戦国ジジイ・りりのブログ

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2016年02月09日
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カテゴリ: 城(東北・関東)
さて、こちらが大手↓。

東山御物展・現大手


そこそこ古い絵図でもこの辺りに入口が描かれている。
慶長年間にはすでにここが大手として存在していたようだけど、
何かで大名の登城はここから入らず脇に回ったということを読んでいたので、
この時はまっつぐ大手から入らず前回写真ナシで一瞬だけ紹介した
桔梗門の方へ回ってみました。
ま、今いろいろ検索してみても大手も大名の登城に使われてたようではあるんだけどね。


P1010634



ただこれ、6年前の写真です。
今回わたくしが登城した時には大手の渡櫓門は工事中でシートがかかっているので↓、

東山御物展・現大手2


ちょっと暗いけどシートがない写真の方がいいかと思ってさ。

あの門の向かいには「腰掛」なんてのも絵図に描かれているから、
確かにあの門も大名の登城に使われていたんだろう。
江戸城への登城の際、格式によって駕籠を降りる場所が違っていたことを
「上野第二編(21)」 の宮バナで紹介してますが、
将軍が住む江戸城には細かい決まりがあり、
最上のマイカー(駕籠)で奥まで乗りつける特権を持つ輪王寺宮と違って、
ここから歩く大名、もう少し先まで駕籠に乗っていける大名のいずれも

そんな厳粛な橋で宴会が開かれたなんてエピソードがあります。



 そのうち、本丸より御側衆もやって来て共に月見をしていたそうなんですが、そのことが
 お上の耳に入り、お重の差し入れを下さるとの上意をいただいたそうですよ。
 ま~、今からじゃとても考えられませんけどな、どうもホントにあった話のようですよ。

「外大手」ってのが正確にはどこなのかちとわかりかねますが、
あの橋の外は「外曲輪」で外界と接していた場所になるので、
あの橋の上でドンチャンやっていた可能性は充分にある。


「お上」がイエアスなのか秀忠なのかも不明だけど、
かなり初期ではあるのだろう。
遊女の給仕(前回参照)といい、江戸城にものびのびした
自由な雰囲気の時代があったというのが面白い。


ではここから、内堀通りを桔梗堀に沿ってしばし南下します。


東山御物展・江戸城・桔梗堀石垣



東山御物展・江戸城・桔梗堀石垣2


少々写真がボケているのはごめんあそばせ。
2枚目の写真の石垣は、白い石がだいぶ雑なので近代に入ってから
補修工事でもされたのかもしれないな。

この辺の石垣はすでにイエアスの時代からあったようで、
征夷大将軍になったイエアスは西国の外様大名に命じて江戸城の大リフォームを始める。
工事を請け負った業者・・・いやさ大名たちは、石垣に使う石をおもに
伊豆半島の東岸に求めたという。

築城のために伐り出されながら運搬の途中で落下したりして使えなくなった
「残念石」は各地にあるけど、江戸城の石垣になれなかった残念石も多く存在し、

 【東伊豆から江戸までは「石船」で海上を運送していたが、石を港で積み落としたり、
  途中で沈没する船が続出。記録によると慶長11年(1606)だけでも300隻が
  海に沈んだという。東伊豆の沖や東京湾には、こうして海に沈んだ数多くの残念石たちが、
  引き上げられることなく今なお海中深く眠っている。】
  (『歴史群像シリーズ よみがえる日本の城2』(学研)より。漢数字は戦国ジジイが変換)

というからハンパない。

残念石だけではなく、晴れて江戸城の石垣にはなれたものの、
現在でも地中に埋もれて世間の目に触れない石垣がある。
既存の建物の建て替え工事に伴ってそういう埋もれた石垣が発見されることは
平成の世になってもあるようで、日本一の大城郭だった江戸城を守った石垣が
既知・未知含めて一体どの程度現存しているのかは、
石垣ファンにとって興味深いところでもある。

そんなことを考えながら歩を進めると見えてくるのが、桜田二重櫓↓。


東山御物展・江戸城・桔梗堀から桜田二重櫓


前回6年前の写真から紹介したのと同じ櫓。
大名登城口である桔梗門まで行ってみようとわざわざ回り道をしたものの、
この頃には早くも後悔し始めていた。
なぜって、


東山御物展・江戸城・皇居ランナーの群れ-2


彼らがウザいからです。

数多くの皇居ランナーが引き起こす問題などについてはよくTVでも取り上げられるし、
まあそれなりにはいるだろうなと思ってはいたものの、ホントに多い。

早朝とかならね、歩道もそれなりに広いしまあいいとは思うんだけど、
この時は天気のいい休日の真昼間。
日本を代表する観光名所なだけあって、ガイジンも多いです。
ガイジンでも、日本に在住しておるのか結構小さい子連れもおって、
みんなのんびりと歩いている訳ですが、そういう中をぬってランナーが走り抜けていく。
しかも、あんまり歩く人に配慮するという姿勢が感じられない。
(推定)ロシア人が押すベビーカーのすぐ脇をひょいひょい走っていったりするんだからね。
見ててホントに危ないです。
私も肩をかすられたりしたし。

だいたい、何でここを走らなきゃならんのだ?
どうせランナーは堀や石垣なんか見やしないんだから、ここでなくてもよかろ?

