戦国ジジイ・りりのブログ

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2014年05月06日
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カテゴリ: 江戸めぐり
本所松坂町公園に着いた時、ちょうど史跡めぐりと思われる2人連れが
中へ入っていくところで、付近には他にも数人いたので、
古地図を見て周囲の位置を確認するなどして間合いを取った。

それから、本所松坂町公園のお隣にはお店があって、佃煮ののぼりが立っていた。
おお、ラッキー!こんなとこにあったわ
私は佃煮は苦手だけど、せっかくの名物だし
母親は確か好きだったハズ・・・
んでも勘違いだったら困るので、母親に現在地の報告と

「吉良さんちの隣に佃煮屋さんがあったから、
買って帰ります。
佃煮嫌いじゃなかったよね?」


と確認のメールをしたら、

「大好きだけど、値段たかいよ。
無理しないでね」




高いのは知ってます・・・
スーパーで売ってる安物だって単価は結構するし、
江戸前の佃煮ともなればかなりのお値段するに決まってます。

しかし、本所両国で佃煮を買わずして何を買うというのだ・・・
(と言いつつ、すでに桜餅やら饅頭やら沢山買っている)


あ、土産といえば江戸博で長命寺の桜餅を買ったと報告しましたが、
記事を書いた後に部屋の掃除をしていて、ブログ用に床に平積みにしている
本の山を移動させた時、山の下から出てきた本に長命寺のことが書いてあったので
忘れないうちにご紹介します。

その本、ネットで中古を安く買ったのはいいんだけど、
ちょっと期待外れだったのでほとんど見てないんだよね(笑)。


 【ところで、長命寺の寺名だが、境内の井戸水を腹痛で悩んだ家光公に飲ませたところ
  なおってしまい、長命水と名付けよということで、常泉寺から長命寺に改めたと
  いわれている。】
 (『東京古寺巡礼』高石泰次/東京新聞出版局より)

長命寺の場所は、大川を挟んだ浅草の対岸あたり。

そのうち行ってみよう。

で、長命寺の桜餅は江戸風なんだそうな。
確かに、よくある桜餅とはちょっと違ってたけどね。
でも美味しかったよ。


話を現地に戻しますが、そんな事をしてるうち、
さっきの人たちが出てきて中が静かになったようだったので、
公園内に入ってみました。


こちらが入口↓。
扉が低く造られているので、江戸時代人サイズなんだな(笑)。


両国・吉良邸跡4



入ってすぐの、全景↓。
狭い上に土塀で囲われているので、少々圧迫感があります。


両国・吉良邸跡5



まずは、正面におわす義央公へごあいさつ。


両国・吉良邸跡6


両国・吉良邸跡20



おお、バックまできちんと造ってあるな。

表にあった前回の解説には義央の名前は「よしなか」とカナがふってあったけど、
私は「よしひさ」と呼んでいる。

ウィキペディアには、【義央の読みは従来「よしなか」とされていたが、
愛知県吉良町の華蔵寺に収められる古文書の花押などから、
現在では「よしひさ」と考えられている】とある。


前回の解説の通り、周囲には色々な史料が掲示されている。
義央公像の後ろにはその経緯の説明があったので、
ちょっと長いですが全文紹介します。


 【吉良上野介義央公座像建立の経緯

  平成21年6月、吉良邸跡保存会の会合で、吉良上野介像を製作、園内に設置
  しようとの提案があり、当両国3丁目町会長市川博保氏、吉良邸跡保存会長山田繁男氏
  及び両国3丁目町会顧問岡崎安宏氏の三者で検討、その結果、時代の推移と共に  
  吉良公への歴史的認識とその評価が変わってきたこの時期に、大変に意義あることと
  考え、製作を決定する。

  岡崎安宏氏の知人で横浜在住の造形作家米山隆氏に製作を依頼し、製作に当っては
  岡崎安宏氏が監修、企画協力を山田繁男氏が担当する。

  愛知県吉良町に吉良家の菩提寺華蔵寺があり、1690年吉良上野介50歳の時、
  自らが造らせたと言われている寄木造り(檜材)の座像が現存している。
  姿、形についてはこれをモデルに、そのほかは愛知県歴史編纂委員会の調査資料を
  参考にする。

  吉良上野介の位は従四位上なので束帯は黒、後襟袍の下に緑、藍、紅、白の襟が
  あらわされている。表襟は白色で、左手に太刀、右手に朱塗り平板の笏を持ち
  正面で足裏を合わせて座す。頭部に巾子冠を被り、頭髪は黒一部白髪である。
  据え付けた台座は御影石を使用する。

