この少年の誇りがどれ程 試されているか、
この少年の心根が底の見えない悲しみにどれだけの慟哭をあげているかを
想うと涙がとまらない。

いい出会いとかいってるやつらその辺飲み込めてんの?
(Feb 12, 2013 07:05:11 PM)

喜べば喜びが喜んで喜び集めて喜びに来る

Sep 24, 2005
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カテゴリ: カテゴリ未分類
あなたは自分自身に「誇れるもの」がありますか?
あなたが「誇らしい」と思うときはどのような時ですか?




「誇らしい」と思う心をじっと自分自身で見つめてみると、 そこに「今を生きる力」を見つける事ができる。 自分自身の生き方の力と根っこがそこから生まれる。

若い人達の自殺が多いと聞くが、この「誇らしいもの」が自分自身の中に見つける事ができないというが理由にあると思う。

今の日本人に足りないものは、この「誇り」だと僕は思う。
自分の中に「誇り」をつくる為には努力が要る。
ボーッと生きていても、何も見る事はできない。

自分自身を大切にできない人間は、他人を大切になどできない。
今現在の中に喜びと感謝を見出す事ができない人間は、いつまでたっても幸せにめぐり合う事などできない。幸せというものは人に与えてもらうものではないからである。


ここに一枚の写真がある。


焼き場の少年2


これは、終戦直後の長崎。
そう、原爆が投下された直後の長崎での写真である。

写真を撮影したのは、「ジョー・オダネル」というアメリカの従軍カメラマンである。ジョーオダネルは19歳の時にアメリカ海軍に従軍し、太平洋戦争(大東亜戦争)に参戦する。当時パールハーバー攻撃を知り、敵国日本に敵愾心を燃やしていた青年ジョーオダネルは、日本の敗戦アメリカの勝利を太平洋の洋上で聞く。

オダネル

「ざまあみろ!ジャップめ!」


そう思っていた矢先、彼は、敗戦直後の日本の調査を行う事を命ぜられる。
その後、彼ら一行は、敗戦後の日本へ上陸してくるのであるが、そこで彼らが見たものは、自分たちが想像していたような日本人たちではなかった。自分たちアメリカの攻撃によって徹底的に痛めつけられ、家族・親類縁者・友人・知人を失ってもなお、彼らのであった。

その体験が、彼(ジョーオダネル)を変えていく。
そして、そのような時に出会ったのが、写真の少年である。

焼き場の少年2

この少年の背中に背負われた小さな弟。
彼はすでに死んでいる。
少年の足元に「線」のようなものが見えるが、その「線」の前に何があるのか?そこでは今まさに、原爆や爆弾によって殺された人々の死体が焼かれていた。つまり「死体」を焼く『焼き場』の前にこの少年は立っているのである。

戦争ですべてを失い、両親も失い、そして最後の最後に自分自身がたった一人で守ってきた弟も死んだ、その弟をたった一人で焼き場に「埋葬」に来た少年の写真 なのである。

この少年に出会った時の事を、ジョーオダネルは次のように書いている。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

焼き場に十歳くらいの少年がやってきた。 小さな体はやせ細り、ぼろぼろの服を着てはだしだった。 少年の背中には二歳にもならない幼い男の子がくくりつけられていた。その子はまるで眠っているようで見たところ体のどこにも火傷の跡は見当たらない。

少年は気を付けの姿勢で、じつと前を見続けた。一度も焼かれる弟に目を落とすことはない。軍人も顔負けの見事な直立不動の姿勢で彼は弟を見送ったのだ。

 私は彼の肩を抱いてやりたかった。しかし声をかけることもできないまま、ただもう一度シャッターを切った。急に彼は回れ右をすると、背筋をぴんと張り、まっすぐ前を見て歩み去った。一度もうしろを振り向かないまま。 係員によると、少年の弟は夜の間に死んでしまったのだという。 その日の夕方、家にもどってズボンをぬぐと、まるで妖気が立ち登るように、死臭があたりにただよった。今日一日見た人々のことを思うと胸が痛んだ。 あの少年はどこへ行き、どうして生きていくのだろうか。

