戦国ジジイ・りりのブログ

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2014年11月23日
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カテゴリ: 江戸めぐり
さて、それじゃ少し気分を変えまして・・・


涼しくなってから2つの企画展を観に行ってきました。
ホントは時系列で紹介したかったのですが、
最初に行った方の企画展はぬわんと本日が最終日・・・
もちょっと早く最澄の歴バナを終わらせられるかと思ってたんだけどな~。

最初の方の企画展も実に素晴らしかったので、
お近くの方の参考になればと是非にも会期中に紹介したかったのですが、
もうこうなった以上は仕方ありません(←開き直り)。


後から行った方を先にご紹介します。



2014/11/8(土)くもり時々小雨

本日のメインはあくまで企画展。
ついでに周辺の史跡めぐりなぞもしたいと思ったものの、
企画展の後に史跡めぐりをすると帰りが遅くなる・・・
体調不良がずっと続いておるので早く帰りたいわたくしは、
通常はメインを真っ先にこなすものの今回は先に周辺を見ることにした。

だいたい都内、特に江戸城周辺の江戸市中なんてのは
腐るほど見るところがあって、時間制限でも設けておかないとホントにキリがない。
ただし、気がかりなのはメインを観る頃に体力がなくなってしまうことだけど、
まあ1~2時間周辺を歩いたぐらいなら何とかなるだろ


とはいえ、当初はもっと色々観ようと思って計画を立てていたのが、
メインに近い場所にもいいものがあるのを見つけたし
体力的な問題もあったので、ホントに手近なところだけに絞って
軽めのプランに変更した。

で、千代田線に揺られて下りたのは乃木坂駅。

わたくしには全く用も縁もないエリア。
用事があって過去に1度か2度来たぐらいかな。

こんな場所よりもわたくしはよっぽど霞が関とかの官庁街の方が馴染みがあるのですが、
こんなことでもなければ史跡めぐりにすら来ないかもしれないしな・・・


さて、地下鉄から地上に上がるとすぐに乃木神社があります↓(場所は こちら )。


高野山出稼ぎ・乃木神社



ここはスルーする予定だったけど、ちょっとここの狛犬・・・


高野山出稼ぎ・乃木神社2


高野山出稼ぎ・乃木神社3



高野山出稼ぎ・乃木神社5



高野山出稼ぎ・乃木神社4



江戸の狛犬のバリエーションの多さは過去の記事でも紹介してきた通りだけど、
新しめのものだと割とムキムキのボディビルダー系が多いよな。

ご存じの方も多いでしょうが、ここは明治天皇に殉死した乃木希典将軍を
お祀りする神社です。
祭神は乃木将軍および彼に殉じた奥様の静子夫人のお二方。

え~っと、大正12年11月1日と昭和20年5月25日に
戦災で焼失したと表の看板にある。
戦後に復興されて完成したのが昭和37年9月13日で、
復興の日はお二方の命日にあたるようです。

ふ~ん、そうなんだ~と看板を見てたら、「摂社 正松神社」とある。
摂社のご祭神は

 玉木文之進正韞命  乃木希典命の青年時代の恩師
 吉田矩方松陰命   玉木文之進正韞命の甥にして其の教育を授く
           有名松下村塾を玉木先生が創立し松陰先生が之を継承せられた
           ものである
 (現地解説板より。原文のまま)

アラアラ、こんなとこに松陰先生を祀る神社があったんだ~

道路からだと境内の様子は見えない。
が、地図で見ても敷地はそう広くなさそうだし、
名前は世間的に有名な神社だけど、都内で地代が高いから
広いと言ってもたかが知れてるだろう・・・

のんびりしてる時間はないけど、せっかくだから松陰先生には
ご挨拶していきたいと思って足早に境内に入ってみた。
が・・・

この時は9時すぎ。
参拝はできる時間のハズだけど、境内では職員らしい袴を着けた多くの人が
わさわさ掃除をしている。
こういう場に無理して踏み込むとお互いにイヤな思いをするだけだしな・・・
と 東西条の福成寺 のことなんか思い出して、それ以上進むのはやめた。

つか、もう9時過ぎてんだけど~!
今頃掃除かよ。
乃木神社、朝遅くね~!?

