買書とつんどくの日々

買書とつんどくの日々

2008年02月04日
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前出の恒川さんの「神家没落」と柳田国男さんのマヨイガを関連付ける感想をちょくちょく見かけたので、ちょっと補足してみます。


「さてふと見れば立派なる黒き門の家あり。訝しけれど門の中に入りて見るに、大なる庭にて紅白の花一面に咲き鶏多く遊べり。その庭を裏の方へ廻れば、牛小屋ありて牛多くおり、馬舎ありて馬多くおれども、一向に人はおらず。
(中略)
遠野にては山中の不思議なる家をマヨイガという。マヨイガに行き当たりたる者は、必ずその家の内の什器家畜何にてもあれ持ち出でて来べきものなり。その人に授けんがためにかかる家をば見するなり。」
(柳田国男「遠野物語」六三番)


「迷い家(まよいが、マヨイガ)とは、東北、関東地方に伝わる奇談で、柳田国男が「遠野物語」で紹介したことにより広く知られるところとなった。「まよいが」とは遠野での呼称である。
典型的な概略としては、山奥深くに迷い込んだ者が偶然立派な門を持った屋敷にたどり着く。屋敷の庭には紅白の花が咲き乱れ、沢山のニワトリ、牛馬がおり、座敷には綺麗な食器が多数並べ出されており、火鉢の火はついたままで、囲炉裏には沸いたばかりのお湯がかけてある。しかし、人は誰ひとりおらず、呼びかけても応える者はない。迷い人は暫し休息を取った後、什器をいくつか携えて屋敷を後にした。そしてようやく山を抜けることが出来たが、再びかの迷い家を訪ねようとしても決してたどり着くことは出来なかった。迷い人の家は里に戻ってから大層繁栄し、一躍大金持ちとなったという。
「迷い人がたどり着く」「無人」「椀などの什器を持ち帰る」「訪問者の家が栄える」などの共通点を持ちながら様々なバリエーションが存在する。無欲な人が何も持ち帰らずに迷い家を後にすると、あとから川上からお椀が流れてきたりする。その椀を使って穀類を測る升(ます)とすれば穀倉は尽きることがなくなるともいう。
村落共同体における富裕層の起源説話に「隠れ里伝説」や「椀貸伝説」が結び付いたものと思われる。」(うぃきぺでぃあ)







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Last updated  2008年02月04日 17時24分49秒
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