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サリィ斉藤

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カテゴリ: 本の話
「筆者は、この人物を通して、幕末の青春像をかいている。坂本竜馬をえらんだのは、日本史が所有している「青春」のなかで、世界のどの民族の前に出しても十分に共感をよぶに足る青春は、坂本竜馬のそれしかない、という気持でかいている。」(あとがきより引用)
〈文春文庫〉 竜馬がゆく 新装版 第8巻(全8巻)


大河ドラマ「新選組!」をきっかけに、幕末をもっと知りたいと思った夫と私。
手始めに、なぜかこれまで二人とも読む機会を逃してきた、司馬遼太郎さんの歴史小説をテキストに選びました。
1月の日記 に書いたとおり、まずは土方歳三の半生を描いた「燃えよ剣」を読み、それに続けてこの一ヶ月、少しずつ読み進めて来た「竜馬がゆく」全八巻。
一緒に読んでいた夫に遅れること二週間、とうとう今日、私も最後のページを読み終えました。

「明治維新」という革命が、世界の歴史と比べてみてもどれほどに奇跡的で、異彩を放つものであるのかということを、改めて学んだ気がします。
この国が長い眠りから覚めて、「世界の中の日本」という国になったときに、強大な外国に侵略されることもなく、民族が分裂することもなく、近代化への道を歩み出すことが出来たのは、まさに「人材がいたから」だったのですね。

「薩長連合、大政奉還、あれぁ全部竜馬一人がやったことさ」
と勝海舟に言わしめた、坂本竜馬の奇跡的な存在。

その事実に思いを馳せると、何だか、胸がジンとしてしまいます。

同時代に行きながら、まったく違う主義を貫いていった新撰組の近藤や土方、剣を振り回すことなく、幕臣としての生き方に筋を通した勝海舟…ほんとうに、
(男がかっこいい時代だったのだなぁ)
と、しみじみと思いを馳せて読んでいました。

私は、日本の近現代史を学校の授業で教わった覚えがほとんどないのですが、明治から昭和を経て現在に至るまでの日本の歩んだ道を、もっと子ども達にきちんと教えてあげたらいいのではないか、と思いました。
国を、世界を、良くするのも悪くするのも人間の力なんだよ、ということ、この150年間の自国の史実が、鮮やかに教えてくれるのではないでしょうか。
歴史が進歩していく過程では、手に入れるものと失うものの両方があるのだということも。

(もっとも、受験勉強では日本史が一番得意だったという夫に言わせると、私(世界史専攻)の場合、日本の歴史を知らなさすぎる、ということらしいのですが…)

それはさておき、私のように、去年の大河ドラマで幕末に興味を持った方には、何より「痛快で面白い」長編ドラマとしておすすめ、必読の一作です。

次は、薩摩の西郷どん・大久保どんを描いた「翔ぶが如く」を読んでみようかと思っていましたが、その前に司馬遼太郎の書いた「義経」を読んでみるのもいいかな?と、夫とプランを練って楽しんでいます。
義経(上)新装版 ( 著者: 司馬遼太郎 | 出版社: 文藝春秋 )

司馬遼太郎の作品

※更新中にパソコンの調子が悪くなってしまい、何度も登録作業をすることになってしまいました。申し訳ありません。





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最終更新日  2005.03.09 17:56:05
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