で、私が少女マンガに出逢い、どっぷり浸かったのは80年代(汗)。 先日話題にのぼった萩尾望都さんには、 学生時代に、当時の彼の所蔵していた『百億の昼と千億の夜』で、初遭遇。 王道、と言われる『ベルばら』や『エースをねらえ!』は、 この地に転居してから、ネット時代の友人から借りて読みました。 基本的にデッサンがきちんとしたもので、硬派なもの、 ファンタジー系、スケールがでっかいもの、を好みます。 現在、コミックスを購入して読んでいるのは、『のだめカンタービレ』。 あとは少年たちの情報のお蔭で、少年誌、青年誌からのものばかり。 我が家では本誌購入は御法度。 大切に、何度も何度も再読したいかどうか、を基準に、 自分のお小遣いでコミックスを購入するのがルール。 かなり晩生。 自分では薄い、と思っています(゚゜)\バキ☆。 もし、濃ゆいとすれば、結婚後の友人と多くのネット友人のお蔭です(笑)。
2007.04.04
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_AZ_さんちに遊びに行って、何気にヌシさんちの別宅へジャンプして、 『 強制オタクバトン 』を拾っちまった(汗)。 くぅぅ。 【 見た人は絶対ヤること 】になってますよ。 危険です! 私のつくったルールぢゃないですからね。 まんま転載します。 ≪ルール≫ 見た人は絶対やること! ルールを破ったものは路上でキャストオフ(脱衣)!! ただし基本ルールとして、答え終わったら最後に一つ追加する。 ≪答え方及び判断の仕方≫ ◎:キャラもストーリーも知ってる ○:だいたい知ってる △:聞いたことある ×:全く知らない 私は「マンガはいけません」な、厳しい家に育ったので、 以下の設問の殆ど、結婚後に遭遇しました(笑)。 このなかで、独身時代にハマったのは、『ルパン』と『ヤマト』位です。 後日、私とゲームについても記す予定ですけれど(笑)、 コミックスにしても、ゲームにしても、 無菌培養が如何にキケンか、という見本のような人生だと思う(笑)。 ● NARUTO ◎ かかし先生が好き。 ● D.Gray-man × ● テニスの王子様 ◎ ははは(笑)。 ● BLEACH ◎ このあたりは少年たちのお蔭。 ● ONE PIECE ○ 気付いた時には余りの冊数でゲットできないぃぃ。 ● ガンダム △ 弟の世代。 ● FINAL FANTASY ◎ (ゲームのみ)セフィロスぅぅぅ~。 ● 新世紀エヴァンゲリオン △ 君子、危うきに近寄らず。 ● ドラゴンクエスト ◎ (ゲームのみ。これには涙、涙の物語が)。 ● BLACK CAT △ ● 学園ヘブン × ● ドラゴンボール ◎ 夫とふたりでハマりましたとも。 TV放映された映画は全て録画済。 少年たちもずっぽり。ゲームは2つ。 ● 北斗の拳 △ 君子、、、。 ● 聖闘士星矢 △ ● ボボボーボ・ボーボボ △ 下の少年が笑ってた。 ● HUNTER×HUNTER ◎ 少年たちのお蔭。 ● 銀魂 △ ● DEATH NOTE ◎ 最終巻はショックでしたのぅ。 ● 魔人探偵脳噛ネウロ × ● 少女革命ウテナ △ ● Dr.スランプ アラレちゃん ◎ DBから遡りました(笑)。 ● パタリロ! ◎ わはははは(笑)。 ● 地獄少女 △ ● エウレカセブン × ● ゼノサーガ △ ● 新世紀GPX サイバーフォミュラ △ ● ストリートファイター △ ● かしまし~ガール・ミーツ・ガール~ × ● こいつら100%伝説 × ● スラムダンク ◎ 友人から借りてたら少年たちが堕ち、バスケ少年へ。 彼らのバイブル。 上の少年、巣立ちにつき、もう1組揃えようかと悩み中。 ● 名探偵コナン ◎ 少年たちが堕ちて、んでもって卒業。 私はしてない(笑)。 ● ツインシグナル × ● GANTZ × ● ギャラリーフェイク ◎ はぃ。大好きです。 ● ローゼンメイデン × ● I”s × ● サクラ大戦 △ 君子、危うきに、、、。 ● どうぶつの森 △ ● MOTHER ◎(ゲームのみ)糸井さん。。。 ● ドカポン × ● こち亀 ◎ ● ついでにとんちんかん × ● デビューマン × ● ドロヘドロ × ● ガンスリンガーガール × ● 寄生獣 ◎ ● COWBOY BEBOP × ● ぴちぴちピッチ △ ● アルプス伝説 × ● 帯をギュッとね! × ● 大相撲刑事!× ● ハヤテのごとく! △ ● 機動警察パトレイバー ○ ● センチメンタルグラフティ × ● 機動戦艦ナデシコ △ ● スレイヤーズ △ ● 自由人HERO × ● LOVELESS × ● 桜蘭高校ホスト部 △ ● 天は赤い河のほとり ◎ ● 青い花 × ● シティーハンター ◎ ● 純情ロマンチカ △ ● MONSTER ◎ ● 幻想水滸伝 ◎(ゲームのみ、IIIまでクリア)。 ● おおきく振りかぶって △ 読もうと思っています。 ● RAVE ◎ 少年たちがハマっています。 ● メダロット × ● ヒカルの碁 ○ ● BLUE SEED × ● 覚悟のススメ × ● トライガン × ● 女神転生 ◎ (ゲームのみ) ● セーラームーン △ ● FATE/stay night × ● ハーメルンのバイオリン弾き △ ● ワイルドアームズ × ● 爆走兄弟レッツ&ゴー! × ● コゼットの肖像 × ● テイルズオブジアビス × ● 聖剣伝説 ◎ (ゲームのみ) ● 幽遊白書 ◎ 少年たちがハマり、自力で古本を揃えました。 ● ジャングルの王者ターちゃん × ● ARZA × ● 世界名作劇場 ◎ ● ジブリ作品 ◎ 先日の『プロフェッショナル』も観ました。 ● 気まぐれオレンジロード △ ● 魔法騎士レイアース ○ ● アウターゾーン × ● ドラえもん ○ 実は「ノビタのクセに」を許せない。 のび太とドラえもんとの依存関係も嫌。 ● ふたりはプリキュア × ● 家庭教師ヒットマン REBORN! × ● ZONE-00 × ● GANGKING × ● ROOKIES × ● サムライチャンプルー × ● PAPUWA ○ ● HELLSING × ● 仮面ライダーカブト △ カブトに出てたひとがトーク番組に出てたから。 ● ハチミツとクローバー △ 本屋さんへ行くと何処でも平積み。ドラマ化? ● ベルセルク △ ● シャーマンキング × ● ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 × ● 金魚屋古書店 × ● V-Kカンパニー × ● トリニティブラッド × ● 今日からマ王! × ● フルーツバスケット △ ● きせかえユカちゃん × ● デルフィニア戦記 ◎ 抱腹絶倒。貸出本にして、あちらこちらに布教中(笑)。 ● 神戸在住 × ● ジョジョの奇妙な冒険 △ ● アキハバラ電脳組 × ● こいこい7 × ● 苺ましまろ × ● ゆめのかよいじ × ● 魔法の天使クリィミーマミ × ● バタアシ金魚 × ● 銀河英雄伝説 ◎ 田中芳樹氏との初めての出逢い。 暫く田中芳樹氏を読み漁りました。 未完、多過ぎ! ● xxxHOLiC × ● ダイの大冒険 ◎ ヒュンケルに痺れました(笑)。あの堀さんの声は忘れられない。 ● メタルギアソリッド × ● MASTERキートン ◎ 豪華本で揃えてます。『パイナップルアーミー』も。 ● カオシックルーン × ● 悪魔のオロロン × ● 幻燈倶楽部 × ● ケロロ軍曹 △ ● メルヘヴン × ● GetBackers × ● 封神演義 ◎ 少年たち、大ハマリ。ほんとの原作にも手を出したぞ(笑)。 ● 蟲師 △ 会社の後輩が、早速映画も観て来ました。 ● 犬夜叉 ◎ ● らんま1/2 ○ ● 攻殻機動隊 × ● シュガシュガルーン × ● あまつき × ● 晴れときどきぶた △ ● ギャグマンガ日和 △ ● 戦国BASARA ◎ 田村由美さん、大好き。