休日といっても、この時はフツーの土曜日。
オリンピックともなれば、観光客はもっと増えるでしょう。
その時にまでこんな多くのランナーが我が物顔で歩道を走ってたらかなり印象悪いと思うし、
歩行者とぶつかってトラブルが起こるケースも増えると思いますよ。

ランナーの中にもマナーのいい人はおるんでしょうが、とにかく数が多いので、
ここはやはりランニング禁止にすべきだと現地を歩いて思いましたね。
お願いしますよ、舛添さん
どうしても走りたきゃ、車道の路側帯を走るか
隅っちょにタテ1列に並んで歩行者の迷惑にならないようにしてくれ


そんなでイラつきながら桜田二重櫓の前まで来ました。


東山御物展・江戸城・外側から桜田二重櫓


だいぶ古ぼけた感もあるものの、破風をアップにしてみると


東山御物展・江戸城・桜田二重櫓東妻


へえ?
青海波(せいがいは)じゃないか~。
これはオサレだ。
で、桔梗堀の向こうに見えるのが皇居外苑↓。


東山御物展・江戸城・桔梗堀から桜田二重櫓2



東山御物展・江戸城・桔梗堀と皇居外苑



ホントはもそっと先まで進んで桔梗門の前まで行ってみるつもりだったのですが、
門に近い場所に人が沢山いるのが見えたし、
何よりウザいランナー集団から解放されたかったのでここでくるりと向きを変え、
急いで大手目指して戻りました。

で、老中や御側衆たちが酒盛りで月見をした(かもしれない)橋を渡ります↓。


東山御物展・江戸城・大手門へ


ガイジンもそこそこいたけど、それより日本人の方が多い。
ちょっとこれは意外だったな。

東山御物展・江戸城・大手門へ2-2


江戸城本丸エリア・・・現在の皇居東御苑は無料で一般開放されてます。
タダなので、門の手前にあるちっこい建物は料金所ではなく、
皇宮警察の詰所でございます。

こちらは江戸城の正門ということで、勅使などもこの門を使ったというから
輪王寺宮が登城される際もやはりこの門をくぐったのだろう。

手前の門は高麗門。
正面から見るとナニ門かイマイチよくわからないけど、裏から見ると一目瞭然↓。


東山御物展・江戸城・大手高麗門5


この記事の最初の写真にも写ってるように、
この時は高麗門の奥にある渡櫓門は工事中でシートをかぶっておりましたが、
門内にあった解説板にかつての大手門の写真が掲示されてました↓。


東山御物展・江戸城・大手門渡櫓
     (「鹿鳴館秘蔵写真帖」(社団法人霞会館蔵)より)

今とは違って当然橋は木橋のようですが、
それよりこの古写真で目を引くのは石垣だよな。
なにせ明治に入ったばかりの白黒のボトガラヒーなので
細部が見えにくい部分もあるものの、写真に写ってる石垣の多くの部分で
石と石の間がやけに白くなっている。

どうも、わたくしの眼には白漆喰で石の間を補強しているように見えるんだけど
今の大手の石垣はこんな風にはなってない。
「鹿鳴館秘蔵写真帖」は、江戸博の「大江戸と洛中」展で見た
「旧江戸城写真ガラス原板」と同時期の江戸城を写したものだと思うけど、
ガラス原版では城の各場所も草ボーボーだったりかなり荒れた様子が映ってた・・・
にしても、これはひどい。

ガラス原板の方であれだけ城内が荒れてたんなら、
これは明治に入ってちゃちな修復をしたというよりも
倒幕前からこんなだったと考える方が自然な気がする。
一体いつからこんな風になってたんだろうか。

城内の巨石を使った立派な石垣の中には、崩壊の危険があり平成に入ってから
最新技術を駆使して修復されたものもある。
たぶん、大手石垣も崩壊かもしくはあんまりな外観ゆえに
近代に入ってから綺麗に修復されたものだろう。

漆喰で隙間を固められた石垣の無残な姿は、石垣ファンにとっては驚愕すべきものだけど、
今となってはこれも貴重な記録といえるのかもしれない。



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最終更新日  2016年02月09日 23時04分39秒


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