Shige & Happy の 気まぐれ写真日記

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KEI@ Re[2]:高倉健さんの名言(5/14)(05/14) shige&happyさんへ ありがとうござい…

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2021/03/01
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テーマ: 日本の歴史(1082)
カテゴリ: 日本史・世界史
​歴史が長い日本の企業 ​​

2月16日の本ブログで紹介した「ハーバード日本史教室」(佐藤智恵:中公新書ラクレ~2017年10月)に関する続編である。ハーバード大学には日本の経済史について研究している教授が多いということは前に述べた。

 今回は企業の歴史についてのエピソードである。株式会社金剛組(こんごうぐみ)について知っている人は少ないだろう。日本の建設会社であるが、何と578年の創業で、現存する企業のなかでは世界最古の企業なのである。

「20世紀初頭の金剛組」

(現在も100人の宮大工を抱え、本社は大阪市の四天王寺町にある) 

 ハーバード大学経営大学院の教授ジェフリー・ジョーンズは経営史が専門である。日本の企業は、金剛組を筆頭に、100年以上続いている企業が3万社以上、200年以上続いている企業も3000社あるという。アメリカでは、証券取引所に上場している代表的な銘柄の平均寿命は15年という。新陳代謝が激しいのがアメリカ経済の強みでもあるそうだが、日本とは企業風土の面で大きな違いがある。

「室戸台風後の四天王寺五重塔」

(日本の伝統である木造建築は、度重なる災害や戦乱で大きな被害を受けた)

 日本の企業は小さなファミリービジネスから始まる場合が多い。しかし、最近も見られるように創業家の相続争いや、創業家と株主との対立がよく見られる。金剛組の場合は、寺社建設や修復がメインの企業で、特に四天王寺創建とともに繁栄してきた。そして、相続にあたってはあくまでも実力主義をとってきた。そこに、企業存続の一つの理由がある。

のもとで金剛組が再建を果たす。そのような実力主義と伝統的な寺社建築の技術が引き継がれていることが、金剛組の強みなのである。

 明治時代のはじめ廃仏毀釈の風潮の中、金剛組は企業活動の多角化をめざした。しかし、メインはあくまでも寺社建築だった。現在でも収入の80%が寺社に関するもので、寺社が続く限り金剛組も企業の歴史を重ねることができるのだ。
「現在の四天王寺」

(大阪市四天王寺区四天王寺町、創建は日本書紀によれば593年とされている)

 ヨーロッパにも教会建築を専門とする企業はあった。しかし、建築様式の変遷が繰り返される中で、伝統は継承されず消えていった企業も多い。文化の違いが、企業生命に大きな影響を与えたということだ。

 ジョーンズ教授は、三菱グループの創始者岩崎弥太郎や、今年度の大河ドラマの主人公で第一国立銀行(現みずほ銀行)をはじめ多くの銀行の設立に関わった渋沢栄一も教材化している。これに関しては、事項で述べたいと思う。

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Last updated  2021/03/09 02:27:41 PM
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