『BASARA』は私の大切なコミックス! ● 荒川アンダー ザ ブリッヂ × ● スターオーシャン ◎ (ゲームのみ) ● 地獄先生ぬ~べ~ △ ● ふたご星 × ● 絶対無敵ライジンオ × ● G戦場ヘヴンズドア × ● 机上の九龍 △ ● カイジ ○ ● R2 △ ● 銀色のオリンシス × ● PEACE MAKER △ ● dear × ● ベルサイユの薔薇 ◎ ● 鋼の錬金術師 ◎ 少年たち大ハマり。 ● 宇宙戦艦ヤマト ◎ 泣きました。ハマりますた。 映画、全部観てます。 ● 銀河伝説ウィード × ● ツバサ ○ ● 彼氏彼女の事情 △ ● 僕と彼女の×××(ペケ3つ) × ● あずまんが大王 × ← _AZ_さん、まんが大王なんだ(爆)。 ● すごいよ!マサルさん! ◎ 少年たちと甥たち、夫は大爆笑。私は嫌い。意味判らん。 ● ルパン三世 ◎ ハマりました。映画も観に行きました(笑)。 ● 魔探偵ロキ × ● SAMURAI DEEPER KYO × ● 最遊記 × ● サムライトルーパー △ ● のだめカンタービレ ◎ ハマりました。TVも良かった! 苦手だった玉木くんを美しいと感じ、お人柄も好きになりました。 ● リボンの騎士 ◎ 懐かし~(笑)。 ふぅぅ。 ほーら、私ってば、オタクぢゃないし。 うっすぃもん(爆)。 ね、ね、ね。 んで、私の追加は、『 雨柳堂夢咄 』(笑)。 「 強制 」はムリでしょう。 拾ってみようと思われる御方にどうぞ(笑)。 だぁあああ!! 休憩が休憩にならんかった!!ヽ(`Д´)ノ(自業自得)
2007.03.30
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先週、広島時代に大変お世話さまになった整体の先生から連絡を受け、 ちょっとお手伝いをし、木曜日に完了、となった。 そのお手伝いとは、、、先生の原稿整理である^^*☆ 3人の娘さんのおかあさまでいらっしゃる先生は、 小中高大とバレーボールを続けて来られて、大学は日体大。 超本格的バレーボーラーの大先輩でいらっしゃる。 しかし在学中に大きな怪我をされ、選手生活を断念。 その折にめぐり逢ったトレーナーの先生に大きな感化を受けられ、 スポーツ医療の道に進まれ、独特の整体の道に入られた。 やさしくて、明るく朗らかで、腕もピカ一の先生は、大人気で、 どうかすると1ヶ月先まで予約でいっぱい。 人づてにこの先生を紹介いただき、仲良くしていただいて。 。。。私とこの先生とのご縁は、下の少年の誕生前まで遡る。 以来、ピンチにはいつもこの先生に助けていただき、 お蔭で、この地に転居してしまって、 どんな整体の先生にも満足できなくて困っている(笑)。 原稿内容は、先生が何処かに発表される依頼原稿で、 先生の三女にあたる娘さんのお連れあいさんが、 マスターズ甲子園の県予選に勝ち抜き、本選に出場されることになったこと、 先生がそこから得たこと、学んだこと、といった手記だった。 同窓生同士が、仕事の合間を縫って懸命に練習し、 紆余曲折のうえ、県予選を勝ち抜き。 憧れの甲子園に立って、プレイする選手たちの倖せそうな顔、顔、顔。 娘さんのお連れあいさんは、高校時代はベンチにも入れない補欠であったため、 甲子園の電光掲示板に自分の名が入れられ、アナウンスされた時には足が震え、 自然に涙がこぼれた、という。 先生は、夢を叶えられた娘さんのお連れあいさんにこころから拍手を送られ、 最後に、こう結ばれる。 高校球児には、誰も戻れない。 しかし、あの時の気持ちにはみんな戻れる。 そして皆、思いを忘れず自分を信じて、夢を追い続けることはできるのだ。 私はこの感動を忘れない。 私も夢に向かって(ほんの小さな夢だけれど)これからも前に突き進んで行こう。 楽しく、軽やかに歳を重ねて行こう。 先生との初対面で、「整体の先生」のイメージには程遠い、 若くて可愛らしい先生に、とても驚いた。 当時、40代前半でいらした、と思う。 その後、診療所も大きくなり、市中央に転居され、仕事を取り、離婚され、 3人の娘さんを育てられ、今ではたくさんのお孫さんに囲まれていらっしゃる。 先生の原稿は、目をみはるような達筆で、 私が手を入れさせていただくようなところは、殆どなかった。 「 もうすぐ還暦よ~~! 」 と、変わらぬ笑顔と若々しいお声でころころとお笑いになる。 変わらない先生と、先生が活き活きまるごと!の原稿に、 なんともいえない感動を私もいただいて。 ひとは、それぞれに、夢、想い、願い、を持てないと、 ( 健全に )生きていけないのではないか、と思う。 夢を持てる社会であること、環境であること。 何より、夢を持てる自分である、ということ。 生涯を通じ、自分の能力・志向を大事に、夢に向かって精進し、努力していく力は、 最初に夢ありき、ではないのか、といったような。 全ての子どもたちに、夢を持って活き活きと前向き努力で毎日充実! 、、、 といった日々を過ごして欲しい私たちは、 まず、自分たちが夢持って、わくわく、毎日を楽しまなくちゃ、ですね。 子どもたちにとっては、今や、私たちがマスターズ!! 、、、って、胸張って言える自分たちであろう。 ぅん。。。(o_ _)oポテッ
2007.03.08
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ヽ(`Д´)ノ ヽ(`Д´)ノ りきぱぱさんからまわりまわってきたバトン。 ルールは、自分を登場させて、お話を続けていくこと。 世界観は前回の配役通り。 次の作者を指名し、字数はお任せ。 制限字数(1万字)に近づいたら終了。 トリの御方はまとめをよろしくお願い致します。 りきkkぱぱさん ピッカン幼稚園にもこの暖冬で、春の訪れが足早に感じられます。 ところが、あそびすと先生が最近 元気がありません。 どうしたことでしょう? 「先生を元気付けよう!」と いじめっ子たちが先生の後で歌いだしました。 「お片づけ~お方付け~♪」 いつもなら ぶるぶる震え出す歌なのに、先生は ため息。これは 重症です。 そこへ 走ってきたのがとらトクちゃんでした。 「園長先生の後の本棚から あそびすと先生が出てくるのを見た。」と すごい情報です。 これは 秘密の部屋がこのピッカン幼稚園には 隠されているに違いありません。 詳しく聞かせてよ!そこで とらトクちゃんは・・・。 とらトクさん 園長先生の本棚の後ろから あそびすと先生が出てくるのを見てしまったとらトクちゃんは・・・ 先生を元気づけるにはどうしたらいいだろう・・・と相談しに集まっていた 園のみんなのところへ走ってきました。 「本棚から出てきたということは、きっとあのウラに秘密の部屋へと続く何かがあるはず」 というとらトクちゃんの言葉にみんなは 「そうだ、そうだ。あそびすと先生の元気がないことも、 そこへ行けば何かわかるかもしれない」と口々に叫びます。 あそびすと先生のためにも、みんなで園長先生の本棚の後ろに何があるのか 確かめに行こう!と話しは決まりました。 問題なのはその本棚が園長先生のお部屋にあるということ。いつも園長先生がいるのです。 そこでとらトクちゃんは考えました。 「私が先生の気をひくから、その間にみんなで本棚の後ろに入っちゃって!!」 先生の気をひくってどうするのでしょう。 みんなはそっととらトクちゃんの様子を見ていました。 するといきなり「おなかが痛いよう~、お腹が痛いよう~」と泣き出したではありませんか。 さすがの演技力です。先生たちはすっかりだまされています。 オロオロしている先生たちの中でゴリエ先生だけが落ちついてとらトクちゃんを 看てくれています。仮病ということがわかるのも時間の問題です。 