この少年が死んでしまった弟をつれて焼き場にやってきたとき、私は初めて軍隊の影響がこんな幼い子供にまで及んでいることを知った。 アメリカの少年はとてもこんなことはできないだろう。 直立不動の姿勢で、何の感情も見せず、涙も流さなかった。そばに行ってなぐさめてやりたいと思ったが、それもできなかった。もし私がそうすれば、彼の苦痛と悲しみを必死でこらえている力をくずしてしまうだろう。私はなす術もなく、立ちつくしていた。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

僕が感じた事、言いたい事は何か。
この写真は、ある「平和を訴える施設」に掲示されているという。

「戦争というもので犠牲となるのは、常に弱者である。この少年も犠牲者の一人である」

僕は戦争を賛美するつもりは全くない。しかし、この少年の写真から学ぶべき事は何か。 たった一人となっても、自分の弟を丁重に埋葬しに、敵の中にやって来た「勇気」「強さ」、そしてたった一人となっても、生きていこうとする事のできる「生きる力強さ」 その事ではないかと思うのである。

今の日本人には「日本」という国に対しての誇りが全くない という。しかし、 考えてみればそれは当たり前 のことで、 「教えてもらっていないこと」には「思いを感じる事」もできないし、誇りを持つ事もできない。その心をはぐくんで来たことのない人間は、その心が育っていない。ただそれだけの事である。 要は、「学んでいない事がある」「教えてもらえなかった事がある」ということである。


人間は「誇り」なくして生きる事はできない。誇れるものが心の中にあるからこそ、人は力強く生きていけるのである。 自分の父親がこんな生き方をしたのだ、自分の母親はこんな母親であったのだ、自分の会社にはこんなに素晴らしい先輩がいたのだという事を知ったとき、人が誇りを持つ事ができる のと同じように、日本の先人達の中にも、世界に誇れる素晴らしい「日本人」がたくさんいたのである。

この写真の少年も、生きていれば70歳以上である。まだ御存命かどうかはわからないが、この方は、写真に撮られたということさえ知らないであろう。しかし、その一枚の写真に残った「生き様」が、人の人生を変えるほどの力があるという事を教えてもらったような気がしたのである。









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Last updated  Sep 24, 2005 09:06:14 AM
コメント(22) | コメントを書く


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コメントありがとうございます!  
きらりんgo  さん
すごくステキなブログですよね~。
タイトルだけでリンクいただきましたもの(笑)

生き様ですか・・。
先日のブログも、”愛”か・・と、考え、心に響く事ばかりです。
それを、伝える文章能力をもっていらつしゃるから。
勇気を頂いてます♪
ありがとうございます! (Sep 24, 2005 11:48:09 AM)

ありがとうございます。  
kumvaphacca  さん
今忘れてはならないことが、ありますね。
これからもお願いします。 (Sep 24, 2005 05:00:31 PM)

Re:「誇り」とは何か ~自分自身の根っこづくり~(09/24)  
かおるび5  さん
この写真は夕方のニュースで見ました。
今、名古屋市内の高校でこの写真展が行われているんだそうです。
オダネルさんという方も会場に来ていて、インタビューに答えていました。
わたしは、テレビの画面をみていて胸がつまりました。
ここに来て詳しいことがわかり、また考えました。
ありがとうございました。
(Sep 24, 2005 08:19:05 PM)

・・・・・・・・・・  
suzupc22  さん
何も言葉が出てきません。
ただただ、有難うございました。と! (Sep 25, 2005 02:02:18 AM)

☆有難うございます☆  
Yasuko M  さん
今の私にとって、
グッドタイミングでこれを拝見しました。
しっかりしなくっちゃって反省しました。 (Sep 26, 2005 08:47:54 PM)

台湾で学んだ事  
台湾に14年前から住んでいますが、台湾に来て年配の方に日本人の素晴らしさを教えてもらいました。
今の日本人にはとてもできないことなのですが、昔の日本人しか知らない台湾の老人達は60年経っても日本人に憧れを持っています。
私達日本人は何時から誇りを失った民族になってしまったのでしょうか?
(Sep 26, 2005 11:57:27 PM)

Re:「誇り」とは何か ~自分自身の根っこづくり~(09/24)  
おっはようございます☆

本当に、今の時代に必要な大事なお話を聞かせて頂きました。
今の平和な日本からは、全く想像ができませんが、実話として、後世に是非伝えたいお話です。

ありがとうございま~す☆ (Sep 29, 2005 09:41:38 AM)

