投資逍遥

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2006/05/28
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テーマ: 本日の1冊(3693)
カテゴリ: 読書
この本1990年に発行されました。
ただ、この本に集められたのは、ある死刑囚と著者との間に取り交わされた往復書簡です。
それらの書簡は、1967年8月15日から69年12月7日まで、つまりその死刑囚が処刑される前日までのものです。

加賀乙彦氏の著書は、 5月7日の日記 に書いた『キリスト教への道』に次いで2冊目になります。
そして今、著者の代表作に数えられる『宣告』を読んでいる途中です。

以下に、 【この本からの引用】 【上記の感想】 という形で、少々書いてみます。


【この本からの引用】


主人公の死刑囚が処刑されるまでの4日間を描出しながら、私はAをモデルに、1人の私の分身を創り出そうとした。

【上記の感想】

Aというのは、著者が書簡を取り交わした「ある死刑囚」のことです。
このAは、処刑されるまで16年間ほど獄中にあったそうです。
そのうちの7年近くは、死刑囚としていつ処刑されるかわからない日々を送っていたということです。
最後は、「従容」という形容が適切かどうかは迷うところだが、ともあれ、従容として死刑に臨んだようです。

Aの説明はこれ位にしますが、著者は『宣告』について、次のように言われます。
『宣告』で最も力をこめて書いたのは、死刑囚の日常生活や監獄の実態などではなくて、虚無の存在論であった。
と、「虚無の存在論」と言われています。

これをわかりやすく説明するのは難しい、というか私自身よくわかりません。
おそらく、もっともっと著者の著書を読み込んでいかないと、理解出来ないことだと思います。


【この本からの引用】

真に人間的な生き方というのは、死を知ることではなく、いつおとずれるかわからぬ死を、誰でもおそれるようにおそれながら、一つの生を生きていくことにあるように考えます。

【上記の感想】


著者は、その癌が死を免れないものである場合に、その癌を本人に告知することには反対の立場をとられています。
最も、そのように書かれた時期は、1969年9月12日のことなので、今では異なる考えをお持ちかもしれません。

そういうことはともかく、「癌の告知」をヤフーで検索してみました。
ここでは2件リンクを貼っておきます。
こちら が一つで、もう一つは こちら

ところで、私の考えはどうかというと、現時点では何とも言いかねます。
それは、現時点では私自身あるいは肉親が癌に冒されていないのが一つの理由、そしてもう一つの理由は、私自身が医療職に携わっていないからです。





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Last updated  2006/05/28 10:05:26 PM
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