「急がなきゃ」かくしてrainちゃん・りきちゃん・どーもくん・エイちゃん・ 出っ腹ちゃんたちの冒険が始まるのでした。 どーもくんさん 先生たちが、とらトクちゃんに気を取られている間に、 みんなは手を繋ぎあの秘密の部屋に向かいました。 ところが・・・その部屋のまで来たものの、どうすればこの本棚が開くのかわかりません。 オロオロしていると、園児の一人のyuinekoさん が現れて・・・ 『この本棚は開けるには、呪文が必要なのよ』と言って・・・ 『○×*@ ぼ○ん ちん○ ホンジャマカ』 すると、本棚が音もたてずに開きました。 実はyuinekoさん は、園長先生の親戚の子どもで、 とっても可愛いく生まれも近所だったのでした。 だから、呪文も・・・ さて、新しい仲間も増え、勇気が湧いた園児たちは、扉の向こうに踏み込みました。 そこは、真っ暗な階段が続き何も見えませんでした。 『怖いよ~~~』 女なの子たちが半べそをかきだしました。 実はどーもくんも泣きたかったのですが、男の子の意地で涙を堪えて、 『大丈夫だよ!みんなで頑張って、あそびすと先生を助けよう』と声をかけました。 すると、yuinekoさんが、懐中電灯を出し、『これがあるから大丈夫!』と言って、 歌が得意な彼女は、歌を唄いながら、先頭を歩き出しました。 yuinekoさん どこまで続くのか先が見えない真っ暗な階段で、 ゆいねこちゃんが懐中電灯でぐるりとあたりを照らしてみると、かすかな光が見えました。 「あれはな~に?」 泣きべそをかいていた子どもたちは涙をふき、「ドレミのうた」を大きな声で歌いながら、 ズンズン歩いて行きました。 と、目の前に一本のろうそくが・・・。遠くから見えたかすかな光は、 そのろうそくの光だったようです。 さらに目を凝らして見ると、大きな扉が三つ並んでいます。 「このドアの向こうに何があるんだろう~?」 どーもくんが叫びました。 そこで、ゆいねこちゃんがまたしてもある呪文を唱えながら 一番左側の扉のドアノブをそっとひねってみると、「ガチャリ~☆」 扉がゆっくりと開き、みんなはおそるおそる部屋の中へ入りました。 その部屋は、壁が鏡張りでとても広く、 中央には大きなグランドピアノが一台おいてありました。 ふと人の気配がして振り向くと、部屋の入り口に、いつのまにか園長先生の姿が・・・!! りうりう 「 そこに誰かいるの? 」 みんなは凍りつき、誰も何も言えません。 「 おかしいわね? 私の大好きな子どもたちの、日向のにおいがするのだけれど… 」 ひとり呟きながら、園長先生は、何かを抱えて部屋のなかに入って来ました。 先生の視界がそれに遮られているのを確認したゆいねこちゃんが、 暗いお部屋の隅っこのカーテンの蔭に、みんなをそっとうながしました。 みんなはもう、お膝ががくがくして、満足に歩けません。 殆ど這うようにして、カーテンの蔭に隠れました。 園長先生は、がさごそと抱えていたものを、 グランドピアノの正面へきれいに立てかけて置くことに懸命で、 みんなにはちっとも気づいていないようでした。 ピアノの前に置かれたのは、今にも枯れ果てそうな桜の苗木が7本。 そして、これは、、、本当に園長先生なのでしょうか、 いつもは先生たちと同じスモックのような服を着ていらっしゃり、 長い髪をお団子にして、お化粧も何もせず、いつもにこにこ笑ってる園長先生。 メガネを掛けていらっしゃるときや、 突然やって来る、何人もの背広を着た知らない男のひとたちとお話されているときは、 ちょっと怖い感じがするけれど、 傍に行ってお声を聞くと、いつもの園長先生で、頭を撫でて貰ったり、 抱っこして貰ったり、み~んな大好きな園長先生。 でも、ここにいる園長先生は、真っ黒の長い服で、 くるくると波打った髪が腰までながれ、唇は赤く、 りきちゃんとエイちゃんは思わずドキドキ。 出っ腹ちゃんとrainちゃんは、唖然として園長先生を眺め、 ここまでみんなを守らなくちゃ、と張り詰めていたどーもくんは、眠たくなってしまい、 ひとり、ゆいねこちゃんは、あの桜の苗木のことを識っている気がして、 思い出そうと一生懸命。 「 あら、特別なお香を忘れて来てしまったわ。 取りに行かなくちゃ 」 少し眉をひそめながら、園長先生が部屋を出て行きました。 みんなは、顔を見合わせ、ほぅっとため息。 身体がカチカチに固まっていて、すぐには、声も出せません。。。 「 。。。ね、ね、今の、本当に園長先生? 」 と出っ腹ちゃん。 「 綺麗だったね~~☆ 」 rain27ちゃん。 「 なんだか、怖いよ 」と エイちゃん。 「 今のうちにこのお部屋から出ようよ、ヤバそうだよ 」と どーもくん。 「 でも、謎を解かなくちゃ、あそびすと先生を助けられないよ 」 りきちゃん。 「 帰る道で、園長先生とバッタリ、になったらどうするの? 」 と、ゆいねこちゃん。 「 ん~。。 こうしたらどうかな 」 と、目をキラキラさせたrainちゃん。 。。。。。。。。ということで、 rain27jpさん、よろしくです~~~m(__)m。ぜぃぜぃ。 ピッカン幼稚園ものは、きっとこれで最後のハズです(笑)。 お付き合いいただき、有難うございました☆☆>皆さま
2007.03.04
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本日は、高校卒業式。 昨年と打って変わって、5月のような陽気となりました。 卒業生の皆さん、おとうさん、おかあさん。 おめでとうございます\(^o^)/☆ 願わくば、全ての卒業生が、 自分の目指す道を、自ら努力して勝ち取っていくべく、 明るく元気に、大きな第一歩を踏み出してくれますように。 輝かしき春の日に、幸多かれとこころよりお祈り申し上げます。 2年生は、全員参加とのことで、下の少年は クラブの先輩をこころ込めて送り出すあれこれの計画にこころ弾ませながら、出発。 。。。。来年はぃょぃょ自分である、ということをちら、とでも考えてくれるでしょうか。 火曜日に、消防署の方々が班内を1軒1軒『 防災診断 』訪問される、 というのに、出社した罰当たりな私ですが、 罰が当たって? 体調不良により昨日今日と伏せっておりました。 もしかしたら、隣班の『 防災診断 』訪問日である本日、 再度来られるかも知れないのに、伏せってる場合ぢゃない。 でも、どーしようもなぃ。 お手上げです(゚゜)\バキ☆。 ( 開き直りの境地 ) で、本日は、開き直りも甚だしく、久々に『 ゲド戦記 』を繙きました(笑)。 学生時代にぽんぽんと岩波書店から三作邦訳出版され、 ファンタジー好きの私のなかでは『指輪物語』と並ぶ、とても大事な本で、 何度も何度も大切に読んで来たものの、 93年に『 最後の書 』邦訳、 そして、03年に『 アースシーの風 』邦訳、 04年に『 ゲド戦記外伝 』が邦訳出版されてから。 私のなかでは、『 最後の書 』が出たとき。 『 帰還 』というタイトルに激しく気をひかれつつ、 ゲットしたのか、しなかったのか、既に定かではなく、 その後の2冊は、93年に『 最後の書 』を出したのに、最後ぢゃなかったんかぃ。 、、、最後の書だったんだから、最後にせんかぃ。 といったへそ曲りな想いと。 そのくせ、きちんとまた再読したい、と思いつつ、 他に、文字通り未読本が山になっていたのと。 幼かった少年たちが読もうとして、私の本棚から出して読みきれず、 1巻と2巻が、少年たちの本棚やら、引出しその他何処かに紛れてしまっており、 探し出すのが面倒だった(゚゜)\バキ☆のと。。。。 あれこれと思うところはありつつ、おそらく縁がなかったのだろう。 今思えば、90年代に入ってからは、全く繙いていない、と思う。 某HARURUさま(笑)という極悪な御方の悪魔の囁きで、 『 ベルガリアード物語 』 『 マロリオン物語 』 『 エレニア記 』 『 タムール記 』 と大人買いしてずっぽりハマってしまったのもあるし、 ( 昨年、『 ベルガリアード 』の前史となる、『 魔術師ベルガラス 』、 『 女魔術師ポルガラ 』が邦訳出版されているのに気付き、悲鳴とともに、購入。 