  本像制作に当たって、両国3丁目町会、吉良邸跡保存会、東京両国ライオンズクラブが
  資金提供を行い、平成22年12月12日に墨田区へ寄贈する。
  また、本像の上屋については、愛知県吉良町(現西尾市吉良町)が、吉良上野介
  義央公座像建立に感銘をうけ建設し、様式については、園内の修景に配慮した
  銅葺屋根、無垢の木材を用いた温かみのある設えとする。
  平成23年3月に吉良邸跡保存会を通じて墨田区へ寄贈する。】 


ということで、ホントの地元と終焉の地が協力して、
きちんとした考証のもとに出来上がった像のようです。

位階による衣冠束帯の相違なんて、フツーの人にはわからないからね。
ちゃんと解説を添えてくれてるのがうれしいところ。

素材はファイバープラスチック。
現地の協力のもと、着衣は当時の色彩を忠実に再現したそうな。


義央公のおわす上屋のとなりには小さな植え込みがあり、
ちょうどツツジも咲いていた頃だったのでよい景観を作り出していた。


両国・吉良邸跡23



両国・吉良邸跡24



公園内には吉良氏の領地、吉良町についての展示資料もあった。
本所の像の元になったという華蔵寺の「吉良上野介義央木像」の写真がこちら↓。


両国・吉良邸跡32



 【華蔵寺の御影堂(みえいどう)にまつられている。元禄3年(1690)義央公が
  50歳の時の姿で、自ら彩色したと伝えられる。】
  (現地解説より)

なら、おおむね本人の面影を残していると言っていい訳だよな。
本所の像は華蔵寺のと同じサイズだそうな。
華蔵寺は義央公が愛用したと伝わる茶道具なども所蔵しているそうで、
その写真もあった。

それから、これ↓。


両国・吉良邸跡33



 【赤馬玩具

  約100年位前から吉良町で、つくられている置物。義央公は赤馬にまたがり
  領地内を巡回し、領民と親しく接していた赤馬。(農耕用の駄馬)】
  (現地解説より)


ウィキペディアには

 【領地三河国幡豆郡では、貞享3年(1686年)に築いた黄金堤による
  治水事業や富好新田をはじめとする新田開拓や人柄から名君とされ、
  地元では慕われていると言われてきた。(中略)しかし、吉良家のような旗本は、
  一部の例外を除けば参勤交代がない定府であり、江戸に常住して領地は幕府が
  任命した代官に任せるのが一般的である。そのため、義央も領地を殆ど訪れた
  形跡はなく、領民に接する機会は無かったと思われる。】

とある。

まあ、私もこちらの方が妥当だとは思うけどね。
でも、赤馬玩具が造られたのが約100年前位なら、明治に入った頃でもあるし、
それまで義央公は吉良町ではそれなりに尊崇されてきたってことにはなるよな。


さて、ここからは入口から時計周りと逆に順を追って紹介します・・・が、
結構沢山あるし、ガラスケースに入っているので写りは良くないし、
赤穂浪士関係の資料は一部割愛しますのでご了承ください。

まずは入口脇。
早速長文からスタートします。
達筆すぎて結構読めない箇所もございますので、
大体の内容のみご紹介します。

 【元禄15年赤穂浪士47人によって為された義挙は、徳川中期の泰平に
  慣れたる士民の惰眠を覚醒せしめた警鐘とのみされるが、この一筆は
  百世の後までも我々の脳裏に銘すべし。

  誠に日本精神の存する限り、日本国民の地上に生きる限り、この行為を
  未来永劫燦然として国民性の上に光を放たん。而して義士の英魂は善人敬慕し
  香華のうちに静かに君側に侍して眠れども、その根幹たる快挙の発生地・
  吉良邸は今や全く廃滅して礎石をも留めざるに至るとともに、其の結果として
  この貴重なる史蹟の歳月と共に世人の記憶より遠ざかり行く末を思わば、
  誠に遺憾の極みというべきなり。

  たまたま大正12年9月1日、関東大震災の為に帝都を焦土と化し、その後の
  区画整理による町名変更はついに史上忘るべからざる松坂町の町名すらも失うの
  やむなきに至る。すなわち今にしてこの史蹟に対し、最善の努力を払わざれば
  悔いを後世に遺すたるらん事は火を見るより明らかにして、これを想わば
  座視するに忍びず、ここに吾々同志相図りて旧松坂町吉良邸内伝首洗い井戸の
  所在地たる東両国3丁目18番地の5の旧宅地29坪5合1勺を購入し、
  これを赤穂47浪士討入義挙の史跡保存の為に東京市へ寄付することとなりぬ。

  幸いにこの企てにして将来の国民思想上の稗益するあらば我等同志以て欣快とする
  所なり。よって一篇を作して後日の備忘となす。
  昭和8年12月14日】


・・・として、同志の名前が連なります。

いやっ、昭和8年の文章を読むのに古文書解読字典まで持ち出さなきゃならないなんて・・・
(それでも正確に全文読めなかった)


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最終更新日  2014年05月06日 21時43分32秒


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