徒"然草　～づれづれなるままに～　　ｂｙ　整体処　明響庵（めいきょうあん）

夕から釣り始め、車中泊で再び朝方釣る、わが家の通称「釣り合宿」。

近場で釣れたら、いったん帰ればよいのだが、海は近くとも、残念ながら近場、遠浅の海では日本海程いろいろな魚は釣れない。

魚にはその生態から、やはりよく釣れる時間があり、おおむね夕方と朝方がそれにあたるようだ。

その両方を網羅できるのが、釣り合宿のメリットである。

…と大人の私は効率面を考慮してしまうのだが、一緒に行く子どもたちにとっては、そんなことはおそらくどうでもよくて、キャンプのようなワクワクする雰囲気と存分に釣りができること自体たまらないに違いない。

もちろん、私にもそれはあるのだが、効率面も無視できない。

先週末は土曜の夜から日曜の朝、長男、次男を連れて、久々の釣り合宿を決行。

場所は萩。

自宅から釣り場までは車で一時間半、というところだ。

夕方仕事を終えて、急いで萩に向け出発。今回は、つく頃にはすでに陽が落ちていた。随分日が短くなっている。

そして、陽が落ちるとかなり冷える。

想定はしており、着込んではいたものの、想定より更に寒い（後で知ったがこの秋一番の寒さだったようだ）。

しばらく、釣るものの、釣果が上がらず、釣果が上がらないと、より寒さが身にしみる。

子どもたちは、そのあたり正直で、早々に寒いだの、腹が減ったなどと言い始める。

こちらからすれば、そうそうに止めるなど、何しに来たやらわからん、と意地になり、いら立ちが募る。しかし、それももとには冷えからの身体の捻じれ現象があるに違いない（背骨の捻じれが募ると生理的にイライラしやすくなる）。目先の効率を考える頭がそれを助長するのだ。

後から冷静に考えるとそうなのだが、寒くなってからの夜釣りでは、子どもに声を荒げることが増える。そして自分の小ささ、醜さを噛みしめるに至るのだ。

そういう意味では、寒い時季の釣り合宿は私にとって修行、ともすると苦行になる。

時に怒鳴られながらも、また釣り合宿に行きたい、と子どもが言ってくれることが救いになっている。

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