世界の食文化と美味しい暮らし【公式】料理研究家 指宿さゆり(スタッフ運営)

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2026.04.22
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カテゴリ: 掲載連載レシピ

最近、X(旧Twitter)やInstagramを眺めていると、食に関する投稿からさまざまな文化の違いを優しく感じることがあります。

海外の皆さんがシェアされる家庭料理の写真や動画には、色味が明るく元気なもの、油が少し目立つ温かみのある盛り付けが多く見られます。それでも「My delicious homemade dinner! So happy to share this! 😊」という明るい言葉とともに、作った喜びを素直に発信されている様子が伝わってきて、心が和みます。

一方、日本の料理を再現された投稿もよく目にします。「I made Japanese ramen / sushi!」と楽しげにアップされているものを、動画を参考に挑戦されているケースが多いようです。努力されているのはとても素敵だと思うのですが、日本食の持つ繊細で丁寧な部分が少し違う印象になることもあり、そっと心に引っかかる瞬間があります。

日本人の多くは、作ったお料理の色味が素材本来の優しい感じでなかったり、全体の調和や清潔感が少し気になる場合、「もう少し整えてから…」と思い、投稿を控えてしまうことがあります。そんな感覚の違いを、穏やかに考えてみました。





1. 色味や見た目で大切にしていることの違い

日本人にとって、料理の魅力は味だけでなく、素材そのものの自然な色味にあると感じます。和食の伝統では「五色」(赤・黄・緑・白・黒)を活かし、旬の野菜や魚が持つ本来の優しい彩りを大切にします。余計な加工を抑え、器との調和を考えて盛り付けることで、穏やかで上品な美しさを楽しむ文化です。

そのため、人工的に鮮やかすぎる色味や、派手なコントラストの強い印象を見ると、「少し違うな」と感じてしまうことがあります。

一方、海外の食文化では、ボリュームや明るい色味を活かした、元気で楽しい見た目が「食欲をそそる」「家庭の温かさ」として親しまれているようです。こうした違いは、食の楽しみ方の多彩さを教えてくれます。

2. 和食の幅広さ、細やかな調理技術、そして圧倒的な衛生観念

日本の料理は、本当に幅が広く、多様な技法が魅力です。特に「切る」「和える」といった基本的な作業一つひとつに、細やかな配慮が込められています。

包丁さばきは食材の繊維を傷めず滑らかに切る技術が求められ、野菜の飾り切りや薄いスライスも、見た目の美しさと食感を両立させるための工夫がいっぱいです。「和える」技法も、豆腐や野菜を優しく混ぜ合わせることで、素材の味を損なわず、絶妙なバランスを生み出します。

さらに、日本食では圧倒的な衛生観念の高さも大きな特徴です。食材を扱う際の清潔な手洗いや道具の丁寧な管理、調理中の温度管理、盛り付けまでの衛生的な配慮が徹底されていることが多いのです。この清潔感は、ただ「汚れがない」というだけでなく、食べ手への思いやりとして自然に表れ、料理全体の品の良さや安心感につながっています。こうした細やかさが、世界的に和食が評価される理由の一つにもなっていると思います。

動画だけで日本の料理に挑戦されると、こうした繊細な技術や季節感、油分の優しいコントロール、そして衛生的な清潔感が伝わりにくく、結果として人工的な色味が少し強くなったり、全体の調和が変わってしまうことがあります。日本人からすると、「もっと素材の自然な美しさと清潔な丁寧さを活かした形で味わってほしいな」と、そっと願う気持ちが生まれるのかもしれません。

3. シェアする気持ちの文化的な違い

海外の皆さんにとっては、SNSは「作ってみた!」という日常の小さな喜びや挑戦を、温かく分かち合う場のように感じます。完璧でなくても、愛情を込めて作ったものを素直に発信する姿勢が、とても素敵だと思います。

日本では、謙虚さや「おもてなし」の心から、「人様に見せるなら、できるだけ自然で美しい状態に、そして清潔に整えて」と丁寧に準備する傾向があります。素材の色を愛し、細やかな技と衛生観念を重ねてからシェアしたいという思いが背景にあるのでしょう。

食への愛情は、みんな同じ

こうした違いは、優劣ではなく、ただ価値観や美意識の違いだと思います。

海外の皆さんは明るく開放的な食の楽しみを、日本人は素材の自然な色、切る・和えるなどの繊細な技術、そして高い衛生観念で織りなす優しく丁寧な美しさを、それぞれ大切にしているのです。

グローバルな時代に、こうした文化の違いを知るのは本当に面白いですね。

海外流の気軽にシェアする楽しさを少し取り入れながら、日本人らしい自然で清潔な食の魅力を、これからも大切にしていけたら素敵だなと思います。

あなたはどう感じられますか?

海外の料理投稿や、日本の料理を再現した動画を見たとき、どんな印象を受けますか?

素材の自然な色、和食の細やかな技、そして清潔感に魅力を感じる方も多いと思います。

料理研究家 指宿さゆり

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最終更新日  2026.04.22 09:54:04


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