2013.06.02
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2013-06-02



5月の梅雨入りでびっくりしましたが…雨はあんまり降っていません、今朝は寒いくらいです。先週発売した「深煎りグアテマラ」のご注文が多く…みなさんのお好みが伝わって来ています。「深煎りグアテマラ」と「グアテマラ・コバンブルボン」を一緒に買われる方も目立っています。「深煎りグアテマラ」ひとつで楽しみが増えた感じですね。

明日月曜日は「グアテマラ・エルインフェルト」のカッピング会です。5月には「パナマ・エスメラルダ・ゲイシャ」のカッピング会がありました。「グアテマラ・エルインフェルト」と「パナマ・エスメラルダ」は世界の2トップスペシャルティコーヒーと言って良いと思います…そのクオリティの高さ、魅力の際立ち、価格の高さ等抜きん出ていますが…農園単独のオークションを開催しているだけあって、情報も豊富です。

ロット毎のエリアや収穫期違いでカッピングできますので…毎年継続してカッピングしているとその年のヴィンテージが伝わってくるようになってきました。

昨日、ワインの専門家の友人がTwitterに…「さかもとこーひーにてコーヒー購入。その際にさかもとさんからエルインフェルトやエスメラルダの畑の地図を見せてもらった。パカマラの栽培エリアがまるでブルゴーニュのグランクリュ畑のような小ささでビックリ!」…と書いてました。ワイン会でブルゴーニュのグランクリュ畑の地図を見せてもらいながら時々説明してもらっているんです。

で、ヴィンテージと言っても、年代物とかという意味ではありません。

ヴィンテージをネットの辞書で調べると…「ヴィンテージ、またはビンテージ(英: vintage)とは本来、ワインにおいて、ぶどうの収穫から醸造を経て、瓶詰めされるまでの工程を表す言葉である。語源はフランス語の"vendange"からで、さらに遡ればラテン語の「ぶどうを収穫する」という意味からきている。同一年に一定の区域から収穫されたぶどうのみを使って醸造されるワイン、また、そのワインに使われたぶどうの収穫年を指し、いわゆる当たり年のワインを指すようになった。名品や、年代物の楽器・オーディオ製品・カメラ・衣料品・くるまなどの希少品の意味に用いられるようになったが、英語の"vintage"は、「~の頃」、「時代」などを意味し、"a clock of ancient vintage"(古い時代の時計)などの使い方をする。」…とあります。

「同一年に一定の区域から収穫されたぶどうのみを使って醸造されるワイン」…この意味合いをコーヒーで楽しむ可能性が見えてきました。

あと「テロワール」ってこともスペシャルティコーヒーの世界でよく言われるようになりました。「Micro Climate(微小気候)」とかも一緒に言われます。その農園の土壌や天候ですね。



しかし、自然だけでは足りません。作り手の存在も大きなものです。そのテロワールを生かす土作り、樹の植え方、栽培管理…そして収穫のタイミングやピッカー(収穫する人)のトレーニング…実を剥き、乾燥し、選別する精選処理工程…と高い技術と強い意志が求められます。自然の恵みを受けている訳ですが…それだけでは素晴らしいコーヒーにはなりません。

もう20年前になるでしょうか?…冷害でお米の凶作になり外米騒動があった時…そんな年でも、東北の全滅の田んぼの中、あぜ道ひとつとなりで豊作ではなくとも例年の8割7割はきちんと実っている田んぼの話しを聞きました。強い苗作り、田植えのタイミング、肥培管理、畦を高くして水の保温力を利用したり…気象情報から冷害の備えをしていると同じ条件でも全く違った結果になるということでした。

自然の恵みと人の力が合わさって素晴らしい収穫になるんでしょう。「グアテマラ・エルインフェルト」にしても「パナマ・エスメラルダ」にしても、そのテロワールと人の力の素晴らしさが伝わってきます。

ワインでしたら、そこに醸造家の技術と感性が加わり…そのドメーヌ(農園)のクオリティや魅力になるわけです。コーヒーの場合は農園だけ、生豆だけ素晴らしくても焙煎があります。農園自慢だけしてもクオリティや魅力は保証されません。焙煎の技術と感性によって魅力が生まれるわけです。

今「ニカラグア・エンバシー」を飲みながら書いていますが…マグカップ1杯飲み干して20分30分経ってもその豊かな深い余韻で満たされています。

エンバシーは「ニカラグア・ラ・コパ」とか「ニカラグア・カサブランカパカマラ」と同じ農園主セルヒオさんですが…彼がその標高の高さや土壌等の素晴らしさから手に入れた農園で…年々魅力的になっているように感じています。彼は、それぞれの農園のマイクロクライメットの可能性を感じ取り最高のコーヒーになるようイメージして生産しているそうです。

先月の「パナマ・エスメラルダ・ゲイシャ」のカッピング会の帰り道…去年より出来が良く、エリア収穫期毎の微妙な違いを興味深かく思い出しました。またパナマエスメラルダのゲイシャでない品種の素晴らしさにこの農園のポテンシャルの高さを感じました。

同時に…パナマエスメラルダゲイシャのカッピングでスペシャルティコーヒーのヴィンテージの可能性を感じたのです。ワインの豊かな情報量に接していると、軽率にヴィンテージとか農園のクラス分けとかする気にならなかったのですが、マイクロクライメットや栽培精製技術の安定しかつ高いレベルを前提に…カッピング技術、焙煎技術がクリアされると、ヴィンテージの違いの楽しみの可能性が見えてきました。

勿論、そのような楽しみを味わえる農園は限られるでしょう。出来のあまりよく無い年であっても、他よりも抜きん出たクオリティと魅力が求められると思います。そして、条件に恵まれた年には記憶に刻まれるくらいの感動的なこーひーになるようで無いと…。

また、農園ものでなくても、ケニアやエチオピアのイルガチェフェ等エリアが特定できればヴィンテージが楽しめる可能性ありますね。トップオブトップのスペシャルティコーヒーの可能性でしょう。

「カップオブエクセレンス」はその年の抜きん出たロットの魅力を楽しめる素晴らしいものだと思いますが…ワインもこーひーも農産物で…こーひーもワイン同様農園(ドメーヌ)を選び、ヴィンテージやテロワールの違いを楽しむ時代の到来を期待できますね。



そこに…「スペシャルティコーヒーはクラフトである!」と胆に銘じ…ロースターの醍醐味を感じます。

「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。





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Last updated  2013.06.02 23:36:44
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