読売の編集委員である芥川喜好氏のコラムで感銘を受けた
文章をご紹介いたします。
あの一身を投げ打って線路内に入った人を助けようとして殉職
した警察官宮本さん。 6年前にも線路に落ちた人を助けようと
して日本と韓国の男性が命を落としたことがありました。
「多くの例外があることは承知の上で言いますが、現代は、
職務に背いても平然としていられる時代です。逃げればいい。
知らぬ存ぜぬを通せばいい。弁解すればいい。何かのせいに
すればいい。何れ世間は忘れてくれる。 政治家、銀行人、企業
家といった重い責任を担うはずの人間ほどその傾向は強いよう
です。職責の果たし方を知らないという以上に自分の利害しか頭
にないということでしょう。人として美学のかけらもないそうした行動
が社会を腐らせてきたことを、多くの人は知っています。そんな崩壊
感の中で、突然、閃光のように、他人を守ろうとして身を投げ打った
一線の警官の行動が光を放ったのです。 職務の世界を離れた社会
一般もまた、自己利益の為には他者を顧みない時代です。宮本さん
は一人の人間としても、この薄っぺらな時代の逆を生きた。それに
よって、深いところで人間への信頼をつなぎとめてくれたのだと思い
ます。」
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