2007年8月9日・・・  
福本博美 さん
8月9日は長崎の原爆記念日です。
62年前の夏・・・写真の少年はピカドンに合い、私の想像の及ばない経験をし、ジョー・オダネルの前に現れました。
ジョー・オダネルが写真に捉えた“一瞬”のその少年に、私は2007年8月の長崎で出会いました。長崎県美術館で開催中のロバート・キャパ展に特別出展されていたのです。
偶然でした。
出かける前の長崎新聞朝刊にジョー・オダネル氏が8月9日に亡くなったという訃報が載った日でした。
美術館にはきっとロバート・キャパを目当てに来たであろう人達がいっぱいでしたが、どの写真よりも人だかりが大きく目頭を押さえる人が佇んでいたのは、この少年の前でした。 (Aug 16, 2007 11:18:39 AM)

Comment  
YuIChiRo さん
【誇り】とは何かを改めて知った気がします。
強くなりたいです。

こんな力強い日記を書いていただいてありがとうございます。 (Mar 20, 2008 11:33:24 AM)

Re:「誇り」とは何か ~自分自身の根っこづくり~(09/24)  
ゆきこ さん
誇りをもった子供に育てたい・・・。 そう思って『誇り』を検索したらこんな素敵なページに合いました。

誇り・・・色々な誇りがありますが 傲慢じゃなく自分の存在への誇り、謙虚さを子供に教えられる大人になりたいと思います。 (Mar 30, 2008 11:07:32 PM)

彼の苦悩を共有  
NOV さん
今、NHKを見てた。
この写真はすごくいい写真だ。
不動の姿勢からもこの少年の彼の苦痛と悲しみと背景を実感させて呉れた。
(TVではアメリカ退役軍人たちの懲りない言動にも触れていたが、・・)わたし達はそうあってはならないよ、ね。
(Aug 7, 2008 09:09:11 PM)

自分にない「誇り」を探して・・・  
まぐろん さん
いつまでたっても幼稚な自分に足りないもの・・・
それは「誇り」だと思いその「誇り」の意味を知りたくて
ここに来ました。

この記事を読んで「誇り」というものの意味が少しわかったと思います。
これから自分について知りそれに対して「誇り」を持っていこうと思います。
ありがとうございました。 (Oct 27, 2008 09:03:31 PM)

良い記事を有難う。しかし少し反論。  
愚老犬 さん
この写真は今から20余年前「週刊ポスト」で紹介され知っていました。
記事全般仰りたい事は95%その通りだと思いますが若干の違いを申し上げます。
>自分自身を大切にできない人間は、他人を大切になどできない
これは逆です。他人を愛する気持ちを失ったから自分を大切に出来ないのです。これが私の考えです。余りに利己主義になり「利他」=他人を潤す考えを失くしてしまったのです。これは物質の豊かさから来ているのではないでしょうか。餓えや物質の乏しい社会では自分の気持ちに苦しみが有り、それが自分だけでなく他人にも有る事を知っていたから、共有する事を知り他人を潤す価値観を知っていたと思います。これは教えられたとか、そうでないとかの原理では無いと思っています。
また、若者の自殺に事が記載されていますが、それは
「誇り」とは全く関係なく「うつ」と言う病気が原因です。「うつ」の原因も色々取りざたされていますが「誇り」とは全く関係有りません。この2点を除けば非常に素晴らしい記事に出会いました。有難うございます。 (Sep 30, 2009 02:29:29 PM)

記事を有難う。しかし少し反論。  
愚老犬 さん
良い記事に出会いました。有難う。しかし反論。
>自分自身を大切にできない人間は、他人を大切になどできない
これは、逆です。他人を大切に出来ないから、自分を大切に出来無いのです。何故他人を大切に出来ないか。それは利己主義に成ってしまったのです。そのまた原因は、物が豊かに成り不自由が無くなり自分の欲にブレーキが掛からないのです。この時代迄は物が無く、不自由を覚え気持ちに「苦しみ」が有ったはず。しかもそれが自分だけでなく、他人にも有る事を知っていたから「共有」する事が出来たのです。そこから他人に対する愛情・思いやりが生まれ自分をも大切にする事が出来たのです。次は若者等の自殺については「誇り」とは全く関係有りません。これは「うつ」と言う病気の所為です。病気なんです。これをごっちゃにしないように。この2点を除けば非常に素晴らしい記事だと感銘致しました。有難う。 (Sep 30, 2009 02:42:08 PM)

