青空と木洩れ日

青空と木洩れ日

2021.05.03
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カテゴリ: 将来のために
最近行き始めたスーパーの上に
割と大きな本屋さんがあります。

そのスーパーに行くのは今回で3回目なのですが
1回目は、あ、本屋さんがある、と思って
入口の平積みコーナーを見ましたが、
カラフルな盛沢山の雑誌を見ただけで
居心地が悪くてすぐ出てしまいました。

母が亡くなってから本屋さんに行くと
そんな感じが続いています。



3回目の今日は、食品買い出しというよりは
散歩がてらに来たということもあって、
入口で多少躊躇したものの
ちょっと覗いていこうかな、と
思い切って中に入りました。

棚の本をざ~っと見ながら
いろんなジャンルのコーナーを通り過ぎたのですが
こんなに沢山本があるのに
どれも心に響かず
空しい気がしてしまう。

いかに詳しくなるか

いかに美味しいものを食べるか
いかに良い家に住んで綺麗な庭を持つか
いかに楽しい旅行をするか
いかにお金を儲けるか
いかに人生上手くやって賢く生きるか


強気のタイトルとキャッチコピーで
テレビCMのように呼び掛けてきます。

どうしよう、興味を持てるジャンルがない、と
店内を見回すと、まだ奥に売り場が広がって、
沢山の本が詰まった棚が並んでいました。

それを見て、「あ、まだまだ沢山本がある、嬉しい。」って
懐かしい気持ちで思ったので
私はまだ本屋さんが好きなんだ、本も読みたいんだ、と
ほっとしました。

それで奥のほうまで行くと
そこは絵本のコーナーでした。

大きな字で題名が書かれた絵本を見て
脳梗塞で入院中の母に、字が大きくて読みやすい絵本を
会社のお昼休みに昼食を食べる暇も惜しんで
本屋さんに寄っては探していたのを
思い出しました。

こんなに沢山絵本があるのに
なぜもっと母のために買わなかったのか、そう思ったら
マスクをしているせいもあるけど
気が付かないうちに過呼吸ぎみになり
急いでその場を離れました。

本当は毎週1~2冊、リボンをかけてもらって
お見舞いに持って行き、
包装を開けるところからリハビリに役立てていたんです。

当時母は大体ぐったりして無表情で
最初はリボンを引っ張る事さえできなかったけど
調子が良い時は包装紙もサポートすれば開けられる事が
ありました。

一度だけですが、
家で介護して2年位たった時、
解いたリボンを母が両手を使って
くるくる上手に巻いたことがあって
驚きつつもとてもとても嬉しかった。

たまに脳の神経回路が繋がる事があったんでしょうね。

脳の神経は脳梗塞が起こった部分はだめになりますが
新しい神経回路が出来る可能性はあるそうです。
勿論、若ければ若いほどその可能性は高いそうです。

母は普段はスプーンを口元に運ぶことも
服を着ることも、
鉛筆でまっすぐ線を引いたりすることも
できませんでした。

でもいつもにっこりしてくれて
調子の良いときは一言の冗談も言えて
笑いあって暮らしていました。

ひらがなは少し読める時があり
毎日絵本を一緒に声を出して読んでいて
出来ることは全部やっていたのに、
何でもっとしなかったんだろうって
思っちゃうんですね。

心を落ち着けよう、と思って
とっさに本の検索コーナーで
大切な人を亡くした時の本を探したのですが
こういう本って在庫がないことが多く、
そのコーナー近辺にあった本をちょっと立ち読みして
気持ちが落ち着いたのがこちらです。

大ヒットした映画『テルマエ・ロマエ』の原作者が
お母様の事を書かれた本です。

この本はもともとは、
『立ってるものはリョウコでも使え』という
ユニークなお母様の事を描いた
ネット掲載漫画だったのですが、
若くして夫と死別し
ヴィオラ奏者として仕事をしながら
一人で子育てし家を建て
自立してしっかりされているようで
芯は天真爛漫なお嬢様という
お母様に読者が魅了されて
本になったという経緯があります。

読んでいると、
強く生きようとした母にも通じるものがあって
前向きで明るい気持ちになれます。





明るく楽しいお母さん漫画といえば
こちらもどうぞ。
一人プリンセスごっこで
自称カトリーヌ姫になりきる
天衣無縫のお母さんの話で笑えます。
好評すぎて現在3巻目を発売中。



同じところにとどまっている私に
必要な言葉ですが
今の私にはちょっと押しが強すぎて読めません。

画像をクリックすると詳細が見られます。





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Last updated  2021.05.05 16:09:35
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