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2007年02月18日
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テーマ: 吐息(401)
カテゴリ: Essay



 毎日の駐車場の売り上げの計算をする時、わたしは千円札を勘定する。
 大抵、百枚は超える札を一瞬にして勘定できるのは、元金融機関出身だからだ。
 入ってすぐ所属されたのが出納課だったので、札勘はお手の物。
 こんなに時を経た後に、再び札の勘定をすることになろうとは、本当に分からないものである。

 わたしは、父のコネで入った。
 父の言うことには逆らえなくて、いやいや勤務した金融機関だったのに、そこで七年も働いた。
 わたしを信用して預金をしてくださる顧客に恵まれ、それがきっかけで始めたのが生け花だった。


 わずかな空間の中に、今でも花を生けるという行為が出来るのも、毎日の仕事の札勘が苦なくできるのも、あの時の父のおかげなのだった。

 若い頃に修行したものは、忘れないものである。
 特に生け花は、単なる技術だけではなく、しっかりと作法も躾けられた。
 今でもあの頃に教わったことが役に立ち、父からの何よりの贈り物だったことに気付かされる。
 目上の人に接する時、大事な客人を迎える時、人を招く時。
 恥をかく事のない程度に振舞えるということは、本当に貴重である。
 今、心から父に感謝している。
 今頃気付くなんて、きっと父は笑っていることだろう。

 それでも気付いたのだから、「父さん、ありがとう」と言いたい。





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最終更新日  2007年02月18日 23時56分04秒 コメントを書く
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