但し、『 ベルガリアード 』1巻から一気再読しようとしているため、未読 )。 現在は、『 時の車輪 』シリーズ、『 真実の剣 』シリーズを追っかけている。 でも、こころの何処かで、気にはしてて。 昨年は、映画にもなって。 映画は、ジブリではあるし、観ようか観まいか、激しく迷い。 結局、ジブリ独自の脚本とはいえ、第3巻以降がメインだから、と観ず。 『 ゲド戦記 』には、ずっと不健康なこころの状態が続いて、いた。 ところが!! 先日、nifty時代の友人、ネコの目さまが、 『 最後の書 』から、『 ゲド戦記外伝 』まで、3冊をお送り下さったのである。 これはもう、四の五の言わずに読むべし、読むべし、読むべし!>ぢぶん。 ( 写真上段は私の本、下段はネコの目さまからのソフトカバーヴァージョン。 ネコの目さま、すみません、、、 私ってば、『 最後の書 』、ゲットしておりました(汗)。 m(__)m ) 、、、ということで、先週、少年たちの部屋を大捜索して1巻2巻を掘り出し、 本日、お昼前からごろごろしつつ、読み始め、 『 最後の書 』まで一気読み~~^^*☆ やっぱりやっぱり、イイですね。 深いですね。 容赦ない視線がイタいですね^^*☆ 自分だけでぐるぐるし、ヘンに不健全状態になってたのがバカみたい。 もっと早く、1巻2巻の捜索をすれば良かった。。。!! 深夜からは、いよいよ、『 アースシーの風 』に入ります\(^o^)/☆ ネコの目さん、有難う☆☆ カバーをして、大切に読ませていただきますね。懸念中であった消防署からはおいでになりませんでした(狂喜乱舞)。君が代伴奏強制合憲については、、、現在逃避中(゚゜)\バキ☆
2007.03.01
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りきkkぱぱさんから発生した『 わらしべバトン 』。(年度末で忙しいんだってば・悲) まわりまわって、ごりえさんから受け取りました。 (o_ _)oポテッ 「内輪」で固まってしまって、内輪でウケて、内輪で遊んでしまうことが、 お話バトン(幼稚園編)の難点だと思いますぅぅ。 ルール)「 今までの流れ 」の最後に自分の交換したものを記入して 誰かにバトンをわたしてください。 流 れ) おつかいに行って、幼稚園へお土産としてもらったお菓子を 食べてしまった2人の男の子。 幼稚園にお土産を持って帰れなくなり、物々交換に現れます。 どうか、その子たちが現れたら、物々交換をしてあげてください。 そして、その先あなたが二人の気持ちになって、次の交換先を決めて わらしべバトンをわたしてください。 交換出来る物がなければ、人の紹介でもかまいません。 子どもたちはどんなものを幼稚園に持って帰れることができるでしょうか…。 今までの流れ) (過去のピッカン幼稚園を舞台にしたお話はこちら) 小豆(バトンの始まり) 抹茶最中アイス 抹茶が苦手だったため人を紹介 いじめっこの餃子? バレンタインチョコ 初恋破れて、イチゴたくさん たくさんの美味しそうないイチゴを抱え、涙をぽろぽろこぼしているりき君の前に、 園長先生はひざをついて、やさしくりき君の頭を撫でてくれて、 「 どうしたの? 」と訊ねました。 心配そうなお顔とお声に、農家へのおつかいに始まって、たくさんの冒険をし、 初恋まで破れてしまって、すっかり疲れてしまっていたりき君は、 園長先生に何もかも話してしまいたくなりました。 りき君が、つっかえつっかえ、一生懸命これまでのお話をして、 「 それでね、それでね、園長先生。 大好きなごりえ先生に貰ったイチゴなのに、 ぼく、1つしか食べられないの。 なんだか、この辺が痛くて、食べられないの 」 目に涙をためながら、 りき君がちっちゃな手で自分の胸やおなかをごそごそさすっていたら、 園長先生は何も言わず、ぎゅぅぅっとりき君を抱きしめてくれました。 園長先生に抱っこして貰うと、とってもあたたかくて、いい匂いで、 ふくふくとした園長先生のお胸に、りき君は倖せいっぱい。 『 おかあさんみたいだぁ… 』 抱えていた大きな荷物を降ろした後のような心地がして、少し眠たくなりながら、 「 園長先生、ごめんなさい。 ほんとは小豆とお菓子を持って帰らなくちゃいけなかったのに 」 と、ちゃ~んと素直にごめんなさいが言えました。 園長先生は、にっこり笑って、もう1度頭を撫でてくれて、 「 さぁ、これからとても忙しくなるから、 疲れてるでしょうけれど、どーもくんを呼んで来てくれないかしら 」 「 え? どーもくんを? どうするの? 先生、どーもくんを怒っちゃう? 」 「 違う、違う。 これからね、この美味しそうなごりえ先生のイチゴで、 イチゴタルトをた~くさんつくるから、お手伝いして欲しいの。 みんなの分も、農家のおじさんのところへの御礼分も、た~~くさん。 だから、幼稚園のイチゴも使いましょう。 園長先生は、菜園にいらっしゃるはずの あそびすと先生のところへ行って来ます。 りきくんは、どーもくんと一緒に給食室へ来てちょうだいね。 気をつけて行くのですよ 」。 真っ赤なイチゴタルト!!! ぼくの大好きなカスタードクリーム!!! りきくんはすっかり嬉しくなって、 元気にどーもくんを探しに駆け出して行きました。 続く。。。 ほ~~ぃ。 あとはあそびすとさん、よろしくですぅ。本日、少々不調につき、お返事にお時間いただきますm(__)m
2007.02.28
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てんてこmyさんち で素敵な占いを教えていただいた。 古代ケルトから伝わる樹木のメッセージ という木精占い、である。 古代ケルト、というのが、ファンタジー好きの私にはそれだけでツボ。 自然に敬意を払い、万物には精霊が宿ると信じたケルト民族。 古来ニッポンの精神と同じ、である。 ひとは、誰しも1本の樹木を持って生まれ、それが「守護樹」となる。 守護するものを正しい方向へ導こうとする、 守護樹に宿る精霊からのメッセージ、というもの。 誕生日で決定するという、私の守護樹は ハシバミだった。 ハシバミ (非凡の樹) あたたかな風が、ハシバミの新芽を揺らす季節に生まれたあなた。 深い知識と鋭い判断力、そして指導力を備え、 独特の存在感を周りに与える人です。 どんなときでも節度を持って人に接し、 過剰に影響を与えようとはしないため、一目置かれます。 内に秘めた情熱は果てしなく、波乱万丈の人生を歩む人が多いでしょう。 心に訴えるものがあれば、より深く学んだり、身につけたりしてください。 一歩一歩、無謀ともいえる挑戦を実現していくことが、あなたの魂を輝かせます。 あなたは時に、自分の夢を実現するためだけに、友人を獲得しようとします。 そうしたエゴが見つかると、あなたを高く評価し、慕っていた友人も、 とたんに離れていきます。 特に、利害が伴う関係には注意が必要です。 ハシバミは「友人との出会いにも、知識とひらめきを大事にせよ」とささやきます。 心を開いて、魂で感じた人と真の友情を結んでいくことを求めてください。 あなたに共鳴し、強い味方になってくれることでしょう。 ● 相性のいい樹木・・・イトスギ、ナナカマド、トネリコ、ハシバミ。 ハシバミって、よく榛色の瞳、なんて表現を目にして来たけれど、 どんな樹木なのか、気にしたこと、なかった(゚゜)\バキ☆ けど、セイヨウハシバミの実って、ヘーゼルナッツぢゃん!! ほぇええ。 【 あなたは時に、自分の夢を実現するためだけに、友人を獲得しようとします 】 、、、げぇん。 懸命に振り返ってみたけれど、心当たりはない。 ないけど、、、、、気をつけよっと。 【 特に、利害が伴う関係には注意が必要です 】 ぅげげ。 、、、確かに企業人である限り、どんな関係でもそれは付き纏うかも。 否定したくても、仕事上でめぐり逢えば、出逢いから、そう、なんだもんね。 んだから、ネットでの老若男女関係なし、な関係が とても新鮮で嬉しかったりしたんだよね。 気をつけよう。。。いつも初心、忘れるべからず>ぢぶん。
