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2005年05月29日
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テーマ: 吐息(401)
カテゴリ: Essay


 そのまま身体をずらせて、わたしの膝を枕に眠り始めた。
 「お風呂入って眠りなさい。あなたは睡眠不足なんだから」
 わたしは思わず頭を撫でながら、やわらかく叱った。
 「良いの、このままで。気持ちが良いから眠らせて」 
 「駄目よ。こんな寝方じゃ疲れが取れないわよ。お風呂は出来てるから」
 「じゃ15分間だけ。そしたらお風呂に入るから起こして」
 「駄目。じゃ5分だけね」
 たちまち寝息を立てている。


 学生とバイトと就職活動。
 三足のわらじは確かに厳しいと思うし、可哀想だった。
 でも、この山さえ乗り越えたら、彼女はものすごく人間が成長するだろうと、心を鬼にするのだけれど、その実はバイトの負担を軽くしてやれない現実が情けなかった。
 元々食の細い次女は、失恋という痛手もあって心身ともに疲労していた。
 気を紛らすために、ない時間をその癒しに充てるから、削るところは睡眠時間になってしまう。
 このままでは早晩身体を壊してしまうだろう。
 「バイトやめなさい」
 生活はなんとかなるだろう、と口に出した。
 ところが「やめない。大丈夫」と強情を張る。
 でも、これはわたし譲りだから仕方がない。

 どうか彼女が幸せになりますように。

 「ねぇ、15分経ったよ。お風呂」
 「うん。分かった」
 ようやく起きて、風呂場へ消えた。

 まだまだ問題は山積みで、我々はこの一年の辛抱にかかっている。








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最終更新日  2005年05月30日 11時39分04秒 コメントを書く
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