24/7 -twenty four/seven-

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2005/01/01
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実は前回の日記を書いてから、

再び混乱状態に陥った。
苦しくて痛くて、
さすがに限界を感じた。


少し前から、
あたしの過食がひどくなった頃から、
家の中の食べ物がなくなるのが異常に早いことに、
お母さんとお父さんがうすうすと気づいてた。

家にあるものは何を誰が食べてもそんなに気にしないし、
あたしももともと自分でご飯を作って食べるほうなので、
(↑バイトのため、両親とは時間が合わない)
ふたりとも最近食べ物の減りが早いなぐらいにしか思ってなかった。
だけど、ここ最近は、
買ったそばからもうないって状態で。


あたしがいないところで、
聞こえてないと思ったんやろうけど、
「最近あの子かなり食べてるな」
「ちょっと心配なぐらいやな」
「食べ物が信じられへんくらいすぐなくなるもんな」



他の時に、買ってあったメロンパンとアンパンを、
あたしが自分の部屋に持っていこうとしたら、
「おれが食べようと思ってたのに!」って、
お父さんとちょっと取り合いになって。
(↑うちのお父さんはこどもみたいなひとなのです・・・(^_^;))

(↑過食モードでとりあえず食べたかったので)、
後ろで「あいつ絶対過食や!」って、
笑いながらお母さんに言われたのを聞いて、
目の前が一瞬真っ暗になった思いだった。


悪気がないのはわかってる。
悔し紛れに言ったちょっとした一言やってわかってる。
けど、自分の部屋に上がって、
自分のベッドの上で、
アンパンの袋を見つめながら、
涙がぼろぼろこぼれてとまらなかった。


もう限界やと思った。
カナダから今まで続いてきた過食。
必死で隠してたけど、
これ以上何もないふりをして、
平気な顔で過ごしていくことはできへんと思った。
いちばんこのあたしを受け入れてほしいひとたちに、
初めて自分をさらけ出そうと、
さらけ出さなければどうにかなってしまうと思った。


だけどやっぱりこわかった。
自分がこれからしようとすることを思えば、
感情的になってしまい、
涙が次々とあふれてきた。
息もうまくできない。
こわい。
こわい。
こわい。


ずっと我慢してたから。
仕事の忙しいふたりに心配かけたくなかったから。
そっちに気持ちがいっぱいいっぱいなのわかってたから。
いつも手のかからない、いい子でいたかったから。
苦しんでたときも、
孤独だった時も、
痛かったときも、
すべてひとりで隠し持ってた。


だけど、
これを逃したら、
一生こんな気持ちを抱えたまま、
生きていかんといけなくなる、って思った。
そんなのいややって思った。
わかってほしい、
認めてほしい、
受け入れて欲しいって、
あたしのこころが叫んでた。


自分の部屋を出て、
階段を下りて、
台所にいるお母さんのもとにやっとのことで行った。
だけど何も言えない。
どうしたらいいのかわからない。
赤く腫れた涙で光ったあたしの顔を見たお母さんが、
「どうしたん?」って聞いた。
あたしが最近すこしおかしいの、気づいてたみたいやった。
けどやっぱ言えない。


リビングのほうに行って、床に体育座りで座り込む。
「心配かけるからとか気にせんと、なんかあるんやったら話しいや」
追いかけてくるお母さんの言葉に、あたしの中の何かが崩れ落ちるのを感じた。
膝を抱えて、ただ泣き続けることしかできなかった。
嗚咽が止まらない。
肩がひくひく上下して止められない。


お父さんも自分の部屋から降りてきて、
「どうしたんや?」って驚いて聞く。
「○○が泣くなんて珍しいな」って。
それでも言えない。
「言ってみ。言ったら楽になるから。」
いろいろ話しかけてくるけど、
やっぱり何も言えないし、顔すらあげれない。
ただ子どもみたいにいやいやって頭を振るだけ。


けど、時間が経って。
ふたりが根気よく待ってくれて。
ようやく、聞き取れないようなかすかな声で言葉にすることができた。
「……あたし、過食症やねん……」って。







「そうやな、確かに過食やな」
それがお父さんのはじめの一言やった。
「最近すぐに食料がなくなってたもんな」って。


「でも大丈夫。泣くことじゃない。治るよ。すきなだけ食べたらいいねん」って。
「拒食やったら心配するけどな、少し食費が余計にかかるだけやねんから。
だいじょうぶ、だいじょうぶ」って。


お母さんも、
「そっかー。お母さんもパンとかお菓子とか買いだめしてたもんな。
これからはそういうのあんまり買わんほうがいいな。
いっぱい食べても大丈夫なもんを買っとこな」って言ってくれた。


あたし的には、
そういうふうに親の前で泣いたり、
自分の弱さを見せたりしたことがなかったから、
どういう反応されるか実はすごい不安やった。
自分のことわかってもらわれへんのちゃうかなって思ったし、
不用意な言葉に傷つけられたら、
もっと傷は深くなるやろなって思った。
いちばんわかってほしいひとたちやからこそ。