2006.11.29
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しばらく前から、朝日新聞1面に各界の識者による 『 いじめている君へ 』 『 いじめられてる君へ』 2種類のコラムが毎日掲載されている。 こういったコラムを連日1面に持ってくることは凄い。 コラムの内容自体は、主としていじめられた実体験を持つ執筆者の想いを中心とした、 それぞれ立派なものではあるが、 しかし、正直、とってつけたような企画のような想いがし、 このこと自体、を良いことだとは思えない私がいた。 いじめられている側はともかく、 いじめている側が、本当にこのコラムに眼を通し、 向き合ってくれる、とは思えず、 このコラムを読もうとするおとなたちを揺さぶる、動かすものがなくては、 空振りに終わったり、 何故、いじめがあるのか、そのいじめの構造をはっきりさせなくては、 「いじめいじめと言うから、云々」という的外れな批判を増長させるばかり、 のような気がしてならなかった。 朝日新聞も病むに病まれぬ想い、何かをしなくては、と 1面トップに掲載し続けているのだろう、とは思うのだが。 これまでのコラムのなかでは、 11月15日の精神科医である斎藤環氏の『その安心感は自由を奪う』。 いじめている君は、家でつらい思いをしたり、以前に自分自身が いじめられたりして、嫌な経験をしていないか。 そのはけ口にしていないか。 ひとをいじめることで得られる安心感は、不確かなもの。 大人の世界も同じであること。 「 いじめを続けることで、失われるものがたしかにあります。 自分自身が大切で、かけがえのない人間であるという自覚が、 いちばんに損なわれます 」 11月17日の劇作家である鴻上尚史氏が いじめられている側にとにかく逃げることを勧めたこと。 絶対に死なないこと。 死んだって、いじめた奴らは決して反省しない。と言い切っていること。 11月22日の、高史明氏(高校時代に出逢い、衝撃だった)の愛息を亡くされた慟哭。 が、こころに残っている。 あれこれ思っているうちに、このコラムが1面から社会面へと移動。 2週間以上続いた企画も、このままフェイドアウトしていくのか?と 今度は逆に、残念に思い始めた(←勝手な奴>ぢぶん)今朝、 ジャーナリスト むのたけじ氏のコラムに出逢った。 この切り口と視点がとても嬉しくて、 どうしてもこちらでご紹介したく、全文を掲載させていただく。 いじめている君へ 『 すてきな素質貫けば 大人たち変える力に 』 ジャーナリスト むの たけじ さん 私は最近の小、中学生のみなさんと話し合ってみて、 みなさんに共通する特徴があることに気がつきました。 話す相手の年齢や社会的地位、お金持ちか貧乏かなどに関係なく、 対等の立場で向き合う。 考え方がしっかりしていて、不確かなものはあてにしない。 友達を大切にする。 相手の気持ちを思いやる。 もちろん友達の命の尊さを知っています。 そんな素敵な素質を備えたみなさんの姿を知ったとき、 これは今までの日本人の歴史の中で、最高に素晴らしい世代だとわかりました。 今の大人たちを見ると、そうは思えないかも知れませんが、 むかし、みなさんと同じ長所を持っていたときがありました。 戦争に負けてから15年間ほどの時期です。 古い考え方が通用しなくなって、みんなが一人の人間として向き合った。 日本は負けるはずがないという思い込みが外れたので、現実をしっかり見ようとした。 生き残ったものどうし、みんなの命を大切にした。 でも大人たちは変わった。 あのころの思いを忘れた。 相手の年齢や地位で態度を変えるいまの大人は、 みなさんにとって、つめたい氷のように見えるでしょう。 みなさんのまわりに、いじめがあるなら、それはみなさんが悪いのではない。 あの素晴らしい素質を捨ててしまった大人の責任です。 友達を大切にするみなさんがつらい気持ちになったとき、 安心して相談できる相手になれるよう、大人が気持ちを入れ替えなければいけません。 大人たちがどうあろうと、みなさんは、自分たちのよいところを貫いてください。 それが大人たちを変える力になっていくでしょう。 11月27日 朝日新聞大阪本社版 30面掲載 改行/りうりう(本文はルビ付き) イメージだけぢゃなくて、ほんとに小中学生のなかに入り込んで 向き合っておられるひとであること。 「 いまどきの… 」な目線で 子どもたちを見つめていないこと。 子どもたちをポジティブにとらえ、それを活かしたい、と願っておられること。 何より、一様に「 戦後教育 」云々を悪ものにしがちな論が多いなかで、 お子たちは、こんなに伸び伸びと闊達に育っているではないか、 変容していった、今の大人たちが悪いんだ、と 平易な言の葉で、子どもたちに、私たちに直接語りかけておられること。 なんだか、朝から嬉しくて。
2006.11.27
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昨夜、こままさんち で 灰谷健次郎氏の訃報を識り、大ショック。 何も書き込めないまま、帰ってくる。 今朝の朝日新聞では、氏の訃報にかなりのスペースを割いてあり、 やっぱり、本当だったんだ、、、と改めて悲しくなった。 学生時代、氏の『兎の眼』が刊行され、教育学の先生が大絶賛して勧めるので、 逆に冷静に、ちょっと距離を置いて読むつもりで、手にした。 ところが、ほんの数行読んだだけで、 そんな私の底の浅いスタンスなど何処かへぶっ飛んで行った。 とにかく面白い。 新卒の先生が主人公というのがまた身近でイイ。 熱血だけど、クサくない。 さらりと書き綴られたなかに、深いもの、熱いものが後から効いてくる。 17年間小学校教諭でいらっしゃっただけに、 書き込まれる子どもたちをめぐる全ての場面がリアルで、自然で、白々しくない。 、、、以来、ずっと、氏の著作を追い掛けて来た。 その氏がライフワークとされた『 天の瞳 』。 読売新聞社から連載の話があり、諾否で迷っていたとき、 氏が師と仰ぐ小宮山量平氏に 「これこそが子どもだという、あなたの子ども像を完成させなさい」 と言われ、 「わたしはこの言葉を素直に、心の糧として『天の瞳』を書いた」 のだそうである。 (読売新聞 1995年9月) こうして生まれた『 天の瞳 』は、 主人公である倫太郎とその仲間たちの成長過程を追う長編シリーズとなり、 保育園入園からスタートした倫太郎も中学生。 まさに佳境と言える、あすなろ編2で、読めなくなってしまったなんて。 こままさんのおっしゃる通り、 > 先生の倫太郎くんは永遠に中学生。 > これからは、私たち読者が、 > 彼をそれぞれに成長させていく。 > 先生、それでいいんですよね? 非行問題に向き合おうとする1年生の倫太郎たち、 おばあさんが亡くなって一人になった知的障碍者シュウちゃんの今後を、 皆で懸命に考える倫太郎たち。 できることをできる形で、とはどういうことか。 こころ寄せ、共に生きる、ということはどういうことなのか。 私たちがそれぞれに倫太郎を成長させていく。 ひとに添い、ものに添い、他者とつながり、いのちを尊ぶ。 私たちが倫太郎を育て、私たちが倫太郎に育てられる。 私たちは氏から、たくさんの素晴らしい作品をいただいて来たけれど、 この、成長途中の倫太郎たちが、 私たちが氏からいただいた、最高の贈り物なのかも。 、、、氏のご冥福を、こころからお祈り致します。
2006.11.24
