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『図譜こけし這子の世界』と文吉

25.5
㎝を入手した。天江富弥といえば、最初にこけしの本『こけし這子の話』を出版した伝説の人物。『図譜こけし這子の世界』は、 1985
年(昭和 60
年)に高橋五郎氏の編著で出版されている。
その巻頭の天江富弥の「こけし探究の頃」に私は感じ入った。「その時代のこけしは、児の成長を祈念する厄除け人形で、親が愛児に買い与えた、ただひとつの純粋な嫂子(ほうこ)でした。その頃のこけしには、美とか可愛ゆさとかを超越した神韻ともいうようなものがただよっていました。」とあった。まさに私がこけしに感じている呪力は「神韻」であった。こけし収集の最初からそれを天江富弥は感じておられたのであった。簡単にいえば、こけしは子供の玩具でなく、子供の守り神であった、親から子への呪力の継承であったともいえる。また逆にこけしを遊ぶ子供は呪力を身に着け、それをまた親に返すのである。
この一本の文吉のこけしから、私は『こけし這子の話』(復刻版)、『図譜こけし這子の世界』を入手。そのいわばこけしの原姿の世界に浸っている。
「こけし這子の世界」には、文六はあっても文吉は登場しない。しかし、その世界は確かに文吉に継承されているのである。
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