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私 : 総選挙騒ぎの中 、連日、 神戸製鋼の検査データ改ざん問題 が報じられているね。
「品質」を軽視する同社の体質 が明らかになり、 グループ会社で昨年も同じような改ざんが発覚 し、 再出発をはかったはずだが、顧客を裏切る結果 となった。
記事は「 安全性」の確認と原因究明が急務 だというが、 「安全」は、顧客が神戸製鋼の材料を使って作った製品が安全か であって、 神戸製鋼側では「品質」の問題 だね。
A 氏 : 記事 ではまだ、ときどき、 「安全」と「品質」の使い分け ができていないね。
神鋼 は 今年8月末までの1年間に出荷したアルミ・銅製品の一部で、納品先に約束した製品の強度やサイズなどの条件を満たしていない にもかかわらず、 添付する「検査証明書」のデータを書き換え、適正なものと偽って出荷 していた。
ということは 「品質」が顧客要求を満たしていないものを出荷していた ということは、 「不合格品」を納入していた ことになるね。
私 : 記事はそっちの方はあまりふれず、検査記録の改ざんに集中 しているね。
工場の従業員が端末を操作して偽装データを入力し、操作記録から操作者は特定されている という。
納品先との契約では、製品検査の回数 も決められているが、 検査証明書には、約束したサンプル検査の回数に満たない のに、 架空の数字を書き込んで必要な検査を実施したように装った記載もあった という。
製品はいずれも、日本工業規格(JIS)が定める水準は満たし 、 現時点で安全面に関わるクレームはないと、記事はここで初めて「品質」に焦点を合わせた ね。
A 氏 : 検査記録の 改ざん は、 アルミ・銅製品を手がける同社の全拠点 に広がり、 管理職を含めた数十人が関わったこともわかっていて、10年以上前から改ざんが行われていた との証言もあり、 長期にわたるずさんな「品質管理」が明らかになりつつ あるとしている。
「安全管理」でなく「品質管理」という正しい表現 になっているね。
私 : 梅原副社長 は 記者会見 で、 書き換えが契約内容に反していたことを認めた うえで、「( 品質を定めた)法(の範囲)は逸脱していない 」「 (現場の)品質意識が弱いとは考えていない 」と 釈明を重ねた という。
A 氏 : 製品には生産工程で強度や寸法にばらつきが出る が、 仕様書に明記された範囲に収まらない場合でも、一定の範囲内なら、納品先から苦情はほとんどなく、ベテランの従業員が長年の経験をもとに、「苦情が来ない程度なら」と、数値を偽装していた 、と打ち明けるという。
私 :それが 現場の本音 だろうね。
不思議なのは、「 品質は工程で作られる。検査では作られない 」 という考え が現場にあって、 紙の検査記録の軽視 につながったのだろうが、 梅原副社長から、その説明がないので説得性がないね。
神戸製鋼のような装置型産業 は、 工程がほとんど自動化しているから工程ごとに設定された条件で「品質」が決まる 。
この工程条件を決めるのが「工程設計」 で、これはこのブログの「 工程設計の基礎知識 」でふれている。
例えば 新しい「品質」のアルミ・銅製品 が顧客からくれば、 各製造工程の製造条件を新しく設定 し、「 試作 」をする。
「試作品」の「検査」をきちんとして、顧客の要求に合致するかを確認 する。
A 氏 :ということは 量産になったら一々検査するよりは工程の条件管理が重要になる わけだね。
私 :しかも、 条件管理は工程内自動検査を含め大抵自動化されている から、装 置の動きの正確性を保証するメンテナンスが「品質」を保証する重要な鍵となる ね。
A 氏 :ということは、 今回の神戸製鋼の「品質」問題 は 検査記録よりも、製造工程の条件が正しく決められ、守られているのか、装置のメンテナンスに問題がなかったかに焦点をあて、それを記事にすべきだ ということだね。
私 : 「品質」問題 ではそうだが、 検査データの改ざんは「品質」の問題というより、マネジメントの問題 だね。
神戸製鋼はISO9001の品質マネジメントシステムの認証を得ている のだから、 社内できめたルールは管理者側が常に目をこらして、マネジメントしていなければならない が、 その怠慢 だね。
神戸製鋼の検査記録問題 は「 品質」問題でなく 、このブログの 「日産、甘い安全管理 書類偽装の疑いも 121万台リコール」 と 同質の日本の弱点のマネジメント怠慢問題 だね。