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「 京極さんの新刊が平積みになってたよ 」 nifty時代の友人 ネコの目さんからメール。 待て、待て! > ぢぶん どーせ、私の愛する京極堂ではないんぢゃない? 期待してヘコむのはつらいぞ? んでも、それでも。 それでも、やっぱり嬉しいぞっ。 と、アマゾンへ直行しようと思ったら、 ネコの目さんから、第2弾! 「 新刊は京極堂シリーズ 」 \(^o^)/☆\(^o^)/☆\(^o^)/☆☆ 貧乏な私が、新刊をゲットに走る、類稀な作家の大好きなシリーズ。 3年ぶりです。 嬉し~~~~ ( ┬_┬)。 早速アマゾンへ行きかけて、月末に消滅する楽天ポイントを思い出し(笑)、 初めて楽天ブックスで注文してみることにする。 え"~~~!! なんで、なんで? 2種類あるぢゃん?? 右の「大磯・平塚地区限定特装版」って、なんぢゃこれは~~ヽ(`Д´)ノ。 しかもこいつは、ただの特装版で、カバーデザインだけの違いですと? んでこれは、まだ発売されてなくて予約制? なんでこんなことするんぢゃ~~ヽ(`Д´)ノ。 2冊欲しくなってしまうぢゃないか~~~ヽ(`Д´)ノ。 (思う壺?) う"~。 う"~。 、、、、読んでから決めよう。。。 そう、同僚や先輩、PTAの友人たちを中心に、 何人もの友人に「貸し出しりうりう文庫」を設置している私は、 本当に本当にお気に入りの本は、 禁帯出の愛蔵書と、貸し出し用、布教用の本と、複数持っているのである。 私の独断と偏見でセレクトし、半ば押し付け(笑)とも言える 貸し出し用、布教用の本は、 少々傷んでも、万一戻って来なくても仕方ないって思えるから。 (でもさすがに、複数冊持っているのはそんなにない)。 小学校時代、小さな小学校の図書室蔵書の十進分類法で、 「90」の分野を読み尽くしてしまっていた私は、 「00」にも手をつけ、 百科事典、叢書、全集、選集、郷土資料を漁り、 「30」と来て、風俗習慣、民俗学、民族学の棚にあるものも漁った。 民俗学の棚で、自分が慣れ親しんできた「 日本昔話 」の、 その原典というものは、もっと強烈でエグいものであったことなどを識り、仰天しつつ、 何より惹かれたのは、鳥山石燕の『画図百鬼夜行』のシリーズだった。 『画図百鬼夜行』『今昔画図続百鬼』『今昔百鬼拾遺』『図画 百器徒然袋』から、 何点か画図を紹介、解説しているもの。 恐がりのくせして、興味深く、何度観ても飽きなかった。 禁帯出であったのに、図書委員の特権を濫用して、 何度も何度も借りては持ち帰り、でも、夜になると恐くて読めず。 読めない分、夜はあれこれと空想の世界に浸った。 三つ子の魂? この頃から、陰陽道もの、陰陽師もの、 特に、安倍晴明フェチの私なのである。 そんな私が、京極氏の京極堂シリーズに堕ちるのは、もぉ宿命のようなもので。 第一作 『 姑獲鳥の夏 』で、表紙に鳥山石燕の妖怪が来て、 やはり私が惹かれてやまないがために、高1の現代国語の班発表で、 教科書をやめて芥川の『 地獄変 』をヤってしまった、 そのために、クラスの皆は 『 地獄変 』の文庫版を買わなくてはならなかった、という傍迷惑な、 芥川龍之介の凶相に似た、古本屋ではあるが、武蔵晴明神社の神主であり、 憑き物を落とす陰陽師である、 と来れば、私が堕ちて当たり前、なのである。 堕ちた。 思い切り堕ちた。 何度も読み返し、ぐるぐるした。 以来、京極堂シリーズは、私の楽しみのひとつ。 その後、 『 嗤う伊右衛門 』では、完全に京極夏彦氏にハマり、 『 巷説百物語 』のシリーズも貸し出し用に複数冊揃える。 京極堂シリーズのなかで1番好きなのは 『 絡新婦の理 』。 私も憑き物を払ってもらったような気がしたものである。 * 映画化されたときにはショックで、ちょっと哀しかった。 しかも、京極堂が、堤さん、だなんて。。。 堤さんは大好きな俳優さんだけど、 京極堂の凶悪相は出せない、と失礼ながら思った。 アブない京極堂なら、内野聖陽さんだろう、と思った。。。。 さて、3年ぶりに逢える京極堂は如何に?? メールをいただいて、すぐにポチして3日目に届いた。 ちょっと遅い? アマゾンはポチした翌日にはもう届いてたけれど。 手にするまでどきどきし、読み始めるとわくわくし、 榎木津に笑いながら、黒衣の京極堂の登場をひたすらに待ち。 でも、本の中ほどから読み切ってしまうのが惜しくて、哀しくて ひたすらゆっくり読み。 速読の私が、一言一句、その選択された語彙、漢字の意味まで考え、 ゆるゆるとぐるぐると読み進むという、数少ないシリーズである。 ネコの目さん、教えて下さって有難う☆☆\(^o^)/☆
2006.10.05
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こままさんち で教えていただいて、 興味本位で朝っぱらからヤってみましたらば、 ちょっと怖い結果になったので、覚書。 『 オーラソーマリーディング 』 2色に分かれた美しい104本のカラーボトルから、 気になったボトルを4本選び、選んだカラーの組み合わせから、 魂の使命、精神状態、未来などをリーディングしていく「オーラソーマ」。 ◆ 一本目 魂のボトル (あなたの本質を示します) このボトルは、急激な変化と新たな変貌をあらわします。 あなたは、すべての側面を受け入れることができる人。 善悪、陰陽、光と影、男と女……すべての相反する事柄、その矛盾を受け入れ、 統合することができるでしょう。 清濁併せ呑む力強さがあります。 深い苦しみやかなしみを乗り越えることができる人。 たとえ傷を受けても、争いではなく、 平和的な方法で解決を見出していくことができるあなたは、 新しい時代のリーダーといえるでしょう。 ◆ 二本目 チャレンジ&ギフトのボトル (あなたの過去と乗り越えるべき課題を示します) 神秘的な側面に惹かれるあまり、現実的な事柄を疎かにしがちです。 常に何か特別な出来事が訪れることを期待して、 生きる上での建設的な努力を怠ってはいませんか? 物事を理想化しすぎているのかもしれません。 日常をおざなりにし、現実逃避の傾向も見受けられます。 心の内にある混沌とした感情や孤独に支配され、気力が衰えていることも。 過去に起こった事柄が起因して、 内面で自己否定の意識にさいなまれている可能性も考えられます。 三本目 「今ここ」のボトル ◆ (現在の状態と気づきを示します) 新しい旅に出るときが来ました。 堂々巡りをしていた、思考の輪が断ち切られるでしょう。 頭で考えすぎることを止め、直感に従いましょう。 瞑想の実践が、サイキックな能力の活性化に役立つでしょう。 また、全身の健康のための取り組みが、健全な思考を育んでいきます。 体が本当に必要な食事やエクササイズを取り入れると良いでしょう。 物事を肯定的に取り組む姿勢が芽生え、 人生の状況を自ら変えることができるようになるでしょう。 ◆ 四本目 未来のボトル (現在の状態からどう変わっていくか、未来の可能性を示します) あなたは、自分自身も他の人も解放させる、トランスフォーマー(変容させる人)です。 ペールヴァイオレットは否定性の浄化、ペールブルーは保護をあらわします。 ネガティブな感情を浄化したあなたは、自分が守られていることを確信しているのです。 インスピレーションに満ち、高いヒーリングパワーを携えています。 強い集中力を持って、平和のために最善を尽くしていくでしょう。 高い志に根ざした自己実現を達成させていくはず。 参りました。 「全身の健康のための取り組み」が、健全な思考を育む。 「体が本当に必要な食事やエクササイズ」を取り入れるべし。 どひゃ~@@。 月1回、同じ投薬内容となり、自分の不調がなんだか習慣化してしまって、 診断を受けての最初の緊張・決意、 そんなものが何処かへ飛んで行ってる今の自分。 「殊勝さ」をすぐに無くしてしまう私。。。。何故にバレちゃう? もうひとつ、参ったのは、私が気になってたまらないボトル。 あれこれ調べたところ、どうもこれが、私のカルマっぽい(笑)。 こころの内側の争いの芽。 かつてのトラウマを乗り越えられず、強烈な感情を自分で持て余し、 常に内面が混沌とし、混乱してる。 こころと行動とがバランス取れず、コントロール不能の矛盾が重たく、 こころに平和が見出せない。 あーぁ、そのま~んま。 乗り越える力を持っているのに、乗り越えてないってか。 悔しいなぁ。 うだうだと、カオスのなかに沈潜していることが好きなのか?>ぢぶん 本日の秋の夜長は、これでぐるぐるしそう。。。ヽ(`Д´)ノ
