Tonight the night is mine

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第9の手紙
四次元のランデブー


きみの手をときどき借りることで、わたしはこんなに助かっているのに、きみがなぜしりごみするのか不思議でならない。

この哲学は、世界で、世界中で、この先も教えられていくだろう。現世でその深みに到達するのは、おそらくごく少数の者だけだ。しかし、きょうまいた種は、遠い将来に実るかもしれない。二、三千年前のミイラの体に埋まっていた小麦の種を、適当な土に植えたところ、みごとに芽吹いたという話を、どこかで読んだことがある。哲学の種もそれと同じだ。

哲学に奉仕するばかりで、哲学に奉仕させないのは愚か者だといわれる。しかし、人は自ら七度刈り入れなければ、真の哲学のほんの一部すら世界に与えることはできない。

「……家あるいはきょうだい……あるいは田畑を捨つる者は……のちの世にては永遠の命を受けぬはなし」という聖書の一節を知っているだろう。得るためには、与えねばならない。そういうきまりなのだ。

わたしはきみに、こちらでの生についていろいろ教えることができるし、その内容は、ほかの人々にとっても、この大きな変化を迎えるときに役立つと思う。たいていの人間は、そちらでの記憶をもったままこちらにやって来る。わたしが出会い、親交を結んでいる人々は、地上で生きていたときの鮮明な記憶を多少はもっている――そういう人がほとんどなのだ。

わたしが会ったある男は、地上での記憶については口を閉ざし、“前進する”ことばかり話していた。彼には、ずっと前進していけばいずれは出発点に戻ることになる、と注意してやった。

われわれも食事をするのか、するとすればどんなものを飲み食いしているのか、きみには興味があるだろう。われわれはもちろん栄養を摂取するし、水もかなり吸収する。きみも、水はたっぷり飲んだ方がいい。水は幽体(アストラル・ボディ)に力を与える。体があまり乾いていると、幽の活力が減り、きみがいましているようにこちらの世界の魂に手を貸すことができなくなるようだ。こちらにいるわれわれの体は水分が多い。温かい血の通った地上の人間が、いわゆる幽霊と交信すると、寒気を感じて身震いするのは、そのせいもあるのだろう。



わたしはきみがいると感じる場所に来る。きみの姿は、たいていの人の姿よりはよく見える。それから、反転する。つまり、昔していたように中に入るのではなく、強い力できみの方向へ出ていくのだ。わたしは前進しようと懸命に努力することによってきみを占有している。

文の途中でペンが突然止まることがあるかもしれない。それはわたしがきちんと集中していないということだ。きみにも経験があるだろうが、外界に背を向け、心を外界から遮断しているときに、急に物音がしたり、ふっと別のことを考えたりすると、とたんに外界に引き戻されてしまう。こちらでもそれは同じだ。

では、われわれの住むこちらの世界について説明しよう。その世界が、空間的な広がりをもった場所であることはまちがいない。というのも、その世界は地上のあらゆる場所に広がっているからだ。たとえば、物質界の木は、どの一本をとっても、それに対応する木が霊界にある。きみの意識が、眠りにおちる前にこちらの世界に来たとすると、そこで見えるのは、物質界にもある、あるいはあったものだ。こちらの世界で見えるものには、それに対応する物質的な存在がそちらの世界に必ずある。もちろん、心象、つまり想像で見えるものもないわけではない。しかし、想像でものを見るのは、幽界でものを見るのとは違う――まったく違う。眠りにおちる前に見えるものには実体がある。バイブレーションの振幅を変えれば、きみはこちらの世界に出て来られるのだ――出て来るというより、戻って行くという方がいいかもしれない。出て来るためには、まず入って行かねばならないのだから。

想像には大きな力がある。心になにかを思い浮かべ、体のバイブレーションをその心象に合わせて変えるように意志の力を働かせれば、バイブレーションは実際に変わってくるだろう。病は気から、というのもそういうことだ。

こちらの世界に来たいと思ったら、実験のつもりで、あるシンボルを選んでそれを目の前に思い浮かべるのもいいだろう。絶対とは言いきれないが、もしかしたらそれでバイブレーションが変わるかもしれない。

もしきみが、眠る直前に、わたしに会いたいと願い、その願いで心をいっぱいにすれば本当に会えるのではないだろうか?

わたしはきょう、自分より強い人とずっといっしょにいたので、自分でも強くなっている。だから、わたしに会えるかどうか実験したいなら、今夜がいいかもしれない。今夜なら、わたしが手助けする力が強くなっていると思うのだ。

言いたいことは山ほどあるが、きみと話せる機会はあまりない。きみの状況が変わって、ほかのことからある程度自由になったら、わたしはもっとひんぱんに会いに来られると思う。いま学んでいるいろいろなことを、ぜひきみに伝えたいのだ。

たとえば、大師(マスター)たちはいつも意志の力でこちらに来ているが、その方法を教えることもできるだろう。

最初のころは、文章を書くのにきみの手だけを使っていたが、いまでは心霊組織の方もうまく活用できるようになった。やり方がまずくて、ときどきむだな力を使っていることはわかっていたので、師に相談してみたのだ。これからは新しい方法を使うから、きみはそんなに疲れずにすむし、わたしの方も楽になると思う。

いまからいったん帰って、少ししたらまた会いに来てみよう。きょうの実験が失敗しても、がっかりしないで、そのうちまたやってみてほしい。もしわたしが見えれば、わたしのことがよくわかるようになるはずだ。





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Last updated  2007.12.17 00:12:25
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