盆休み中なのに相場の世界は世間のお気楽モードと異なり、冷や汗の連続だろう。いや、首を吊った奴もいるだろう。そんな様相だ。円は一時111円突入など少し前までは120円台だった。株価も日経平均は1万7千円台だったが、今日は1万5千円前半に突入。無茶苦茶な相場観を呈している。
さて、事の本題はアメリカのサブプライムローン問題と言われているが、事の発端は低所得者向けの住宅ローン会社の経営状況が悪くなり、格付け会社が格付けを下げた。
サブプライムローンを分かり易く解説しているのはリンク先のSystem of a Downさんの古い日記が参考になるかと。
http://plaza.rakuten.co.jp/vinalia/diary/200509200000/#comment
http://plaza.rakuten.co.jp/vinalia/diary/200507280000/
http://plaza.rakuten.co.jp/vinalia/diary/200505240000/
これらを見てもらうと分かるように、不動産価格が右肩上がりが前提での住宅ローンなワケで不動産価格が上がらなくなれば、崩壊が一気に起こるは必定だ。何しろ住宅ローンの金利の1%だけ払っていればいい住宅ローンなど転売でしか成り立たなくだろう。
このサブプライムローン問題とウォルマート(最大手スーパー)の売り上げが市場予測を超える下げと重なった事、アメリカの実態経済にサブプライムローン問題が影響を及ぼしたと判断されて、急激な売りが膨らんだ。
それにプラスされ日本で金を借りて投資する円キャリートレードの解消の動きも重なり、暴落となる。円は買い戻しの動きとなり、FX人気で個人の信用担保が吹っ飛んでの強制決済なども膨らんだとも思える。一気の円高は輸出企業の為替の設定価格を下回る事となり、利益目減りが予想され、日本の株価も売られると一巡した動きだろう。
サブプライムローン問題に関しては8月9日から13日まで、欧州中央銀行・FRB・日本銀行が立て続けに市場に金を投下し、一旦は終息に向かいつつあったがその後の対応のチグハグさがまずいだろう。
欧州中央銀行はその後も金を投下で、FRBは金投下をストップ、日銀は投下した資金の回収と日米欧の中央銀行の対応がバラバラ。そこにウォルマートの利益見通し引き下げが更なる混乱を招いたと言えよう。
日本では消去法として国債が買われ、国債は大幅高となる。
アメリカではFRBが緊急利下げ0・5%を実施する事となり、日本でも日銀の8月利上げはまず無いだろう。一応今の時点ではFRBの緊急利下げ発表によりダウ平均は100ドル以上の値上げとなっている事から混乱は終息に向かいつつあるのかも知れないが上値を試すような事はまずなく、良くて当面はボックス相場であり、何かの悪材料が出れば再び下落は必定。アメリカの右肩上がりの景気は多分終わったと思われるが。今後の動向としては新興国の経済がこの同時株安によりどう影響を受けるのかが、気になるところだ。中国の不動産バブルもヤバいからなぁ。
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