2006.10.02
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実を言うと、私は、地理 が劇的に苦手。 日本国内の都道府県、、は、なんとかなるにしても、 世界となると、あひゃぁ? さすがに大陸や、アジアの國々やらは識っているさ。 しかし、地理的に考えようとすると頭が拒否する。 殊にアフリカ大陸の國々は、国名が出て来ても、位置関係は全滅に近い。 そんなんで、お前はホントに中学・高校の社会科教諭免許を持っているのか! と、小一時間、ぢぶんを罵倒したくなるほど、である。 なんでかなぁ。。。 歴史はすっと頭に入る(でも忘れる)のに、地理はダメ。 その國を識り、学ぶためには、地理的環境が頭に入ってるか否かで随分違うのに。 下の少年が、受験にその 地理 を選択した。 日本史は、余程深く、史料まで読み込まねば点差がつかないし、 世界史は、世界を時系列で横に繋げられない。 政経は嫌い。 倫社は反吐が出る。 だから、地理、なんだそうだ。 orz.... なにはともあれ、学んで決して損はない教科である。 将来、探検家(大爆笑)になるには、必須科目だ。 となると、私も負けてられない。 我が家の赤ちゃん(=下の少年)に見下されるのは死んでも嫌!!!! 、、、てな訳で、先日、久々に書店に行ったときに 目に付いて、気になって、とうとうゲットしてしまった。 ぱらぱらメクってみても楽しそう。 ちょっと前の小学校のドリルみたい(笑)。 これなら、老化の一途を辿ってる私のお脳にも、ぽんぽん入ってくれそう。 前半と後半に分かれてて、 前半が【 学校で学んだ世界の地理 】、 後半が【 世の中で学んだ世界の地理 】となっているのがミソかも。 ↑ 例えば、オリンピックの開催地を地図に書き込んだり。 著名作家の出身地を地図に書き込んだり、 世界遺産の位置を書き込んだり、 20の有名なお祭りを書いたり、料理を書き込んだり。 えぇのぅ。 楽しくヤってるうちに、嫌でもお脳に刻まれそうだ。 私が中高生だった時分にこんなのがあったらのぅ。 ↓ まずは日本で足元を固める? 、、、とも思ったけど、いきなり世界の方にしたなりよ~~~。 印象としては、小学生でも楽しくヤれそう。 子どもたちとどっちが早く覚えられるか、楽しい競争してもいいよね。 (既に、下の少年はとても付き合ってはくれまいが。。。) 上の少年の脳力を高く高く、過大評価して下さってた 中学校時代の社会科の先生がおっしゃってた。 「 たっくんには、是非、地図帳をいつも持たせて下さい。 何も考えなくていい、何も覚えようとしなくていいから、 時間が在れば、地図帳を開く、そして眺める。 その習慣を付けてあげてください 」。 地図には、國の地形が一目で判るよう色彩があり、 眺めているだけで、山からの風、海からの風、海流、 海産物、農作物、そして、鉱業、工業、経済の流れ。。。。。 そんなようなものが自然に読めてくるんだそうである。 その気になれば、地図の巻末資料には、イメージを補強する様々な統計データが並ぶ。 「 たっくんには、地球規模で、この社会をとらえて欲しい。 その力を持つお子です 」。 そんな身に余る、勿体無い言の葉をかけて下さった先生。 生徒たち皆に絶大なる人気があった、野球部顧問の熱血先生は、 翌年には、小さな小さな島の、野球部もない中学校へ、 教頭先生として、と封じられるようにして異動となられた。 生徒たち共々、泣いてお別れをした先生、 その後、お元気でいらっしゃるだろうか。 「 地球規模で社会をとらえる 」。 上の少年には、無理だったように、今の私からはみえる。 兄の遺したもの凄い「お勉強の成績」に喘ぎ、今にも潰れそうな下の少年。 地球規模で、社会をとらえてみない? 視界を広げ、大きな大きな視点で、兄を超えてみないか?泣いても笑っても 予選最終・ブラジル戦。とにかく集中してボールを竹下に返そう。速いバレーをぶちかまそう!
2006.09.03
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出張の多い夫は、時折雑誌を買う。 木曜定休で、1週間ぶりに帰宅した夫が私に渡したのは『 AERA 』。 朝日新聞の我が家では、『 AERA 』を読んでも、 全く目新しさを感じず、面白くない(゚゜)\バキ☆ ネタ元や、編集者の視点が同じところにあるからか。 夫に、なんで『 AERA 』を買うのか訊ねてみたことがある。 したらば、 読んで後味の悪さを感じないで済む雑誌はそんなにはないのだ、と。 週刊誌を買うのなら、 まだ『 ビッグコミックオリジナル 』を買った方が楽しいんだ、と。 なるほどね~~。 確かに以前、夫が持ち帰った『 週刊新潮 』を読んで、記事という記事に、「 ひととしてどーよ 」と言いたいほどの嫌らしいインテリ悪意を感じ、 汚泥を浴びせ掛けられたような想い をしたもんね。 ということで、『 AERA 』 9月4日号。 資源回収用に括る前に、パラパラとめくってみた。 したらば、 『 タヒチから届いた「子猫殺し」作家のメール 』と言うのを見つける。(P.71) 感情的なバッシング記事ではなかったので最後まできっちり読んだ。 「 彼女の真意が判らない 」と書いた私自身の日記 にトラックバックしておく。 以下は、 「 殺しの痛み、悲しみも引き受けて 」まで、なぜ子猫を殺すのか。 アエラが坂東氏に真意を聞いた返事メール全文である。 (全文ママ、改行:りうりう) ---朝、まだ暗いうちから起きて、夜の8時頃には寝る。 畑仕事をしたり、山を歩いて、バニラの人工受粉をさせたり。 人とあまり会うことはなく、むしろ自然の中で生きています。 畑や山で採ってきた野菜、山菜をできるだけ食べ、 足りないものは店で買うという暮らしです。 肉は、自分の殺せる範囲の生き物しか食べないことを基本にしています。 つまり、魚介類と鶏です。 自然の中の暮らしには、殺す、ということは日常的に起こります。 私は、蟻を、蚊を、百足を、無数の虫を、魚を、そして鶏を殺しています。 鶏は、たまに犬が捕ってくると、自分で捌いて、料理して食べています。 そうして食べる鶏の肉は、私には、とても貴重で、 確かな「生」の手応えがあります。 こんな生活の中から、単に息をして、食べて、寝る、だけではなく、 きらきらした輝き、生の充実がないと、「生きる」とはいえないのでは ないかと感じ、考えるようになりました。 そして、生の充実と、殺し、とは対立するものではなく、 殺しはその中に含まれるものだという捉え方が、 私の中に根付いてきました--- ---都市は殺しを隠蔽する。そんな言葉が頭に浮かんでいます。 都市生活は多くの殺しの上に成り立っているのに、 人々は、それから目を逸らし、自分の手はきれいだと いわんばかりの顔をして暮らしています。 自然の中にいれば、それは幻想であるとわかります。 幻想の中で泣き笑い、怒っている。 それは、ほんとうに「生きている」といえるのでしょうか。 「 都市生活 」への批判、投げ掛けは判った。でも、仔猫の生をもぎ取ることの「 答え 」になってない。。。。orz....
