春から初夏へ、夏への扉が一枚一枚開いていっている季節です。半袖やTシャツの方が増えてきました。
土岐英史さんの新しいアルバム「Little Boy’s Eyes」が届いて毎日ヘビロテしています。萩原亮、井上銘というトップを走るギター2本に土岐さんのサックスという珍しい編成です。70を超えてまだまだ意欲的な作品を出してとっても嬉しいです。
ギター2本が自由に飛び交って、そこのいつもの艶やかさにハスキーさも加わったサックスがなんとも言えずご機嫌です。8曲目に大好きな「マイ フーリッシュ ハート」がソプラノサックスで、その音色に鷲掴みされました。
ハスキーさと言えば・・・先日届いたPeet's Coffeeの「AGED SUMATRA」「JR RESERVE BLEND」「ETHIOPIA HAMBELA FARM ORGANIK」がいつものピーツのダークでビターなキャラからダークでハスキーなニュアンスになっていて、飲みやすさと味わい深さが新しい印象でした。素材の選定、焙煎と納得です。
ちょうど、今度新発売の準備をしているブレンドも同じ方向をイメージしているので、ニヤニヤしてしまいました。
サポートしている店のカッピングをして・・・クオリティの高い素材で、焙煎もロースティングポイントも的確なんだけども、際立つ魅力がもっと欲しい・・・そんなやりとりから素材の選び方の話しになりました。
その仕入れの価格を聞くと、良い素材だけあって結構高い・・・販売すると高い価格になってしまう。で、お客さんはその価格で価値や魅力を感じるのか?
素材を選ぶ時のカッピングでその素材のクオリティにフォーカスしていたり、その素材が珍しかったりすると、買いたくなります。なんか他店と差別化したくなりますし。
しかし、さかもとこーひーはそういう理由では仕入れません。
勿論、基本的なクオリティがクリアされていない豆は即スルーしますが・・・クオリティ良くても、さかもとこーひーの常連さんにとって魅力的なのか、お値打ちにできるかをイメージして決めます、その辺シビアです。
スペシャルティコーヒーは際立つ魅力で、美味しさはお客さまが感じるものなので、お客さんが感じにくい魅力の素材は使わないんです。さかもとこーひーの常連さんにとって魅力的で価値を感じる可能性がある素材だけ使います。
よく聞かれるのが・・・もう少し香りが欲しいとか、甘さが欲しいとか・・・焙煎に問題があれば修正できますが、素材のポテンシャルの問題だと焙煎でどう工夫しようとしても元々無い魅力はできません。
何を仕入れるかで、その店の美味しさがある程度決まってしまいます。
その店の美味しさに合った素材を選ぶことが基本になります。新しい品種だとか、精製方法とかでは選びません。その品種の魅力が店に合っている、精製方法による魅力が店に合っていることが大切だと思っています。
長年繁盛している飲食店を見ていると、どういう素材をどういう理由で使っているか伝わってきます、プロの仕事ですね。
さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。
「夏の月」 2024.06.25
「ブラジル・パッセイオ」 2024.06.24
「特上アイスコーヒー」 2024.05.23
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