買書とつんどくの日々

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2012年12月15日
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アレクシアは重ねてうなずいた。
アンブローズ卿は、自慢の吸血鬼らしい厳粛さをいくぶん取り戻した。「自分の子を吸血鬼に養育させるというのか?」
拳銃を持ったアレクシアの手は微動だにしなかった。吸血鬼は変わり身の早い、一筋縄ではいかない相手だ。警戒をゆるねたように見えるからといって油断はできない。その証拠にアンブローズ卿はいまも片手に絞殺具を握っている。
「しかも「宰相」よ」アレクシアはアケルダマ卿の新しい政治的地位を言い添えた。
そしてアンブローズ卿をじっと見つめた。アレクシアは逃げ道をあたえたつもりだ。アンブローズ卿はそれを欲している。ウェストミンスター群のナダスディ伯爵夫人もそうに違いない。すべての吸血鬼が今の状況に及び腰になっている。こうして何度もぶざまな暗殺未遂を繰り返すのが何よりの証拠だ。つまり彼らのノミの心臓はレディ・マコン暗殺計画をよしとしていない。といっても、殺人という行為に臆しているのではない。吸血鬼にとって殺人は、新しい靴を注文するより少し手間のかかる程度の行為にすぎない。そうではなく、彼らは「人狼アルファの妻を殺さなければならない」という状況を避けたいのだ。レディ・マコンが吸血鬼の手にかかったとなれば――それが立証されようとされまいと――あらゆる厄介ごとが吸血群に降りかかるのは目に見えている。すなわち、でかくて毛深い、怒れる種族による報復だ。
(ゲイル・キャリガー「アレクシア女史、女王陛下の暗殺を憂う」P40)


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Last updated  2012年12月15日 21時03分15秒
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