1987年のアルバム。2人のギタリストの復帰からの2作目です。本作は、プロデューサーが、ブルース・フェアバーンに変わり、イメージもガラっと変わっているように思います。そして、気になるのが、ソングライターとしてクレジットされているデスモンド・チャイルドの存在です。他にも外部ライターとして、ジム・バランスの名前も。デスモンド・チャイルドの場合、誰のアルバムに参加しても彼の関与がはっきりと分るほどの影響力を持った人だけに、特にそうです。そんなこともあってか、先入観なしに聴いたとしても、なんかこれまでとは違うな、と思ってしまうのではないでしょうか。Hearts Done Time、Dude、Angelがデスモンド・チャイルド絡みで、Magic Touch、Rag Doll、Simoriah、Hangman Juryがジム・バランスです。やっぱり良い曲が多いですよね、正直。このアルバムが、エアロスミスの再ブレイクの起点になり、第2期の黄金時代の出発点になっているんですから、聴く側としては純血主義にこだわらず、楽しめればいいのではないかと思ってます。Magic TouchやSimoriahは、ちと軽いなあ、と思いますが、Rag Dollはエアロでしか出せない空気を発散してます。同じようにブラスを入れていてもDudeはより、ボン・ジョヴィ的な雰囲気を漂わせていますが、スティーヴン・タイラーの絶対に負けないキャラクターが流行に取り込まれないギリギリの線を保っているのではないでしょうか。Angelは名ロック・バラードとなり、今となってはI Don't Want To Miss A Thingの誕生を想起させますね。
【曲目リスト】 1. Hearts Done Time 2. Magic Touch 3. Rag Doll 4. Simoriah 5. Dude (Looks Like a Lady) 6. St John 7. Hangman Jury
9. Angel 10. Permanent Vacation 11. I'm Down 12. Movie
前作「Done With Mirrors」からの流れで、エアロスミスがなぜ、このアルバムをこの作り方で出したのか?再度の結束を確認したバンドが、次に求めたもの(=セールス、なんでしょうね?)を考えたときに、その通りの結果を得られたわけですから、スティーヴン・タイラーの戦略の勝ちなのでしょうね。ちなみにI'm Downはビートルズのカバーですが、「Live Bootleg」のCome Togetherも併せて、彼らのバックグラウンドを知るうえで大事な選曲だと思います。このバックグラウンドにも、彼らの良いメロディーを持つ楽曲へのこだわりが感じられるような気もします。