ちょっとムッとして踵を返すと、そこにはこんな門がある↓。


高野山出稼ぎ・乃木神社6


境内の案内図によると、この門の中に乃木家の旧邸があり、
乃木家の祖霊を祀る霊舎もあるようです。
が、申し訳ないけどこれを観に来た訳じゃないので、小走りで出口へ向かう。
あ、足は小走りできるぐらいには良くなったんですよ。
いまだに結構痛みはあるんですけどね。

神社を出て進行方向を見たところ↓。


高野山出稼ぎ・乃木坂



これが乃木坂です。
写真だと坂とはわからないぐらいですが、この反対側はもっと坂っぽいです。

え~、江戸の史跡めぐりは準備も後始末(←ブログ)もお手軽にしたいなと思って、
事前の準備はロクにせず、地図は新創社の『東京時代MAP』を見るぐらいです。
(完全な手ヌキ)

『時代MAP』シリーズは京都や奈良のも出てますので、
ご存じの方も多いでしょう。
手軽でとってもいいんですが、せっかく古地図も時代ごとにいくつか揃えたので、
結局今は床に大きな地図が何枚も広がっているという

ただ、明暦以前の地図では今回歩いたエリアは描かれていないので
あまり古い時代の様子はわからないのですが、手持ちの資料でわかる範囲で
かつてどなたが住んでいたのかもあわせてご紹介していきます。

で、江戸城から見て西側にあたるこの付近はほぼ武家地です。
どのみち江戸の7割は武家地なんですが、四谷~信濃町あたりは御城に近くても
意外と町人地が混在してるものですが、それに比べたら混在度は低いです。
乃木坂付近は大きな屋敷地も多いからな。

んで、上の写真の撮影地点は坂の中腹あたりなのですが、
進行方向と反対側を向けばそこが坂の上部で、徳川の譜代で
美濃郡上藩・青山大膳亮の下屋敷があったところ。

青山さんちはすげ~広いです。
どのぐらい広いかって、青山霊園がすっぽり入ってなお余りある広さ。
青山霊園には幕末の後藤象二郎も眠っておるらしいので
ついでに象二郎の墓参りでもしていこうかと一時は考えたものの、
ちょっとムリ・・・

青山霊園には他にも一蔵どん(大久保利通)やら著名人が多く眠っているらしいが、
渋谷の「ハチ」もご主人の上野英三郎氏とともに青山に眠るという。


乃木坂の話に戻ります。
江戸期には大名屋敷などが多く建ち並んだこのエリアは、
明治以降になると軍の施設や関係者の住居が多くなり、
その居住者の中の1人だった乃木将軍の殉死をいたんで乃木の地名が冠せられたという。
つまり、江戸期には「乃木坂」という名はなかった。

寛永寺シリーズだったか、江戸には坂や崖が多く、それをテーマにした本が多いと
書いたことがありますが、以前たまたまネットで手に入れた『江戸の坂 東京の坂』
(横関英一著/有峰書店)はそういう「坂本」(さかぼん)の嚆矢だそうで、
それによるとこんな話が載っている。

 【昔は、将軍などが、その寵臣に土地を与える場合、広い原野を老馬で乗り回させて、
  馬が倒れるまで走りつづけ、馬が膝を折って倒れて死ぬ、そこで、その走った周囲が
  一里とか、十町四方とかの広さの土地を、その場で賜わるという話が、よくあった
  ものである。】
  (『江戸の坂 東京の坂』より)

なんともゼイタクな話で足が折れることがあらかじめ決められている馬にとっては
相当迷惑でもあるけど、ひとくちに「将軍」と言ってもかなり限られてるし、
3つの幕府のうちこの方式が可能なのは徳川将軍ぐらいだろうから、
要するにイエアスが入府した頃の江戸は相当なド田舎だったってことね。

先に挙げた青山氏にもこういう話があるそうで、

 【天正18年8月19日、徳川家康が青山常陸介忠成に、江戸の邸地を与えたときの
  ことが、『御府内備考巻之七十』に出ている。それによると、「往古此辺に、
  御成之節、青山家に命ぜられ、老馬を以一円に乗廻すべし、其地を給はるべきの
  よし、命に依て青山家、即老馬に乗て一円に乗廻されしを給はるところの地なり、
  其馬此ところにて倒れ死する故、塚に築、上に八幡の宮を勧請有て、青山家より
  是を駒留八幡と称し、世俗破れ八幡といふは是なり」とある。ここで老馬が
  倒れたのは、膝を折ったからで、それでこのところの坂を膝折坂(ひざおりざか)
  と言ったのである。】
  (前掲書より。漢数字は戦国ジジイが変換)

と、これが乃木坂のかつての呼び名だったようです。

この坂には他にも名がある。
嘉永7年(1854)の江戸切絵図には「行合坂」(ゆきあいざか)とあり、
坂の下に妙福寺という寺と墓地があった頃は「幽霊坂」とも呼ばれたそうな。

「出た」のか!?と思っちゃうけど、同書によると江戸には他にも7つの
幽霊坂があったそうな。


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最終更新日  2014年11月23日 22時59分06秒


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