2012.04.19
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「コーヒービジネスを考える(35)」

またまた、ふた月ぶりになってしまった「コーヒービジネスを考える」
ですが、どうにもモチベーションが上がらなくて、すみません。

基本的なことは語り尽きして、
後は、書けないことや、書いても伝わらないことばかりに
なってしまったということがありますが、

業界を見ていると、
さかもとこーひーとは方向性があまりにも違う為に、
むなしさを感じるってことが大きいでしょう。


さかもとこーひーは理想的な商いに向かって
一歩一歩進んでいますし、

アドバイスをしている仲間も
確実に成果を出しているので、
ここに書く必要を感じなくなっているんですね。

まぁ、そんなこと言っても、
やる気があって、真面目な若い人が、
この業界でビジネスの基本を知らないばかりに
苦労…苦労するのは構わないのですが、

挫折して業界を離れていくのは惜しいので、
ゆっくりとでも書いてみようと思ってます。


ダイヤモンド社

この本を先日読んで、
複雑な気持ちになりました。

これは、名著と呼ばれる「失敗の本質」が
少し難解であるのと…


やはり途中から流し読みになってしまいました。

大東亜戦争の日本軍の失敗をテーマにしているので、
ビジネスに落とし込み辛いことがあり、

その入門書として書かれたものです。

で、想定外の連続する時代を強く生き抜くための本と
いうことですが…

今の日本の状況…大震災、原発問題の中、
政治、官僚、東電のあれこれが戦争の敗戦と重なってきて、
なんともやりきれません。

そこには、日本企業、日本組織、日本人論が迫ってきます。

まぁ、そういった大きなテーマは別にしても、
コーヒー業界を見渡しても、
同じ問題が浮かび上がってくることに
憂鬱な気持ちになりました。

せっかくのスペシャルティコーヒーという
農産物の原則を踏まえた素晴らしい素材を手にしたのに、

その素材を使ってビジネスにしようとするのは、
過去の成功体験である欧米のスタイルをいち早く輸入、取り入れる、
パクリをする競争から一歩も出ていません。

スペシャルティコーヒーはカスタマー・オリエンテッドで、
スペシャルティコーヒーはクラフトであるという原則は
横に置いといて、

産地自慢、機械のトレンドを追いかける競争、
本来余技であるはずのラテアート競争、

ロースターはバリスタムーブメントを利用しての
BtoB卸競争。

スキルアップに熱心なバリスタのみなさんは、
利益性が最悪なカフェに突入していきます。

かといって、ビーンズショップでまともに食べていく
ノウハウの構築はなされません。

ようは、流行をおいかける競争だけにしか見えません。

そこには、
日本に暮らすコーヒー好きの人達に、
どのような豊かな、心地よいコーヒーのある暮らしを
提供するかっていう視点が感じられません。

提供するだけでは商いになりませんから、
必要とされなければいけないんですね。

必要とされるってことは、
ビジネスになるってことです。

感情的に、一部の常連さんにだけ必要とされても、
まともに稼ぎ、続けていけなければ必要とされているとは
言えません。


え~、まとまりませんね。

欧米のカフェは、一日の来店客数が1000人レベルが前提なんですね。

日本なら、500人前後は最低必要でしょう。

それは、ドトールやスタバのレベルになります。
そうなると、立地、店舗の広さが前提になりますから、
投資が大きくなってきます。

さらに、そういったマーケットは、
スタバ、ドトール、マクドナルド、コンビニで
抑えられてしまいました。

個人店レベルのカフェでは、50人100人でしょう。

何故、みんなカフェに突入するんでしょうか?
やはり喫茶店の夢が捨てられないのでしょうか?
店さえ構えればなんとなく気軽で楽しそうな仕事にみえるから?

和食やフレンチのような修行必要ないですし?

ならば、ローストして、カフェとビーンズショップの二毛作?

ビーンズショップに力を入れれば、
カフェが重荷になりますし、

カフェに力を入れれば、
豆はそうは売れません。

どっちつかずでしょう。

世の中には、
ヘビーユーザーで美味しいコーヒーを待ち望んでいるお客様が
想像以上にいるのに、業界には見えていないようです。

業界に、BtoC小売りのセンスもノウハウも無いですからね。

そんなこんなで、今日も愚痴になってしまいました。





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Last updated  2012.04.19 20:18:27
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