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(前回からの続き→)
数週前にあった講演から未だに話をひっぱっているが。
講演をされた、東京シューレ学園の学園長、奥地さん曰く。
フリースクールから文科省認可の学校創りへ向かう展開は。
不登校の子の居場所として創ったフリースクールだったが、慣行の学校から弾かれる不登校の子、辛い目にあって訪れる子どもは増えてゆくばかり。
それならいっそ、新しい学校を創ろう、という気持ちがきっかけだった、そうだ。
その気持ちは、他分野でありながらも、おおいにわかる氣がした。
一つには、当庵にも様々なクライアントが訪ねて来られるが、病院や他を受診したが、よくならない、といろいろ経由して来られる方は少なくない。
そういう方は、その経由の過程において、精神的にも、身体的にも、当初の身体の状態にある種のややこしさをプラスしている。
最初からうちに来てくれれば、もっと円滑に経過、解決するのになぁ、と思うこともしばしばである。
簡単な例として、身体的なことで言えば、鎮痛剤など、身体の自然な表現を抑え、鈍らせるものの使用だ。
痛みは身体が治る過程で自ら発しているのだから、抑え込もうとしても、必要で表れる。
無理に抑えていた分、治癒力が高まると、余計に痛むこともある。
それを治らない、と錯覚すると、それだけでややこしい。
精神的なことで言えば、例えば、医師という権威に、「治らない」といった無碍に告げられる心なき言葉。
もはや呪言である。
ふっと潜在意識に入ってしまうと、もはやややこしいなどというものではない。
まさしく、治り難くなる。
よく当たる占い師の例よろしく、占いの言葉、呪いの言葉に添って、行動してしまうのである。
これは、教育の現場においても、同様の場面を目にする。
例えば、「何々しないと、何々になる」といった恐喝まがいの呪言である。
教育の現場、と言っても、学校において私が目にするのは、参観のような短い時間だ。
逆に、短い時間でも目にする、ということは、学校の一日はどうなっているのだろう、と思う。
何を教育するつもりなのか、と。
もちろん、先の呪言は、家庭教育において、親も使いがちだが、それとて、親の親や、学校教育によって受け継がれてきている、まさに教育の賜物である
先に、一つには、と言ったが、もっと広い意味で、ややこしい状況、深い病へ陥ってゆく元凶をたどってゆくと、つまるところ教育にゆきつくのではないか、と私は考えている。
そのことが、私が教育に関心を深め、変えたらいい、フリースクールを創ろうか、などと思案するにつながっているのだが。
自ら溌剌と生きるに必要な、ものを見る目、思考回路の発達がなされない、どころか下手をすると妨げる教育であるならば、やはり変えてゆく必要があるだろう。
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