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第8の手紙
魂が行き来する道


友よ、死を恐れる必要はまったくない。この世の片隅で、少々年老いて、自分の生活に慣れ切ってしまった者が、外国に旅した――しかも初めて――としよう。死の困難というのはせいぜいその程度のものだ。

こちらに来て出会う人々は奇妙に見えるだろうが、それは初めて目にする外国人が奇妙に見えるのと同じことだ。相手の言動が理解できないこともあろう。それもまた、外国を訪れたときと同じだ。しばらくたつと、親しみがわき、目で笑いかけることもできるようになる。「どこからいらしたんですか?」ときけば、地上と同じように答えが返ってくる。カリフォルニアから来た者もいれば、ボストンから来た者も、ロンドンから来た者もいる。そのときわれわれは、旅の大通りで会っているのだ。こちらには旅の小道もたくさんあり、地上と同じように、いろいろな魂が行ったり来たりしている。そうした道は、普通二つの中心地を最短距離で結んでいるが、鉄道線路に重なってはいない。もし重なっていたら、うるさくてかなわないだろう。われわれには地上の物音が聞こえる。音の振動が届くと、精妙な霊の耳(エーテリック・イヤー)はある種の衝撃を感じるのだ。

ときには一か所に長いこととどまる者もいる。わたしはメイン州の古い家を訪ねたとき、こちらの世界の男に会ったが、彼はずいぶん前からそこに滞在していたようだ。彼がいるあいだに、その家の子供たちは成人し、こちらの世界に来たころ初めて見て、愛着をもつようになった子馬も、りっぱな大人になり、そのうち老衰で死んだという。

こちらにも、そちらと同じく、不精者や退屈な人々がいる。逆に、いっしょにいるだけで元気になるような、聡明で魅力的な人もいる。

こんなことは言うのもばかばかしいが、われわれはきみたちと同じように服を着ている。ただし、そんなに多くのものはいらないようだ。ここではトランクスというものを見たことがない。わたしがここに来てまだ日が浅いせいかもしれないが。

いまでは、暑さ寒さはたいして気にならない。ただ、最初のうちは、どちらかというと寒くて不快だった。だがもうそんなことはない。





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Last updated  2007.12.16 20:13:42
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