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2023.08.12
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カテゴリ: 読書
「ナチスは良いこともした」という言説が散見されるとは感じるが、問題にするほど広がっているとは思わない。ウェブではいわゆる逆張りの意見が実際以上に大きく取り上げられがちだが、実態としてはごく少数だからだ。
 一方でナチスの犯罪について以前ほど言われなくなっているとも感じるので、「ナチスは良いこともした」という言説が広がる危険性がないとは言えないのかも知れない。

 それで本書だ。ドイツ経済を回復させたとか労働者保護政策を実施したとか、ナチスがしたとされる良いことを取り上げ、一つ一つ否定してみせている。一刀両断という感じではなく、研究者らしく丁寧に検証してみせる。ナチスの功績としてよく挙げられるアウトバーン建設は前の政権が計画したものであること、雇用創出効果は限定的であったことが論証される。
 「ヒトラーは民主的に選ばれた」という説については、ナチ党が国会の過半数を占めたことはないという事実を挙げている。経済危機に対処できない政府に対する幻滅による共産党の躍進という状況のもとでヒンデンブルク大統領がヒトラーを首相に指名し、右派連立政権が成立したこと、その後は親衛隊、突撃隊を使った暴力、陰謀による共産党弾圧を通じて全権委任法を成立させたことなど、間違っても民主的な政権獲得とは言えない。
 残念ながらこういった文章はウェブには向かない。ウェブ向きにするのならもっと刺激的で短絡的な文章にした方がいいだろう。タイトルは「『ナチスは良いこともした』の大嘘」とでもした方がいいかも知れない。



検証 ナチスは「良いこと」もしたのか? (岩波ブックレット 1080) [ 小野寺 拓也 ]





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最終更新日  2023.08.12 09:12:14
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