しかし  
CB さん
殺人や略奪を誇りにするような
卑しい人間にだけはなって欲しくないですね。 (Nov 15, 2009 04:22:28 PM)

ありがとうございます  
カシ さん
自分を見失いかけていた時、この記事を見つけました。また、顔を上げて頑張ります!有難うございました。 (Nov 29, 2009 07:48:47 PM)

ありがとうございます!!  
みっぴい さん
誇りを調べてココにきました。ココにこれてよかった。今を生きるには今と向き合わないといけなくて、でも生かされているからその分精一杯生きないとと感じた。感じたことを忘れずに生きたい。 (Jun 1, 2011 05:09:20 PM)

いやはや  
通りすがりの人 さん
訳あって「誇り」を検索したら、この少年に出会えました。良い出会いの機会をありがとうございました。

私が十歳頃に彼のような状況におかれていたら、確実に彼のようなすばらしい姿勢は維持できていないでしょう。それ以前に、あの場にすら立てないと思います。

今のご時世に、彼のような気丈な子どもはそうはいないでしょう。そうな教育を学校などでなされていませんから。
教育だけのせいにするわけではありませんが、今の子ども達にも彼のようなすばらしい人間になってもらいたいです。
そのためには、まずは自分が彼のように気丈な人間にならなくてはいけないんですけどねw

本当に、彼には感銘を受けました。すばらしい出会いをありがとうございました。 (Jan 19, 2012 03:30:07 PM)

Re:「誇り」とは何か ~自分自身の根っこづくり~(09/24)  
ななし さん

Re:「誇り」とは何か ~自分自身の根っこづくり~(09/24)  
auly さん
こんにちは。
「誇り」で検索してこちらに辿りつきました。
写真と文章で泣いてしまいました。

なんていえばいいのかわからないのですが、
勇気というか、何か強いものがひしひしと伝わってきました。
たまに襲ってくる不安や悩みなど
なんてちっぽけなんだろうと。

読んでよかったです。
ありがとうございました。 (Apr 15, 2013 05:31:35 PM)

Re:「誇り」とは何か ~自分自身の根っこづくり~(09/24)  
とうも さん
ふらふらと生きてきた自分によく聞かせたい記事でした…私も自分の心が求める誇りを見つけたいと思います。 (Aug 30, 2016 05:23:40 AM)

Re:「誇り」とは何か ~自分自身の根っこづくり~(09/24)  
attsu さん
20代の者です。
最近講演会で今の日本人は日本人としての誇りがない人が多いというお話を聞きました。海外への移住者が増えていることなどを語られていました。
その講演会後誇りとは何かとよく考えるようになり、中々答えがでなく悩んでおりました。
インターネットで調べてみようと思いこのブログを拝見させていただき、感銘を受けました。
先人達が残してくださったこの日本という土地にもっと深く感謝するべきなんだとわかりました。
とても勉強になりました。ありがとうございました。

一つご質問なんですが、講演会で気になることを聞いたのですが、今日本人の誰しもが経験したことのあるラジオ体操、そもそもラジオ体操が広まったのが第二次世界大戦後だと聞きそして、ラジオ体操以前に違う体操があったそうなんですが、GHQのマッカーサーにより廃止されたとその体操について何か知っていますでしょうか? (Mar 18, 2019 08:32:33 PM)

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Comments

attsu@ Re:「誇り」とは何か ~自分自身の根っこづくり~(09/24) 20代の者です。 最近講演会で今の日本人は…
とうも@ Re:「誇り」とは何か ~自分自身の根っこづくり~(09/24) ふらふらと生きてきた自分によく聞かせた…
auly@ Re:「誇り」とは何か ~自分自身の根っこづくり~(09/24) こんにちは。 「誇り」で検索してこちらに…
ななし@ Re:「誇り」とは何か ~自分自身の根っこづくり~(09/24) この少年の誇りがどれ程 試されているか、…
通りすがりの人@ いやはや 訳あって「誇り」を検索したら、この少年…
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