秩父ジャスティス
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今回は、話題を変えて妻の実家から出てきな謎のギターを修復した話をする。「謎のギター」というものの、すでに正体はタイトルに出ているのだが・・・。 ある日、断捨離を進めていた妻が、物置に眠っていたギターを出してきた。そのまま大量のゴミとともに処分場へ向かう予定だったのだが、私が気まぐれで貰い受けた。 ギターラベルは読める状態だった。「Lake Guitar」・・・名前はレイクギター、か。「NISSIN KOGYO CO LTD」これはメーカーか。「SUWA JAPAN」これは長野県の諏訪市だろう。 ということで、何でも分かるグーグルで検索したが、情報が乏しい。それでも何件か、レイクギターに関心のあるギター通の方々のサイトを見つけ、勉強させて頂いた。 日信工業って、長野の東御市にある会社だろうか。本田技研の子会社で、事業内容は「四輪車 及び 二輪車向けブレーキ装置 並びにアルミ製品等の開発、製造、販売」だそうだ。 ギターはまるで関係なさそうだけど、同じ長野だし他人のそら似じゃあるまい。富士フィルムだって、時代に合わせて化粧品を作ったりしてるじゃないか。 検索の結果わかったのは、おそらく50年くらい前(半世紀前!)の古いギターということ、しかし当時の安物で、希少価値はあまり無さそう・・・。 しかし、古くても安物でも、愛情をかければ応えてくれるのが楽器の面白さ。 妻は他人から、要らないからということで貰ったそうだ。その後も誰かが弾いた様子はない。 音を奏でるために作られながら半世紀、持ち主が変わり物置で眠り続けた末に灰になる手前で、私のような変人に拾われるとは、なかなか面白い運命のギターではないか。 せめて一度は奏でてみようと修復・・・といっても、大したことができるわけではない。弦の交換をしながら、掃除をして、フレットを磨き、レモンオイルを塗っただけ。・・・なのだが、ペグが異常に硬くて作業は難航した。音が出るようになった頃には、腕が痛くて痛くて。 そしてその頃にはすでに、私の心はこのギターに盗まれてしまっていたのであった・・・。 ホールの周りにあるエスニック?な柄が、レイクギターのこだわりか。でもなんか、シールを貼った後からニスを塗ったような仕上がりなんだけど。安っぽい? 保有しているもう一台のギター(テトマスギター)にはブリッジをトップに留めるネジが見えないが、このギターは2本のネジが見える。これまた安っぽい?(失敬) ネックは何か塗装してあるようで、光沢がある。でもこれだと、レモンオイルを塗ってもしみ込まない気がするんだけど・・・。 古いギターだと0フレットがあるらしいけど、これにはない。 中途半端な古さだ・・・ ペグはセルロイド製のようだ。安っぽいのは御愛嬌。 コストの制約があるなかで、デザインの工夫で個性を出そうとしている点に、本気を感じる。それが、言うなれば「レイク魂」!? なんと、ネックにはトラスロッドが入っていないらしい。 ネックが反ったらどうすんだ!・・・という心配はしていない。トラスロッドなんて操作したことがないので(というか、トラスロッドの存在を、今回まで知らなかった) 今回の修復にかけた費用は、弦の300円くらい。しかしかけた労力(特に硬いペグを回す苦痛・・・)の結果、奏でる音は私にとっては至上のものとなった。 もう一台所有しているテトマスギターも、平凡なギターではあるが、亡き父から受け継いだ品であり、私にとっては代わりのない世界にただ一本のギターだ。 それぞれの歴史があるのが古い楽器の魅力。齢を重ねるごとに、そんな気がしてくる。
2020.12.04
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