2006.08.31
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今朝の朝日新聞にも載っていたが、 私はだぁるちゃんの日記で識った。 『 死国 』 や 『 狗神 』、『 山姥 』で一世を風靡した、 坂東眞砂子氏の『 子猫殺し 』というエッセイについて、である。 これまで、私は彼女が同年代であること。 「童話作家」さんからの転身。 文化人類学に精通しておられるようなご様子、緻密な取材力、観察力、 こころのひだの表現力、、、といったものに注目しており、 文庫化されたものは全冊を揃えてきた。 直木賞を受賞されたことは嬉しかったし、 新刊をいつも楽しみにしていたので、非常にショックだった。 このエッセイの全文を、だぁるちゃんのところから、コピペさせていただく。◆ ◆ ◆ 『 子猫殺し 』 坂東眞砂子 こんなことを書いたら、どんなに糾弾されるかわかっている。 世の動物愛護家には、鬼畜のように罵倒されるだろう。 動物愛護管理法に反するといわれるかもしれない。 そんなこと承知で打ち明けるが、私は子猫を殺している。 家の隣の崖の下がちょうど空地になっているので、 生れ落ちるや、そこに放り投げるのである。 タヒチ島の私の住んでいるあたりは、人家はまばらだ。 草ぼうぼうの空地や山林が広がり、 そこでは野良猫、野良犬、野鼠などの死骸がころころしている。 子猫の死骸が増えたとて、人間の生活環境に被害は及ぼさない。 自然に還るだけだ。 子猫殺しを犯すに至ったのは、いろいろと考えた結果だ。 私は猫を三匹飼っている。みんな雌だ。 雄もいたが、家に居つかず、近所を徘徊して、やがていなくなった。 残る三匹は、どれも赤ん坊の頃から育ててきた。 当然、成長すると、盛りがついて、子を産む。 タヒチでは野良猫はわんさかいる。 これは犬も同様だが、血統書付きの犬猫ででもないと、もらってくれるところなんかない。 避妊手術を、まず考えた。しかし、どうも決心がつかない。 獣の雌にとっての「生」とは、盛りのついた時にセックスして、子供を産むことではないか。 その本質的な生を、人間の都合で奪いとっていいものだろうか。 猫は幸せさ、うちの猫には愛情をもって接している。 猫もそれに応えてくれる、という人もいるだろう。 だが私は、猫が飼い主に甘える根元には、餌をもらえるからということがあると思う。 生きるための手段だ。 もし猫が言葉を話せるならば、避妊手術なんかされたくない、子を産みたいというだろう。 飼い猫に避妊手術を施すことは、飼い主の責任だといわれている。 しかし、それは飼い主の都合でもある。 子猫が野良猫となると、人間の生活環境を害する。 だから社会的責任として、育てられない子猫は、最初から生まないように手術する。 私は、これに異を唱えるものではない。 ただ、この問題に関しては、生まれてすぐの子猫を殺しても同じことだ。 子種を殺すか、できた子を殺すかの差だ。 避妊手術のほうが、殺しという厭なことに手を染めずにすむ。 そして、この差の間には、親猫にとっての「生」の経験の有無、 子猫にとっては、殺されるという悲劇が横たわっている。 どっちがいいとか、悪いとか、いえるものではない。 愛玩動物として獣を飼うこと自体が、人のわがままに根ざした行為なのだ。 獣にとっての「生」とは、人間の干渉なく、自然の中で生きることだ。 生き延びるために喰うとか、被害を及ぼされるから殺すといった生死に関わることでない限り、 人が他の生き物の「生」にちょっかいを出すのは間違っている。 人は神ではない。 他の生き物の「生」に関して、正しいことなぞできるはずはない。 どこかで矛盾や不合理が生じてくる。 人は他の生き物に対して、避妊手術を行う権利などない。 生まれた子を殺す権利もない。 それでも、愛玩のために生き物を飼いたいならば、 飼い主としては、自分のより納得できる道を選択するしかない。 私は自分の育ててきた猫の「生」の充実を選び、社会に対する責任として子殺しを選択した。 もちろん、それに伴う殺しの痛み、悲しみも引き受けてのことである。(作家) ◆ ◆ ◆ 愕然とした。 確かに、ひとには価値観の自由が保証されている。 でも、こうした自由、もあるのだと、愕然としたのである。 彼女は、考え過ぎて、おかしな方向に行ってしまったのではないか? > その本質的な生を、人間の都合で奪いとっていいものだろうか。 何処に、喜んで猫や犬の避妊手術を受けさせる飼い主がいるだろう。 殆どの飼い主が、ごめんね、ごめんね、と痛い想いをしてその手段を取っている。 猫の本質的な生を尊重し、避妊手術という手段を取らなかった、 その理由として、そこまで言い、生まれて来た子猫を殺す道を取るのなら、 猫を飼ってはいけないんじゃないでしょうか、このひとは。 「本質的な生」を必ず何らかの形で飼い主の都合で歪める、生き物を【飼う】という行為を、 このひとはすべきではない、してはならないのではないか? 「 猫 」 を 「 ヒト 」にあてはめれば、答えは自ずと明らかになる。 それでも、動物の屍骸がごろごろしてるタヒチでは、 生まれたばかりの子猫を崖下へ投げ殺して放置して許されると? 出産を終えたばかりの親猫のこころは? 本能は? それは、幾ら彼女が > もちろん、それに伴う殺しの痛み、悲しみも引き受けてのことである。 と、どんなに、彼女が彼女なりの苦悩の選択をし、 どんなに、子猫を殺すことに痛みを抱えようと、悲しみを抱えようと、 それは決して免罪符にはなり得ない。 私はネコ好きのひとには申し訳ないけれども、ネコが大の苦手であり、 このカテゴリで書こう日が来るとは、夢にも思わなかった。 小1のときに校門前で売っていたひよこにこころ奪われたが、 「 ひよこは弱くて、とても生き抜けない 」と父母は一言のもとに却下。 我が家では、父がNOと言えばそれは絶対で、覆すことなどできなかったのに、 そのときはどうしてもひよこが欲しくて欲しくて、 きちんとお世話をするから、お願いお願いお願いと粘り強く説得して買って貰った。 案の定、私は、最初の頃のすり餌をあげることもできず、 父母は何日も鳥かごを毛布でくるみ、夜中、電球で温め続けてくれることになった。 その父母のお蔭でピーちゃんと名付けられたひよこは、 すくすく大きくなって、庭中を走り回り、 ピーちゃん、と呼ぶと鳴いて応え、走り寄ってくるまでになった。 鶏冠が生え始め、もう少しで成鶏になる直前にネコにヤられ、 私のネコに対する最初のトラウマとなる。 その後、番の十姉妹を飼い、十二羽まで増えて、 父手製の大きな鳥小屋で、毎日元気に囀り踊る十姉妹は、私の大好きな友だちだった。 その十姉妹を十二羽とも目の前で全部ヤられてから、 私は猫がとても苦手となり、 道で猫に出会えば、歩けなくなったり、吐き気を感じたり、 未だに画像を目にするだけでも鳥肌が立ち、酷い場合は蕁麻疹が出たり、発熱したりする。 それでも、それとこれとは断じて別、である。 彼女が飼っているのが、猫であろうと犬であろうと爬虫類であろうと関係ない。 「 生 」を持つものの「 飼い主 」としての覚悟、間違ってはいないか。 坂東眞砂子氏は、糾弾覚悟でこのエッセイを書かれた。 その意図は、いったい何処にあるのだろう。
2006.08.25
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祈。 『 生ましめんかな 』 こはれたビルデングの地下室の夜であつた。 原子爆彈の負傷者達は 暗いローソク一本ない地下室を埋めていつぱいだつた。 生ぐさい血の匂ひ、死臭、 汗くさい人いきれ、うめき声。 その中から不思議な声が聞こえて來た。 「赤ん坊が生れる」と云ふのだ。 この地獄の底のやうな地下室で、 今、若い女が産氣づいてゐるのだ。 マッチ一本ない暗がりの中でどうしたらいゝのだらう。 人々は自分の痛みを忘れて氣づかつた。 と「私が産婆です。私が生ませませう」と言つたのは、 さつきまでうめいてゐた重傷者だ。 かくて暗がりの地獄の底で新しい生命は生れた。 かくてあかつきを待たず産婆は血まみれのまゝ死んだ。 生ましめんかな生ましめんかな。 己が命捨つとも。 『 生ましめんかな 』/栗原君子 (『中国文化』一九四六年三月) 『栗原貞子詩集』日本現代詩文庫17(土曜美術社)
2006.08.09
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