だけど、自分が思っていた以上に、
あっけなくそれを受け止められて、
ほっとしたような、
緊張が解けたような、
不思議な感覚やった。


とりあえずそれ以上何を言ったらいいのかわからなかったので、
自分の部屋から持っていった、
摂食障害に関する本を4冊持ってお母さんに渡した。
(*注:「巨食症の明けない夜明け」(松本侑子・集英社文庫)
    「みんな痩せることに失敗している」(森川那智子・集英社文庫)
    「家族の中の心の病-「よい子」たちの過食と拒食」
    (斉藤学・講談社+α文庫)
    「あかるく拒食 ゲンキに拒食」(伊藤比呂美/斉藤学・平凡社))
「これ、読んで……」って。
あたしの言葉ではうまく説明できそうにはとてもなかったし、
前にお母さんの本棚で、斉藤学の、
(摂食障害を扱ったものではない)別の著書を見つけたことがあったので、
お母さんにとっても受け入れやすいかなって。
何よりも病気云々ってことよりも、
なんであたしがそういうふうになったんか、
そしてなんでそれが必要なんかっていうのを、
理解して欲しかったから。
そういう意味では、これらの本は、
あたしの気持ちをうまく代弁してくれてると思った。


本を渡した後、そのまま自分の部屋に戻って、
何も考えずにベッドに入った。
何も考えずに眠りたかった。
どうなるかはわからなかったけど、
とりあえず自分の中に溜まっていた澱を吐き出した後の、
疲労感のような脱力感のようなものを感じた
そして少しの爽快感があった。


数時間後、お母さんが階下であたしを呼ぶ声で目が覚めた。
「○○、ご飯食べん?」って。
あんな話をした後やのに、って少しいぶかしげに下に下りると、
ダイニングのテーブルの上でぐつぐつと湯気を上げる、
おいしそうな土鍋とカセットコンロ。
「これやったら気にせんと、おなかいっぱい食べれるかな、って。」
中を見ると、野菜がたっぷり。
あたしの告白の後、
そしてあの本を読んだ後、
すぐに近くのスーパーに、
野菜を冷蔵庫の野菜室いっぱいに買いに行ってくれた。
徒歩で2往復してくれた。
「買っておいたほうがいいもん、なんでも言いや。
 こんにゃくとか、白滝とか、きのことかがいいか?
 野菜やったらおなかいっぱい食べれるやろ?
 フルーツとかはどうやろ?」って。


その気持ちがうれしくて、
また思わず泣きそうになった。
「お母さんもいっしょに食べよ。いっしょに食べるほうがいい」って言って、
いっしょに食べ始める。
あたたかくて、おいしくて、
素直に体の中に入ってくる。
満たされて、
いつもより早く満腹感を感じて、
箸をおくことができた。
ああ、そうか、
ひとりで食べるのがよくなかったんや。
こうやって食べたら、
自分の気持ちも、食べ方も違うねんやって実感した。


ご飯の後は二人でゆっくりテレビを見た。
あたたかいお茶を飲みながら。
あたしの食生活以外のことも話して。
「やっぱりバイトとかで忙しすぎてんな。
 あんまりストレスためすぎんように、
 自分のこと、もっと大切にしてあげなな」って。
「でも、(過食症のこと)言ってくれてよかったわ。
 本読んで、胸が痛くて痛くて読みすすめられへんかったし、
自分の子供のことになるとなおさらやな。
胸がつぶれそうやったわ。」って。
「あんまり、必死になってお金貯めようと思わんでいいで。
 もしなにかやりたくてお金がいるんやったら、
 援助って言う形で出してあげるから」って。
いろんなことを話した。


お母さんがそういってくれてことにただただ感謝。
そう言ってくれてるのに、今は甘えようって。
(バイトはもともと2つあるうちの1つを、
 1月上旬で辞めることにはなってる←試験と就活の為)
そして、自分にもっとやさしくできるように。
休憩を取ったり眠ったり、
無益な、けど自分が心底楽しんでできるようなことに、
もっと時間を費やそうって。
そう思うようになった。


それと同時に、
もっと親に頼ってよかったんやって思った。
いつでもほんとは受け入れてくれたんやって。
あたしがただ心を閉じて、
自分の殻に閉じこもってだけやってんやって。
いつもあたしのこと想ってくれてる。
心配してくれてる。
あいしてくれてる。
それにあたしが気づけなかっただけやって。


結局、その後お母さんとふたりで大掃除をして、
次の日は正月の買出しに行って、
わいわいおしゃべりしながらおせち料理いっしょに作って。
幸い、バイトもなく、
寝正月にする予定だったので、
友だちとクラブにカウントダウンパーティーに行った以外は家にいて、
もうべったりくっついて過ごしています。(^_^;)
ちょっと幼児がえりっぽいな。
リビングのソファに座って、
ストーブにあたりながら、
飼ってる猫ちゃんとともに、
お母さんにべたーって寄り添ってます。(笑)


また3日からバイト始まります。
しなきゃいけないレポートもたまってます。
学校も始まります。
また忙しい日々が始まります。
過食もまた復活する時もあると思う。
けど、今は前とは違う。
心強いよ。
どうにでもなるよ。
よかったね。
よかったね。


ありがとう。
あたしはひとりじゃなかったね。
ありがとう。
あたしを受け入れてくれてありがとう。











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Last updated  2005/01/02 01:49:28 AM
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